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NeuroSkyが提供する脳波計の豊富なSDKとアプリケーション【脳科学実用例】

BrainMedia第18弾!
(脳科学のビジネス応用可能性をお届けするブレインテックメディア)

前回の記事では、安価に脳波計を提供するNeuroSky株式会社についてご紹介しました。今回は既に数多く出ているNeuroSkyの脳波計を使った実用化事例のうち、一部を紹介していきたいと思います。

<前回の記事>

1. SDKと豊富な脳波計連携アプリ

NeuroSkyの脳波計に対しては、開発ツール(SDK)が充実していることもあり、連携した様々なアプリケーションが公開されています。

単純に測定した脳波を可視化できるアプリケーションから、脳の動きによって楽しめるゲームなど、既に多くの種類のアプリケーションがローンチされています。それだけNeuroSkyは、脳波計を実用化しやすい環境構築に力を入れているのでしょう。

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2. 教育✖️ブレインテック(NeuroSky脳波計活用事例)

<オンライン授業の脳波>

例えば、NeuroSkyはオンライン家庭教師塾を運営する株式会社シンドバッド・インターナショナルと連携し、脳波解析で教育学習効果を高めるツール「Effective Learner(エフェクティブ・ラーナー)」を開発しています。

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https://www.neurosky.jp/effective-learner/

この「Effective Learner(エフェクティブ・ラーナー)」では、授業中の集中度合いや興味度合いを計測します。θ波やα波といった周波数の低い脳波が計測されると、生徒がより没頭したり集中して学習を行っていると判断することができます。

「脳波」を計測することで、オンライン授業では中々読み取るのが難しい「生徒の表情」や「リアクション」以外の情報を読み取って生徒の状況を理解し、講師や授業管理スタッフにフィードバックしながら、授業品質の改善や学習効果の向上を目指すようです。

また、生徒本人も授業時間に集中力が落ちていた時間帯を見直すことで、復習の効率化等が実現できるかも検証していくとのことです。

<プログラミング学習時の脳波>

早稲田大学理工学術院総合研究所等の合同で行われたの研究では、プログラミング学習時の脳波を測定しています。リラックスしている時に出てくる脳波であるα波と、緊張・集中時に出てくる脳波であるβ波の割合を検出することによって、リアルタイムで学習の困難さが検出できる可能性が示唆されていました。

このような研究からは、例えば脳波計によって、学習でつまづいているタイミングでサポートを提供できるようになるなど、脳科学を使った新しい教育サービスが考えられるようになります。

研究:http://www.waseda.jp/prj-ngel/material/pub/16/IUSNH16.pdf

3. 大学の基礎実験への活用

また、fMRIのような大規模な脳波計と異なり、NeuroSkyはEEGという簡易的な測定器械であるため、より小規模に実験を行う場合等にも活用することができます。

例えば京都学園大学心理学科では、実験教育として、目を閉じた時と開けたときの脳波の変化等を用いた実験を行う際に、EEGのような簡易的な脳波測定器であっても十分有用なデータを取得することができるとして、大学での利用可能性についてまとめられています。

https://core.ac.uk/download/pdf/80559056.pdf


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参考・引用:

研究:http://www.waseda.jp/prj-ngel/material/pub/16/IUSNH16.pdf
https://core.ac.uk/download/pdf/80559056.pdf



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