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妊娠中、仕事との「ちょうど良い距離感」はチームと一緒につくっていける

こんにちは、マネーフォワードでコーポレートデザインを担当している金井です。

インナーブランディングの一環として4月から社内報を書いていて、その中でも特に反響が大きかった記事をnoteで外部公開していくことになりました。今回はその第一弾になります!

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妊娠した側も受け入れ側も悩む「コミュニケーション」。
妊娠に限らず、体調不良やご家族の介護や育児など、様々な事情を抱えながら働いている方も多いと思います。どのようにコミュニケーションを取ったら、お互いの負担を減らしながら業務をいい感じに進められるのか。ひとつのケーススタディとして、妊婦さん × 妊婦さんの上司対談をお送りします。

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(左から菱沼さん、オンライン参加の土江さん、金坂さん、石原さん)

参加メンバー
土江有里奈:人事本部、関西拠点担当。マネフォ新卒採用を切り開いた。
菱沼史宙:人事本部。土江さんの上司で1児のパパ。
石原千亜希:経営企画本部。役員陣からも恐れられている左脳派。
金坂直哉: 石原さんの元上司。テラスハウスとバチェラーが好きな2児のパパ。

想定していなかった「妊娠期間」の悩み

土江:社会人になった頃から”女性の長期的な働き方"については考えていたんですが、妊娠するまでは復帰後のことしか心配してなかったんですよね。でも今回、妊娠していきなり「妊娠期間をどう働くのか」っていう悩みにぶち当たったんですよ。私はつわりがひどいタイプだったので、まさか産休に入る前に10か月もこんな自由に働けなくなるのかって衝撃でした。

石原:
私はいざ妊娠した時に「これは誰に相談したらいいのか?」「この後、どうしたらいいのか?」って不安な気持ちになって。土江さんと仲が良くて、妊娠していることも知ってたので、自分の妊娠がわかった日にすぐどうすればいいの?っていう相談をしました。

土江:ちょうど、つわりがつらすぎて1か月ほど休職を頂いていた時期で、想定以上に体調がどうなるのかわからないですよーとかって、経験したばかりのことをお伝えしたりしました。

石原:早期ってまだ流産の可能性もあるので、友達にも親にも伝えられなかったんです。うちの親は過剰な期待があったので言いづらいし、身近な友達で妊娠出産をしている人もいないし。だから、相談できる人が身近にいてよかったし、そういう窓口とかコミュニティみたいなものが社内にあったらいいなと思いましたね。
ただ、仕事で迷惑をかけると思ったので、金坂さんには妊娠が分かり次第すぐに伝えました。病院にいって、確認したかどうかくらいのすごく早い時期です。ネットとかには安定期に入ってから伝えるって書いてあったんですけど。

菱沼:え、旦那さんより早かったですか?

金坂:そんなわけないだろ!(笑)

石原:さすがにそれはない(笑)
私がめちゃくちゃ外出しないといけない時期と、つわりのピークが重なる感じだったので、早く知らせないとスケジュール的にかなり厳しくなると思って。他のメンバーには、病院にいって、確かに子供がいますねって肉眼でわかるようになってから伝えました。

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(菱沼さんに「そんなわけないだろ」と笑顔で突っ込む金坂さん)


本人がつらいとき、周囲がサポートできること

(ーー報告された側はどう受け止めたんですか?)

金坂:おめでとーーーー!みたいな。とはいえ、時期的にもセンシティブな話ではあると思うので、反応は難しいですよね。僕が喜びすぎてもおかしいし(笑)
その報告をもらったことで、チーム全体でどうしていくかを考えました。石原さんはかなり重責を担っていたので、そこをどうやるのか。でも逆にメンバーがそういうのを聞いて、サポートしないといけないという雰囲気になりました。

石原:おめでとうございますのチャットの後に、金坂さんの奥さん手作りの出産準備リストが送られてきました。それがすごくよくて。それを今、社内の妊婦さんみんなに共有しています。

(ーーそれって石原さん用に作ったんですか?)

金坂:そんなわけないだろ!(笑)(2回目)
奥さんが自分が出産した時に作っていたリストで、2人目の時にも使って、それを友達にも送ったりしていました。

土江:私も、職場へは妊娠したかもというタイミングですぐに報告しました。いつ休むかわからなかったので、業務はひとまずルーティンワーク系の仕事を最初に引き継いで、休むと困る緊急度の高いものからお願いしていきました。特に新卒採用だと、毎日面談面接があったので、皆さんに調整をしてもらって。
私は関西拠点への異動も決まっていたので、そのタイミングで新卒採用業務の引継ぎに必要なノウハウのアウトプットする時間を確保させてもらいました。すごく不安だったので、菱沼さんに「私の仕事の期待値ってどのくらいですか?」って、面談で期待値調整をしてもらってましたね。

菱沼:土江さんは「人に迷惑をかけないように」っていう想いが強い人だと思っていたので、とにかく「やらなきゃ!」って気負わせないようにしてました。面談とかでも「やらなくていいよ」って言いきってましたね。そのあたりは意識してコミュニケーションをとってきました。

土江:"やりたいけどやれない感"が自分の中ではすごく強くて。元々私は体力にも自信があったし、すごく健康に育ったから、もうちょっとしたら普通に仕事やれるんじゃないかっていう自信みたいなのもありまして。でも、自分の奥さんの時にこうだったとか、体調が大事だから今は頑張りすぎなくていいってことをアドバイスしてもらえて、安心しました。

石原:私は、外出の予定を全キャンセルして、全部調整をしてもらいました。最初テレカンだけはやっていたのですが、どんどんしゃべるのも辛くなってきてしまって、それも最終的には代わってもらいました。気持ち悪いのもそうだけど、よだれがすごい出てしゃべれないとか、動悸がするとか、次から次へとマイナートラブルが続いて、どうしようもない状態で。
私たちはたまたまふたりとも上司がお子さんがいたけど、そうではないチームメンバーも優しかったです。体調大丈夫ですか?って連絡きたりとか、辛かったら返信いらないですとか。

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(土江さんは関西からオンラインで参加!)

仕事をする上では「無理」だと伝えるのも大事なこと

菱沼:体調や状況を細かく共有してくれていたのは有難かったですね。
自分の子供で経験していても想像しきれない部分もありますし、変に想像したり配慮しても申し訳ないし、気持ち悪がられないかなっていうのもあったりはするので。刻一刻と変わっていく体調を教えてくれるのは受け入れ側としては、対応しやすいと思います。

土江:なるほど...。正直、どのくらい報告すればいいのかわからなかったので、よかったです。まさかつわりがこんなに続くとか思っていなかったので、まわりの皆さんが日々変わりゆく体調を理解してくれたので、すごく有難かったです。

石原:私も「今日は画面見るのも辛いです」とか、「今週はこれならできそうです」って細かく伝えてやってたな。でも、午前中体調いいなって思っても、午後からめちゃくちゃ体調悪いって日もあって、なかなかうまくいかないこともありましたけど。。
辛い、しんどいっていう心理的なものを伝えていたというよりは、業務を行う上で、どう支障がでるのかっていうことを、事実ベースで細かく伝えていました。

金坂:この時期って生きているだけでも精一杯だと思うんで、どうしても必要なこと以外は休んでていいよっていう感覚でしたね。つわりは奥さんで見ているのでイメージできたって感じです。

石原:体調は本人にしか分からないので、こまめなコミュニケーションは大事ですよね。今日も昨日も吐いているけど全然出社できるとか、今日は吐いてないけど気持ち悪くて出社できないとか。結局そこは本人じゃないと分からないので、自分がどれくらい無理かを発信しないといけないんだろうなって思っています。
ちゃんと体調悪いことを認めた方がいいし、ちゃんと周りに伝えた方がいい。「無理です」って言うことも仕事をする上では大事なことだと思います。

菱沼:僕は妻から、二日酔いの時に「これが数か月以上続くよ〜」とか、怪我した時に「出産ってその500倍は痛いよ〜」とかっていうイメトレをさせられていたので、すんごい大変なんだなっていうイメージだけはありました。

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(当時のやりとりを思い出す金坂さんと石原さん)

お休みに入る前のリアルな気持ちと不安

土江:組織って、一人減っても回る状態が健全な状態だと思うんですよね。どれだけ仕事を頑張ってきてもお休みに入っている間の1年は、その穴が埋まるわけじゃないですか。頭ではわかっていても、「戻ってきたときに私は必要とされるんだっけ?」っていう不安は正直あります。
あとは、ベンチャーって1年でどんどん成長するし、このフェーズだからこそできる面白い仕事も一杯ある中で、そこに携われないっていうのは寂しいなーって思いますね。

石原:私の場合は、今まで自分がやってきた仕事をいきなりお願いするので、代わりに担当してくれるメンバーが辛くないかが一番心配ですね。
金坂さんが、今後の体制をどうすべきかを早い段階で一緒に考えてくれたので不安はあまりないかな。私が休んでいる間はどういう体制でいくか、いつ頃復帰したいのか、他のメンバーの成長も考えてチーム構成をどうするかなど。自分も戻ってきやすいし、こういうすり合わせは引継ぎとか始める前の段階でした方がいいかなって思います。

土江:確かに!
そういう意味だと、ベンチャーってどんどん仕事が増え続けるわけだし、あまり今の自分の出している価値に固執せずに、新しいチャレンジのタイミングってとらえてもいいのかもですね。(自分に言い聞かせる土江さん)

人事は採用人数の状況とかによって、戻ってきたときにどうなっているのかわからないけど、その時自分がどんな働き方をしたいのかとか、どういう状況なのかを元に話し合えればいいのかなと思いました。
関西拠点の皆さんからも「いつでもどこにでも帰ってこれるから、安心しておやすみ入ってね。」って言ってもらえて、今思いつめなくてもいいか!って前向きになれました。

石原:あと、奥さんが妊娠したら、ぜひ早く帰ってあげてほしいです!私の夫は、普段あまり早く帰ってくる人ではなかったけど、つわりの間は帰ってきてくれて話をきいてくれた。つわりの辛さとかしんどさって誰にも言えなかったので、そんな中で家族が近くにいることが大事だなって思いました。

菱沼:瀧さん(取締役)をはじめとした男性社員が育休を取っていたり、子供の送り迎えをしている人も多かったので、会社としてそういう風土なんだなって思っていました。

石原:そういう空気がない会社だと、「こういう感じでいいですよね?」みたいなやり取りが発生しますもんね。男性が育児に積極的に参加してくれるほうが、女性も職場復帰をしやすいと思います。

菱沼:まさにそうだと思っていて、前職までの経験も踏まえて、男性が育児や出産をサポートしている比率と、女性の産休育休が取れる比率は関係してくるって思っていて。女性側だけだと難しいじゃないですか。まず男性社員がサポート出来ている環境を作っていきたいですよね。

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(金坂さんは怒ってるわけじゃなくてこういう顔です)


土江さんのチームメンバーとして感じたこと

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この日、カメラマンとして同席してくれていた人事本部の大崎くん。土江さんのチームメンバーだった大崎くんが、今回の対談で感じたことを語ってくれました。

妊娠した方と同じぐらい、受け入れる側も悩むんですよね。僕も土江さんと同じ人事本部なので、妊娠の報告されたときにどう接していいか戸惑ったんです。家庭があるわけではない、まわりに妊娠を経験した方も少ないなど、僕みたいな妊婦さんとあまり縁がない人にとっては、どうコミュニケーションをとっていいのかわからないというのがあって。

めちゃくちゃ大変そうで辛そうなのはわかるけど、でもそれが具体的にどれぐらいかは想像できないので、今はこれぐらい体調がよくないとかを伝えてもらうとこちらも声がかけやすいなって感じました。チャットだけ見てると、とても心配でなにかアクションしたいけど、今までどう声かけていいのかがわからない部分があったので。今回の対談はめっちゃ勉強になりました。

会社としては、産休に入るまで無理せず、お互いに気持ちよく働いてもらうことも大事だし、働ける環境であることも大事ですよね。まだまだ色々課題ってあると思うんですけど、コミュニケーションの問題で、受け入れ側も妊婦側もそこは解決できることが多いのかなと思いました!

さいごに

会社には関わる相手がたくさんいるので、当事者だけでは完結できず、周りの方々の理解がとても大事になってきます。制度も大事だけれど、会社全体に浸透している価値観・カルチャーが「働きやすさ」を作っていくんだろうなと感じる対談でした。

社内報では、このような社内の出来事やメンバーのストーリーを通じて、マネーフォワードのカルチャーを切り取っています。社内だけではなく、いろんな方にマネーフォワードのカルチャーを知っていただけたら嬉しいです!

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