イロイロシティーを気の向くままに散策して飛行機でマニラに戻った後にゴロツキのタクシードライバーに絡まれ怖い目にあうー滞在最終日

ギマラス島のツアーに参加しようと思っていたのですが、天気予報が雨だったのでイロイロシティー散策にプランを切り替えました。

ブランデーミュージアム(Brandy Museum)

まずはブランデーミュージアムです。中に入ってみたのですが、結論から言うと情報量が圧倒的に少なかったです。店舗の内装の一部として作ったのかもしれないです。期待して入るとがっかりします。商品棚にあるブランデーの値段を見てみると相場はわからないのですが安いと思いました。

せっかく来たのでブランデーの入った飲み物を試してみました。スタッフさんによるとアメリカーノだとアルコールがきついということだったのでカフェラテで砂糖なしでブランデー入りを注文してみました。

ブランデーが入ると風味は良くなります。メニューにはスペシャリティコーヒーと表記にあったのですが味は完全にカクテルでした。全部飲むと酔っ払いそうなので3/1程度飲んで、お店をあとにしました。

Iloilo Museum of Contemporary Art (ILOMOCA)

ブランデーミュージアムの隣にありました。一階の入り口に作品が置いてあって気になったので中に入ってみました。レセプションでチケットを購入する時に色々質問をされて日本から来たと言うと、自分の真横にいたお客さんから話かけられました。

ローランドという名の男性でした。友人と待ち合わせするための時間潰しで美術館に来ていたようです。職業を聞くと魚の研究者で4年間、広島の大学にいて魚の研究を行なっていたとのこと。

なぜかアート作品の背景を色々知っていて、一つずつ説明してもらいました。魚の研究者でありながらアートに詳しいなんて意外な感じです。

まずは入り口の作品から説明をしてくれました。この作品の作家さんは刑務所に入所したまま創作活動を続けているそうです。作品を見ると障害を持っているのかとも思ったのですが、そうではないようです。環境に恵まれなかったような話をしていました。草間彌生の作品と紹介されても違和感がなさそうなテーストです。色がとてもきれいでした。

この壁にかかった服は蚊帳で作られていました。触ってみるとごわごわしています。全て手縫いのようです。刑務所の中では時間だけはたくさんあるので制作作業にだけフォーカス出来ます。良く見るとディティールの細かさが凄いです。

展示は政府のプロジェクトの一環だそうです。刑務所の囚人が作った作品を販売しています。値段は忘れてしまったのですがそんなに安くはなかったです。

布に手縫いでイラストとメッセージが書かれています。それを何枚も束ねた本です。中のメッセージを読むと孤独で痛々しい内容でした。思いがダイレクトに伝わってきます。作品としてのレベルも高いと思いました。

シンガポールでは東南アジアの作家を購入していてフィリピンの作家も高値になってきているようです。

下記はフィリピンの腐敗を表現している作品だそうです。 教育を受けている人が受けてない人を操作して腐敗が繰り返されるという説明をしていました。頂点の学歴の高い人々が学歴のない人をマニピュレートしていてフィリピンではそれが問題になっていると。

先頃あった選挙の話を振ってみるとマルコス大統領の時代が1番まともで、今は全員が悪いことをしていて腐敗が酷いと憤っていました。でも、この手の話は金太郎飴のようにフィリピンのどこに行っても聞きます。他のフィリピン人からも同じような話を聞きました。人々の間で共通のトピックとして語り継がれているのかもしれません。

下記の作品は布や糸を使って作られていました。絵の具が垂れているようなところも布や糸で表現されていて凝っています。

Mega World 

作品の説明が面白かったので、もう少し色々と聞いてみたくてローランドを誘って地元のカフェへ。

イロイロのまちづくりが良く考えられていて気になったので質問してみました。良くぞ聞いてくれたという反応の後に次から次へと色々なことを説明してくれました。

イロイロの市長はかなりスマートでSMモールやMegaモールを誘致。モールの周りにも新しいコンドミニアムが次々と建設され景気が良いとのことです。

旧市街のリノベーションよりも外にどんどん新市街を拡張しているようです。そして空港からSMとMegaモールにシャトルバスを通して利便性を確保。空港からモールまでは大体30分くらいの距離です。
モールで食事や買い物もできホテルもモールの周りにあるので観光客が入ってきやすいです。

そして新市街からギマラス島までは40分です。自然を見たくなったら日帰りで楽しめます。やはり地元の人と話してみると情報量が全く違います。

昨日行ったレイメンリゾートでドローンを上げてみたが良い写真が撮れなかった。別のエリアに行きたかったのだが全く相手にしてくれなかったという話をしてみると、5年前は入れていた場所が荒れてきたので制限エリアを設けて入れないようになったようです。

あまりにも詳しいので、びっくりして理由を聞いてみると大学を卒業した後にフィリピンで研究を続けていてギマラス島に魚の研究のための生簀があるようです。そこに毎週滞在しているようです。
その制限されているエリアの中には日本政府も援助している研究所があり、連絡すれば案内してくれるとのこと。

突然の出会いの偶然で点が線になった気がしました。バンコクでは完全に引きこもり生活だったのに人に会いはじめると急に出来ないことが可能になったりしてダイナミックな感じです。

Jaro Metropolitan Cathedral - National Shrine of Nuestra Señora de La Candelaria

ローランドと2時間くらい話をして再会を約束して別れた後に教会を訪問しました。自分を含め救われない人々を見に中へ入ります。たくさんの人がお祈りをしています。

ミサでは壁にかかっているモニターに聖書の文言を表示していました。テクノロジーを上手に取り込んでいます。もしかしたら最近の聖書はアプリなのでしょうか?

教会前からジプニーに乗ってローカル市場へ向かいます。 興味本位で前席に座ってみました。 クラクションはチューブを使って自分で吹いていて、ひさびさの衝撃。。マニュアルで鳴らすクラクションは初めて見ました。まるで楽器のようです。

Lapaz Public Market

市場に到着して空を見るとだいぶ雲行きが怪しいです。

雨が降る前に急いで市場の中に入ってみました。カメラを向けるとみなさん一様にポーズをとってくれます。気さくです。でもここの市場にいる人たちは英語を流暢に話せない感じでした。話をしても全然伝わりませんでした。ローランドが触れていた教育を受けている人と受けていない人の差がこれなんだろうなあと思いながら散策です。

野菜や卵の売り方はクロントーイ市場くらいの衝撃を受けました。パッケージもなく全て剥き出しです。

台に並べられていた果物も明らかに腐っていましたがそのまま並んでいました。

そして突然のどしゃぶりです。屋根から落ちてくる水は完全に滝でした。かなり凄かったです。

Netong's Original Special La Paz Batchoy

お腹が空いていたのであるレストランに向かいました。この市場に来た目的は、フィリピンのアキラ先輩のYouTube で紹介されていたバッチョイというヌードルを食べてみるためです。バッチョイ発祥のお店だそうです。元祖バッチョイです。実際食べてみたのですがシンプルな味で普通でした。個人的にはタイのバミーの方が好みです。

場所は、強いていうのであればスラムの中にあるような感じでした。なので清潔で整っている場所が好きな人には、おすすめはしません。

イロイロでやってみたいプランはひと通りこなしました。モールで空港行きのシャトルバスに乗るために若者が運転するトライシクルに乗って市場から移動していたのですが、途中でエンジントラブルが発生してバイクが動かなくなってしまいました。東南アジアあるあるです。しょうがないので小雨の中、歩きでモールまで。。

イロイロ空港に行くのに18時のシャトルバスに乗り19時には着いていたのですが飛行機が1時間遅延しました。 夜中の12時半にマニラに着いてやっと部屋に戻れると思ったのですが機内で30分待たされました。 

挙句の果てに乗ったタクシードライバーがゴロツキでやばそうだったので途中下車しました。メーターの種類が他のタクシーと違い怪しいと思って料金を聞くと、300PHP/キロで2,200PHPとか言い出しました。しかも、動いていない時間は計測しないとか説明され、お得なのかお得じゃないのか良くわからない感じです。正にゴッサムシティのマニラ。常識が通じない上にダークです。

ドライバーのあまりの強引さが気にいらなかったので高速で降りて警察に電話すると言ったら、お前は俺を怒らせたと逆ギレ。久しぶりにやばいのにあたりました。目が血走っていたので、もしかしたら何か薬をやっていたのかもしれません。

高速道路を抜けて人けのない良くわからない場所でタクシーのドアを開けて飛び降りました。銃なんか持っていて逆恨みされて撃たれたりしても嫌なので900PHPに近い金額の800PHPを投げつけて歩き出しました。

通常よりも3倍以上の高い料金を渡しているのに悪態をつきながらお金が足りないと追いかけてきました。 フィリピンでは犬に餌をやると餌だけでは足りず、腕を噛まれて肉だけじゃなく骨までしゃぶられるという言葉があるのを思い出しました。現実も正にそんな感じです。タイの野犬の方が平和な感じです。特にセブンイレブン犬とか懐かしいです。

タクシーを降りた場所の近くのガソリンスタンドまで急いで避難してGoogleマップを確認するとホテルまで歩いて45分。タクシーだと11分の距離でした。夜中に歩いている人はドラッグ中毒と浮浪者だけで他に周りには誰も人はいません。

スラムの人に襲われて身包み剥がされたら嫌だなあと、朝まで待った方がいいのかな?と思っていたら幸いにも、うしろから来た空車タクシーのおじさんが良い人だったので朝まで待つ必要も歩く必要もなく済みました。

が、久しぶりに危ないドライバーに当たってアドレナリンが出まくったのでホテルの部屋に戻っても全然寝付けませんでした。いまだに嫌な感覚が残っています。夜のタクシー運転手は危ない輩が多そうなので高くても料金固定のタクシーに乗った方が良いと思った次第。ぼったくりのタクシードライバーが設定したルールが車内では常識になるのと、自分で何もコントロールすることが出来ないのでかなり危ないです。ドライバーのルールが法を超越します。

フィリピンでは未だにコンビニや銀行に銃を持ったセキュリティをたくさん見かけるのですが、こういうゴロツキたちに対応するためには銃を持っていないと穏便に事が治らないのでしょう。


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