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【6限目】母の日に 母を想う

2020年5月7日

母がなくなってから、四年が経つ。大好きだった。
小さい時、学校から帰って母がいないと、近所のおばちゃんに「おかあちゃん、どこ行った?」と、聞くと、「市場やで!」と、言われ、市場まで行って母を見つけ一緒に帰ってくるのが嬉しかったのを覚えています。

母は手先が器用で、よく色んなものを手作りしてくれました。服は妹とお揃いで、遠足の朝には、新しい服が出来ていました。母はいつも前向きで、あまりダメ出しはしない人でした。

教師になって二年目に、運転免許を取ると言ったとき、一度だけ反対されたことがありました。「一生分のタクシー代を払うからやめて。」と、言われました。

母が年を取って、病院の送り迎えをしているとき、「あんたの持っている免許で、自動車の免許が一番役に立ってるなあ。」と、言って笑っていました。

母が入院して、少し認知症が始まった頃。私の誕生日にケーキを病室に持っていき、二人で誕生会をしたとき、今まで言えなかった「おかあちゃん。産んでくれて、ありがとう。」と、言ったとき「こんないい子に育ってくれて。」と、言ってくれました。

亡くなってからも、大丈夫、大丈夫!と、エールを送ってもらっているような、すぐ、身近に、母がいるような、そんな日を過ごしています。

子どもは、安心、安全の中で育つといいます。大阪の小学校は休校中ですが、来週から登校日を決めて週二日、二時間程度、学校に登校してきます。主な目的は、心のケア、学校に慣れること(一年生)などが中心になるときいています。

特に、一年生は毎年、学校に馴染めなくて登校を渋る子。お母さんと離れられない子。教室にじっとしていられない子などがいますが、今回のように、長い休みがあって長い間集団から離れていると、子供たちは不安な気持ちを持って登校すると思います。不安な気持ちをもった子供たちがいつもの年の始まりよりも多いかもしれません。

今回のように、学校に少しづつ慣れていくことや、学校もコロナウイルスの感染については、心配のない安全なところだと言うこと感じてもらうという意味ではたいせつな時間になると思います。

先生たちも、学校を開校するために、色々と話し合われ、安心で、安全な学校環境を準備して、やっと子供たちに会えるんだと思います。

私が四月の初めての学級通信にいつも載せている詩です。

はじまりのうた

あおぞらの太陽よりも
もっと もっと まぶしいもの
それは 四月の子どもたち        
新し教室、新しい先生、新しい教科書
期待にむねふくらませ
ゴムまりのように はねてくる
 
あおぞらの太陽よりも 
もっと もっと もえているもの
それは四月の教師たち
去年よりも
さらに すてきな先生になりたい
別れた教え子たちと
同じように
楽しいクラスを作っていきたい 
そんな思いで 胸ふくらませ
目がきらきらと輝いている

さわやかな 出会いのよろこびが
教師と子供たちのあいだに 
薫る風となって 吹きわたり
さあ はじまりだ
さあ はじまるぞ

 ※(編集担当)申し訳ございません。引用元が記憶から抜けております。

先生と子どもたちが、すてきな出会いがありますように。早く、日常にもどりますように。

先生あいさつ

【編集担当より】
今日は母の日ですね。文中で出てきますのは、母親の母=編集担当の祖母で、ずっと一緒に住んでいました。母親が50年間の教師生活を全うできたのも、祖母の支援があったからかと思います。母の力は偉大ですね。

手書きの画像は、新年度の始まりに自己紹介として似顔絵つきで生徒さんへ挨拶していたようです。隙あらばボケようとするのは、大阪人の特徴のようです。

コロナウィルスの影響でご自宅で過ごすことも多くなり、家族を想う時間も増えていることかと思います。皆様よき母の日を。

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