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それはあなたが創り出した世界

今日は障がい児施設で保育士のお仕事だった。

同じ勤務だったパートさんの子どもの関わり方がとっても
上手で、普段ほとんど聞く耳を持ってくれない子が
パートさんの声かけに素直に応じていた。

パートさんに「すごいですね」と声をかけると

「わたしは先生みたいに資格はないし、障がいのあるお子さんの
施設で働いたことはないんですが、気づいたことがあるんです」

と言い、こんなことを教えてくれた。

「こちらがどのような気持ちで関わるかで、お子さんが変わるんです。
例えば、わたしの言う事なんか聞いてくれないだろうなと遠慮がちに
接すると、その通りの反応が返ってくる。だから、

うぉー!すげー!

保育園や学校で働いてきて思うのは、資格があることが重要じゃなくて
大事なのは「ひと」なんだよな。

この会話から思い出したことがある。

わたしが中学校の特別支援学級で働いていた時に出会った
ダウン症の女の子。

小学校から入学してくるとのことで、手がかかって大変だという
事前情報があったので、中学の先生たちもいろいろな策を練っていた。

確かに中学に入学してからいろいろ大変だったが
いちばん大変だったのは
嫌なことがあると寝転んで動かなくなることだった。

彼女は全力で抵抗していた。

何に抵抗をしていた?

よくよく考えてみると、寝転んで動かなくなる前には
大人の「させよう」というエネルギーが強いことが多かった。

嫌だよね。

それに気づいてからは、彼女が寝転んで動かなくなると
わたしはいつも深呼吸をして
「わたしはどうしたかったの?」と自分に問いかけるようにしていた。

この問いかけと深呼吸で自分のエネルギーが変わる。

その証拠にわたしが深呼吸で自分を整えると
彼女の気持ちが切り替わり、動いてくれることが多かった。

彼女が悪いのではない。

彼女はおかしくなったわたしのエネルギーを感知してくれて、
修正できるチャンスをもらっている、そんな気持ちになっていった。

それから気を付けたことは、行動する前に彼女が楽しい気持ちに
なるような会話をしながら、活動に誘うようにした。
彼女は笑顔で動いてくれるようになった。

そして、いつしか彼女とお友達になれたんだ。
今思い返しても彼女との会話はとっても楽しかった。

楽しい気持ちって大切だな。

わたしは彼女に大切なことを教えてもらった。

うちの重度の知的障がいがある甥っ子も空気を読む力に優れている。
すぐにこちらのコントロールのエネルギーを察知して
反抗したり、動かなくなる。彼は言葉を持たないからこそ、そういった
察知能力に優れているのではないだろうか。

だから、結局は自分次第ってことになる。

今日のパートさんの言葉でいちばんこころに残ったのは

「この子はできる子なんだって信じて接しているんです」

わたしも障がいあるないに関わらず、
すべてにおいて、これが大事だと思っている。

そして、いちばん大切な自分にも
「あんたはできる子なんだらかだいじょうぶ」って
言ってあげながら前に進んでいけたらいいよね!







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