見出し画像

美容の価値とは・・・

唐突に巨大なテーマでの記事になってしまい恐縮です、、、
最近美容の価値を改めて考えさせられるきっかけが立て続けにあったので、簡単にでも言語化し、私の考えを是非発信したいと思った次第です。

美容の価値とは?

美容業界に身を置いて仕事をしているとこのテーマは切っても切り離せないくらい密接に存在しています。そしてその問いへの画一的な正解は存在せず、業界に身を置く方それぞれ異なる考えを持っているのではないでしょうか。

私個人としても前職から化粧品ばたけのキャリアですので、この辺りの問いについては常に考えてきた方だと思います。そんな私がいろいろ寄り道をしながらたどり着いた答えが下記です。

美容の価値=自分のことを今よりも少し好きになるきっかけ

小学生でも理解できる、かつ聞いた人が自分ゴト化できる言語で表現されていて、自分の中でも結構しっくりきている答えです。今までは自己肯定感を高めるとかキラキラした毎日を過ごせるなど、難しい言葉や抽象度が高い言葉を使っていたのですが、すごく端的になったと思っています。

美容の力でできること

業界に身を置いているからではなく、美容の力って生活者の人生に非常に大きな影響を与えることができると信じています。美容というのは外見を変化させることで、自分の脳内で思い描いてる理想の自分とのギャップをなくす活動全てです。ツルツル・モチモチの肌でいたいという理想を叶えるためのスキンケア、目を少しでも大きく見せたいという理想を叶えるアイメイク、自分の個性を外面で表現したいという理想を叶えるヘアカラー。このように外見に変化を与えるというのが美容の物理的な機能です。

この物理的な機能のその先にもう一つ重要な機能が存在します。それが自己肯定感を高める機能です。それが美容の価値の本質であり、自分のことを今まで以上に好きになるということだというのが私の考えです。

美容室でヘアスタイルをガラッと変えた時を想像してみましょう。スタイルをガラッと変えたことへの不安感と、鏡をのぞくと新しい自分がそこにいるワクワク感が混ざり合った気持ちで、次の日会った友人や同僚に”ステキー!似合ってるー!”なんて言われた時には”そんなことないよー”と謙遜しながらもうれしさ爆上がりですよね!

また、スキンケアを数か月間コツコツ努力していた人の例です。ある日何気なく友人と一緒に撮影した写真に写っている自分の顔に今までに無い透明感があった時。誰に言うでもないですが、努力して成果が出た自分を承認し、今まで以上に自分を好きになれそうですよね!

個人的にも直近でステキな美容体験がありました。ひょんなことからアイブロウサロンに行き、眉毛の形を整えてもらいました。これがそのビフォーアフター。ボヤっと眉毛がキリっと眉毛になりました。

左:ビフォー 右:アフター

太って肉がつく以外に変化の無かった顔に久々に生じた物理的な変化でした。今までよりも清潔感が出て、顔がパキっとした印象になったことで自分が少しだけ好きになった(自身が持てた)実感がありました。これ以降アイブロウで眉毛を描くことも日課となってます笑

事業を通じてこの美容体験を多くの人に届けたい!!

美容メーカーとして、そしてマーケティングの責任者として、事業を通じてこのような体験を生活者の方々にお届けしたいと思っています。ただ良い商品を開発するだけではなく、物理的な機能の先にある自己肯定感の向上にどのように寄与できるかを解像度高く想像できるか。眉毛をキレイにした時の自分の感情をどれだけ生活者の心の中に醸成させることができるか。そこまで踏み込んだ企業活動をすることが今の時代には求められているのではないでしょうか。

10代の子供たちに美容の原体験を!!

上記のような考えがある中で、個人的に以前より中学生・高校生といった10代の若い世代に美容の原体験を提供することに強く興味を持っていました。自分自身も中学生でスタイリングやファッションに目覚めて、その時のドキドキ感を今でも覚えています。それくらい10代の多感な時期の自分の外見の変化が人生に影響を与えるという点が興味を持っている理由です。そんな中ひょんなきっかけから先日母校の同志社中学で、中学生を対象に美容の価値や、美容師さまの仕事についての授業を実施させていただきました。

題して、美容って楽しいやん!!

当日のコンテンツは下記の4つ
①美容師さま、美容メーカーの仕事
②カラー剤を実際に塗布
③カラー剤の仕組みの理解
④スタイリング体験

美容とはなにか?についてのプレゼンテーション
カラー剤を毛束に塗布しています
カラーの原理の説明
人生初のスタイリング体験をした男の子
※写真掲載の許可は得ています

特に盛り上がったのはスタイリング経験のない男の子のスタイリングをした時。周囲の女の子から”かっこいー!””いい感じー!”って言われて恥ずかしがりながらも、かっこよくなった自分に驚きと嬉しさを覚えている何とも言えない可愛い表情、、、笑。彼にとっての美への目覚めはこの日になったのは間違いないでしょう。

この授業を通して感じてほしかったことは参加者に伝わったようで、事後のアンケートでも嬉しい言葉がたくさん並んでいました。

①授業前後で美容師さまへのイメージがどう変わったか?
■美容師は髪を切る人と思っていたけれど、個人にあった美容スタイルを考えてくれている私が思っていた以上に凄くて、とても尊敬します。
■いつも私が美容室にいくと、お願いした通りにイメチェンしてくださいます。それだけでも素敵な仕事なのに、自分を好きにさせてくれてキラキラした毎日を届けてくれる美容師さんに対し、さらに尊敬しました。
■私は髪を染めてもらったりセットしてもらうというよりも、髪を切るのを中心にやってもらっていたけど、今回の体験をして、人に自信をつける素敵な職業だなと思いました。

②明日からどんな美容活動をしたい?
■いつも時間がなくてワックスで髪をスタイリングすることをサボりがちだったけど、たのしさを思い出して頑張ろうと思った。
■髪の毛がグチャっとなって運動後とか清潔感がないので、髪の毛が崩れた時とかにちょっとスタイリングしてみたり前髪セットとかしてみようと思った。

当日の参加者がわちゃわちゃしながら楽しんでくれていた様子から、前述の美容の価値を目の前で感じることができた一日で、非常に貴重な体験でした。

美容業界へのポジティブな刺激を期待!

若年層にこのような体験を提供することは美容業界にとって大きく2つの意義があると思っています。

1つ目が若い頃から美容に興味を持って美容行動を行うことによる美容のLTVの増加です。簡単に言うとカラーに興味がなかった人が美容室でカラーをするようになる、スタイリングをしなかった人がスタイリング剤を買うなど、美容の優先順位があがり可処分所得内の美容にかけるお金が増加することが見込めます。それが業界の中で再分配され、美容師さまの給与水準が上がることにつながります。

2つ目は業界に携わるプレイヤーの増加です。美容に興味を持つことで将来の職業の選択肢に美容業界を含むことができます。
(基本美容に興味が無い人は美容業界に入ってきません、、、)
それにより美容室だけでなく、美容業界を支える各プレイヤーにおける人材不足を解消することができるのではないでしょうか。

最後は少し長期的な視点になってしまいましたが、美容を通して自分のことを今よりも少し好きになるきっかけを世の中に提供できる取り組みを今後も積極的に実施していきたいと思います。

いやーしかし、あの男の子の笑顔は忘れられないなー!!笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?