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8章㉔タイにいた運命の人

参加できなかった10日間の
ヴィパッサナー瞑想コース
の代わりに、サムイ島での
毎日は日の出頃、朝早く起
き、海岸を眺めながらヨー
ガと瞑想を私の日課にした。

タイ・サムイ島のマーケット
には、旬のフルーツがいっぱ
い売られていて、フルーツで
毎日セルフ・デトックスをし
つつ、の〜んびりと過ごした。

タイのフルーツ

サムイ島で5日程経った頃、去年
私がインドにいる間、既にご縁が
切れたと思っていた元彼から、
復縁を望むメールが突然、届いた。

私の中で彼の裏切り行為にかな
り傷ついたので、すっかり過去
として、終わっていたのでまさ
に寝耳に水!

自問自答し「本当に私は、彼と
の関係を戻したいのか?」
「自分の幸せと彼の幸せは、将
来の可能性があるのか?」
「彼を、私は前以上に信頼で
きるのか?」と悶々とした…。

数時間悩み「イヤ違う!!!
私の望みは、彼とやり直す道
じゃない!」とハッキリし、
持参したマイノートに彼への
決別の思いを、自分の気持ち
の整理の為にしっかりと記した。

訣別の涙

何故か溢れる涙が止まらなかっ
たのは、まだ彼を思う小さな
気持ちが少し残ってたからかな?

私はサムイ島でフルーツ・デト
ックス中で、このココロのモヤ
モヤ感も彼との過去の関係も、
涙と共にサッパリ浄化された様
で、物凄くスッキリした。

そして翌日の昼過ぎ、いつもの
お気に入りの海岸の場所で、
YOGAや瞑想後にリラックスし、
一人で読書していると、一人の
アメリカ人男性に突然後ろから
声を掛けられた。

「日本人の方ですか?」これが、
DAVID私に発した最初の一言。

私が読んでいた本を、日本語を
理解する彼はすぐに分かり、日
本文化に馴染みのある彼は私に
興味を抱いたらしい。

坊主頭の私を数日前、同じ場所
で最初見たDAVIDは、私はタイ
の尼僧かと思ったと後に、教え
てくれた。

タイ・サムイ島のメーナムビーチ

彼はシアトルで自宅療養中の
母の介護をする父を手伝って
3年目で、「ケアテイカー」を
してると話してくれた。

彼の両親から少し休暇をもら
い、DAVIDの誕生日に、以前
住んだ経験のあるチェンマイ
からサムイ島に彼もたまたま
予定変更して滞在していた。

翌日DAVIDは昼のフライトで
日本に寄り道して友達に会い、
シアトルに帰宅予定とのコト。

サムイ島での彼の最後の「ディ
ナーを一緒にどうですか?」と
メチャ丁寧に誘われた。

私は最初彼を見た時から、優し
そうな笑顔、丁寧な言葉遣い、
真面目そうな態度から「イイ人」
なのがすぐ分かった。

サムイ島の屋台

私は海外で初めて会った男性に
声を掛けられ、食事に誘われホイ
ホイついていくタイプではない
古風な昭和の女。

それに坊主頭の私に、近寄る男性
はとても珍しい。

彼の夕食のお誘い前、お互いに
少し話をした時、どう見ても怪し
い外国人とか、一晩限りのカラダ
の関係を求める様な、ジャンキー
な危険人物には全く見えなかった。

「屋台のご飯で気軽に夕食を食べ
ながら、もっとDAVIDと色々お話
したらきっと楽しそうだな。」と
直感的に感じたので、紳士的な彼
の誘いに私はとりあえずOKした。

ローカルな屋台かと思っていた
彼とのディナーは、海辺のロマ
ンティックな高級感溢れるレス
トラン!!!

海辺のレストラン

坊主頭の私はかなり場違いかと
思ったが、彼は全くお構いなし
の笑顔で、まるでプリンセスの
様な扱いに私はとても戸惑った。

オーダーしたご馳走を食べるの
を忘れる程、会話が弾みに弾ん
で、2人の時間がとても楽しく
過ぎ去った。

お互いに特別な何かを、この出
遭いでビビッと直感的に感じた。

彼の翌日のフライトを、私はサ
ムイ島の空港で見送った。

勿論互いの連絡先を交換し、私は
メールや手紙をサムイ島での残り
の滞在中、シアトルの彼に幾つか
送った。

バンコクに戻り、穂高養生園が
春4月に始まる前の10日間だけ、
シアトルの彼のご両親の自宅を
訪れようと決め、養生園スタッ
フに了承を得た。

私は自分が感じるこの特別な
気持ちが、本物なのかどうか、
どうしてももう一度DAVIDに
会ってちゃんと確かめたかった。

シアトル・タコマ空港

ご両親との暮らし、母親の介護
やケアをするDAVIDを私は注意
深く観察した。

彼の親へのサポートの様子は、
LOVEと優しさに溢れていた。

彼のご両親は、突然訪問した私が
坊主頭の日本人女でも、奇跡的な
私達の出逢いをとても喜んだ。

私は何度か、お野菜中心の養生園
の様な食事を3人に作らせてもら
い、「美味しい!」と彼の母から
「DAVIDの心配はもう要らない」
と言われたのが、とてもありがた
かった。

日本へ帰る間際、ご両親が私達
2人を「お互いにとってナイス
コンビ」と感じてくれたのが
何より嬉しかった。

日本へ帰る前日、私達は結婚の
約束をした。

宝石類に一切興味のない私に
「佳子のご両親に、僕の気持ちが
本物だと伝えたいから、ご両親
を心配させない様に婚約指輪を
買う。」と、DAVIDは私と彼の
両親を自宅に残し、車でどこか
にフラリと出掛けた。

その頃には私が彼の母のおトイ
レのサポートや、両親の料理の
ケアが出来ていたので、DAVIDは
安心して私にご両親との時間を
任せられた。

彼はシンプルで私にピッタリ
な婚約指輪を手に入れ「あまり
に嬉しくて、指輪を買った店の
外で感動して泣いちゃった」と
話してくれた。

何てピュアで、繊細なDAVID!

14歳年上とは思えない。

婚約指輪

彼の真面目でストレートなLOVE
に、私はますます惹かれた。

日本に戻った私は、父親に婚約
してきた顛末をちゃんと報告した。

父はただ静かに、私の話を最後
までただ聞いていた。

母は妹の出産後のヘルプにお泊ま
りで出かけていて、その時留守だ
ったので、母にこの件は父から伝
えてもらった。

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