お独り読書会vol2「魯山人味道」
こんにちは!SportsmanBookClubの坂野です。
SportsmanBookClubは「アスリート」と「社会」を「本」で繋ぐをテーマにした読書会です。
アスリートや社会人、学生なんかがごちゃ混ぜになって読書会をやって、色んな価値観が交わる場になれば良いと思っています。(すかさず宣伝)
さて、第1回の開催?以来多くの反響をいただいている?SportsmanBookClubの第2回ですが、なんと!!
開催されませんでした〜
※人が集まらなかったため
このままだと一回も開催されねぇZE、、
という危機感のもと、今週もお独り読書会をやっていこうと思います。
今回のテーマはずばり「スポーツ×食」です。
アスリートの皆さんは、身体をつくる「食」には人一倍関心があるのではないでしょうか?
「栄養」についてはむしろ皆さんの方が詳しいと思うので、今日は「食に対しての考え方」を中心に書いていこうと思います
今回、参考にする本は北大路魯山人が書いた「魯山人味道」という本です。
魯山人は陶芸、書道、絵画、篆刻(木や石で印をほること)、なんでもござれの超一流オールラウンダー芸術家としてしられていますが、芸術以外に人一倍情熱を注いでいたのが「美食」です。
食べるだけでは飽き足らず、自ら厨房に立ち腕を振るった会員制食堂「美食倶楽部」や「星岡茶寮」では、夜な夜な政財界の大物が会合を開いていたそうです。
今回僕が読んだ「魯山人味道」はそんな魯山人の「食」についてのエッセイをまとめた唯一の本です。
主な内容は一言でいうと「食レポ」です。
フグやアワビなどいかにも「美食家だな〜」という料理から
お茶漬けとか納豆とか庶民的な食べ物、
はたまた山椒魚などと言った変わり種まで様々な料理についてエッセイを書いています。
(お茶漬けだけで10個のエッセイがあります)
上記はただのエッセイではなく、魯山人の食に対する「味道」が、息づいています。
そこからはアスリートが学べることも多々あると感じたので、下記に私の主観でまとめさせてもらいました。
○山椒魚やヒキガエルも食べてみる好奇心
魯山人は山椒魚やヒキガエルなど、普通は食べないものを料理し、食べています。
僕は、誰しもが山椒魚やヒキガエルなどのいわゆる「ゲテモノ喰い」をする必要は無いと思います。
ただ、魯山人の持っていた好奇心は見習うべきだと思います。
アスリートは遠征が多く、様々な食文化と出会うチャンスも多々あります。
試合後くらいは好奇心を持って様々な土地の名物を食べてみると、自分の中で新たな発見があるかも知れません。
○美味いものは美味い!不味いものは不味い!
この本を読んでいると魯山人の感度の鋭さに驚かされます。
美味いものは美味い。不味いものは不味い。値段や見てくれに惑わされず自分の感性で料理を判断し、時には一流の料理店の料理にも「不味い」と言ってしまいます。
以前、松本薫さん(女子柔道/ロンドン五輪金メダリスト)のお話を講演で伺ったことがあるのですが、松本さんは、自分の摂取した「糖分」が身体に良い糖なのか悪い糖なのかが、五感でわかると仰っていました。
成分表示を見たり、ネットで調べたりすれば内容物や栄養素が直ぐにわかる現代ですが、アスリートであれば五感を使って自分が摂るべき食事を判断することも怠ってはいけないと思わされました。
○納豆のねり方にも相当な拘り
魯山人には納豆のねり方ひとつをとっても、混ぜ方から、醤油を入れるタイミングまでかなりのこだわりがあり、その一つ一つが自分なりに研究を重ねた結果だと感じます。
エッセイの中では「食物に精通しすぎて、自分の家以外のものは美味しく食えない」という趣旨のことをぼやいており、こだわりすぎも考えものですが、ささいなことでも常に探究を怠らないその姿勢はアスリートも見習うべきところがあるのではないでしょうか。
○まとめ
魯山人は前述したとおり、多芸多才の芸術家として知られていますが、それは
・ゲテモノをも食らう「好奇心」
・素晴らしい「五感」
・納豆にも徹底的に拘る「探究心」
を持つ魯山人だからこそ為し得たことではないでしょうか。
以上のことは「食」に対してだけではなく、陶芸や絵画においても本質的な部分は同じなのだと思います。
もちろん、好奇心や五感、探究心はスポーツを極める中でも、必要とされる素養です。
もし、このnoteを読んで、魯山人に興味を持った方は「食」という人類の共通項からその素養を学び取ってみてください。
(僕も、陶芸とか絵画は全然わからないのでこれから勉強してみたいと思っています。)
以上、お独り読書会vol2でした!!
読書会の方もよろしくお願いします!!(切実に)
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