[HAIR]アフターコロナは髪型どうする?ロジカル美容師が考える本当に似合う髪型の見つけ方 Vol.1

外出の自粛や美容室の休業や営業短縮。毎月の楽しみや息抜きだったヘアサロンでのお手入れを控えている人も多いのではないでしょうか。そんな中で次回美容室に行った時になんとなく「いつもと同じで」ではなく、新しい・もっと似合う髪型にチャレンジしてみる為に、自分に似合う髪型ってどんなものがあるだろうと改めて考えみるのはどうでしょう。自称・ロジカル美容師が”似合う”の見つけ方を本気で考察します。


0.”似合う”とはなんぞや

まずは”似合う”の定義から考えたいと思う。検索エンジンでリサーチしてみると下記の通り。

ふさわしい感じでよく合う。調和する。 -Googleより

私が考える”似合う”は3つの側面がある。

1つ目はその人の骨格や顔型を万人がキレイだと感じる黄金比・ゴールデンバランスに近づけることで視覚的に作る似合うの形。

そしてもう1つはその人自身がこうなりたい・こう見られたい・こんな印象を持たれたいという意識下の心情を汲み取り、その希望に近づけることでの印象値の似合わせ

そして3つ目がその人の置かれている環境やライフスタイルに沿っている、調和しているデザインであること。朝髪のお手入れの時間を長く取れない人に対してアレコレ手をかける必要のあるデザインはその人に似合っているとは言えない。


その3つの観点に、今ある髪のコンディション(長さは?髪質は?カラーなどの履歴は?)と季節感・ライフイベントがないかなどを当てはめていくが大枠の考え方。ひとつひとつ見ていこう。

1.オードリー・ヘップバーン最強説・美人の黄金比とは

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黄金比という言葉は聞いたことがある方も多いのではないだろうか。視覚的に安定していて多くの人が美しい・心地良く感じるバランスの事で、パルテノン神殿やミロのビーナスなどその昔から歴史的建造物や美術品に用いられてきた。

顔や身近なところだと名刺やAppleのリンゴのロゴだったり。その黄金比を人の顔に当てはめた時に限りなく理想に近いお方がオードリー・ヘップバーンさんの顔のバランスである。

顔のパーツやパーツの配置についての黄金比は別途記事にしようと思っているが、髪型でもこの美人バランスへのアプローチは出来る。美容室でこの理想のバランスを指すのに良く使われるワードは「卵型」で、卵を縦にしたあの柔らかい曲線のイメージでおおよそ間違いないと言える。

早速自分の顔型・輪郭の特徴を分析してみよう。その中で卵型に近づけるにはどの部分を見せてどの部分は髪をおろすかを考えていく。おでこを出した前髪なし・かきあげのヘアスタイルなのか、こめかみに髪がかかっていたほうが良いのか、輪郭のどの部分に横の髪がかかると良いかなどが当てはまる。

ただ断言したいのは美人の定義はひとつではなく、黄金比がすべての美しいの答えではない。自分にとっての”似合う”を探す際のベースとなるひとつの指標、くらいの捉え方で良いと思う。


2.なりたい・どう見られたいかを知ろう

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自分にとって似合うを見つけるには、自分がどんな風に見られたいか・こうなっていきたい理想像(今すぐでなくても、ゆくゆくの像でもOK)を知る必要がある。

ただこれが案外難しい。はっきりと自分の理想像を思い描くことが出来て、言語化出来る人は意外と多くない。そこで、大まかなイメージ像を4つのタイプに分けて、どこのタイプのワードに自分のときめきポイントが引っかかるか見ていこう。

今回は理想像のタイプをA.フレッシュ、B.キュート、C.クール、D.エレガントの4つの大枠に分けた。あ、凄いAのワードが全部当てはまる!という人もいれば、CとDのワードが同じくらい引っかかるな、という人もいると思う。そうなった時は上の4つの関係図マップを見て欲しい。CとDの要素が同じくらいの方はC+Dの真ん中のライン上にいるのだな、くらいの認識でOK。まずはマップのどの辺りにいるかを把握する事で、それに付随した取り入れるべきヘアデザインのエッセンスがみえてくる。早速タイプ別ワードをチェックしよう。

A.FRESH/フレッシュ

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フレッシュは生命力感じる春のイメージ。軽快でフットワークが軽くて、会えばこちらまで元気になる、そんな好印象な人物像。若々しくありたい、アンチエイジングの要素を取り入れたい人もこちらに当てはまる。


B.CUTE/キュート

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キュートと言ってもただ「可愛い」を追い求めるのではなく、優しさだったり親しみやすさを感じられるのも大きな特徴。相手に対する威圧感をなくし、人間関係を良好にする要素がある。

C.COOL/クール

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ジェンダーレスやユニセックスなマインドが広まった昨今、クール=男勝りではなくもっと自然に人物像に取り入れられるようになった。格好良さだけではなくその人の強さや安定感、凛とした姿をイメージさせる。


D.ELEGANT/エレガント

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華やかさと品の良さ、セクシーさと落ち着き、一見相反する様な要素を併せ持つエレガント。男性女性問わず広く相手に良い印象を与える、魅力的な人物像と言える。

自分のひっかかるワードやタイプが見えてきたら、今度は同マップ上に髪型にまつわるワードを置いてみた下記のマップをみて欲しい。ここでは「ヘアデザインワードマップ」と名付けておこう。縦軸は正面から見たシルエットの縦横の印象前髪の有無、横軸は髪の動きの違いとなっている。

各タイプに当てはまるワードをヘアデザインに取り入れれば入れるほど、または対角線上にあるワードを無くしていくとそのタイプの印象比が強まる。自分の理想の人物像に近づく=似合うが見えてくるというわけだ。

先述したCとDが同じくらい引っかかった人は、CにDのワードのヘアデザインを取り入れても良いし、AやBの要素から離れることでなりたい印象に近づくことが出来る。今の髪の状態を見て出来そうなワードからピックアップしてトライしてみるのもGOOD。

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デザインのワードはあえて専門用語ではなく誰もがイメージしやすいものを押し込んだ。イメージしづらいものがあれば検索エンジンの画像検索でワードをそのままリサーチしてみるのも面白いのではないだろうか。


3.髪のTPOは超重要。あなたのスタイリストさんは普段のお手入れ方法を聞いてくれますか?

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カットやカラー、パーマの技術レベルが高い美容師は沢山いるが、家に帰ってから次に美容室に行くまでの何十日間を考え見据えた上でのデザイン提案や施術をしてくれる美容師はあまり多くないように感じる。まとまりやすくする乾かし方、われない前髪のドライヤーの当て方などを初めてご来店されるお客様にお伝えすると、知らなかった、、と驚嘆される方も多い。(プロフェッショナルを演出するためにあえてしない人もいるみたいです)

毎日の化粧・メイクアップは5分以内に終わらせたい人とじっくり30分はかけたい人がいるように、髪の支度やスタイリングにかけられる時間は人それぞれだ。例えるなら子供の支度をしてお弁当を持たせて自分も出勤して、、そんな一分一秒を争う朝を過ごしている方に毎朝ブローが15分以上必要なヘアスタイルを提案するのは、いくら形状として似合っていたとしても本当の意味でその人に似合わせていると言えないのではないかと言うのが私の考えである。

それに加えてどんなスタイリング道具が揃っているか(ヘアアイロンやドライヤー・ブラシなどなど)、どんなスタイリング剤を普段使っているかによってどのくらい美容室での仕上がりを自宅で再現できるかが変わってくる。

人それぞれ異なるライフスタイルや日々のスタイリング環境下を把握するために、美容師はカウンセリングや何気ない会話の中から汲み取りながらプロとしてコミニュケーションを取っていく。美容師とお客様が言わば二人三脚でその人に合った再現しやすいヘアデザインを見つけていく事がより本質的な似合わせにつながるのではないだろうか。

そんな事言っても写真やホームページじゃどの美容師がそうしてくれるか分からないし、、。そう思う方の為にカウンセリング時に伝えるべきワードなども記事にしていきたいと思う。


4.まとめ

似合うと言う抽象的なワードを出来る限りロジカルに考察してみましたが、、なかなか難しいですね。書いてる内に思考がどんどん広がっていったので、シリーズにして今後も何回か記事にしていきたいと思います。似合う髪型ってなんだろうな?新しいヘアスタイルにチャレンジしてみようかな?とポジティブに考えるきっかけにして頂けたら大変嬉しいです。

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