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どうしようもないアラフォー女性が福祉の世界を選んだ理由

前回、前々回と、私のアレな職歴について書いた。
履歴書に馬鹿正直に短期で辞めた会社を含めると、もはや欄が足りなくなってしまいそう。でもきっとそんな人は山程いるはず。そう信じてる。

前回の記事で、何の兆しもなく突然「そうだ、福祉の世界に入ろう」と思い立った事を書いた。

私は自分で言うのも何だが、かなり慎重で石橋を叩いて叩いて叩きまくった挙句、結局渡らない。臆病で、失敗を恐れまくっている。この性格の為に、得られなかったものや手から零れ落ちていったものは多い。
その一方で短気な部分もあり、悩んだり考え込むのが面倒になると簡単に手放したりもする。仕方ない。だってO型なんだから。「まあ、いいか」が口癖みたいなもんなんだから(O型が皆こうではないけれども)。

福祉の世界を目指そうと決めた時、私はまだ30代だった。終盤に差し掛かってはいたけれど。
休職からの退職、更に新しい会社の事務員に収まっていたが、この会社のトップがどうにもアレで…長くいられる会社ではないなと入社数ヶ月で既に見切りをつけていた。
この頃、ぼんやり転職先を探していたが、休職していた頃から感じていた『困っている人を助けられる仕事がしたい。守る側に立ちたい』という想いは強くなる一方だった。
私は生涯自分の家族は持たないと思っているし、それでもこの時祖父母は健在で(祖母は認知症がかなり進行していたが)、母も決して若くない。

地元で働かないとなあ。
事務職は性に合ってると思うけど、収入的に不安だなあ。
やっぱり専門的な仕事を、可能な限り長く続けていきたいなあ。
女一人でやっていくんだし、人との関わりを広げていく働き方がいいかなあ。
福祉かなあ。

こんな単純な流れで、私は福祉人を目指すことにした。時間にして、多分30秒もかかってないんじゃないだろうか。
この瞬間から、『福祉ってそもそもなあに?どんな職種があるの?』と、まるで小学生のような下調べが始まった。そう、私は福祉のふの字も知らない能天気な一市民。その恩恵に与っていることすら自覚がなかった。
どうしようもない中年女である。

いずれ記事にするつもりだが、私は子供の頃から決して平穏とは言えない人生を歩んできた。こういう生育歴も、少なからず福祉の道を選んだことに影響していたと思う。

子供だから抜け出せない。女だから逃げられない。家族がいるから解放されない。

小学生の頃から、ある種の諦観のようなものと一緒に生きてきた。
助けてくれる誰かがいると、心のどこかで信じながら。

この『助けてくれる誰か』になりたかった。のだと思う。多分。

かくして私は休日一日を費やし、目指すものを決め、そこに到達するまでのルートを定めた。

・目標は社会福祉士
・社会福祉士国家試験の受験資格を得る為に、通信制の大学を4年で卒業
・通信制の専門学校に入り、1年8ヶ月の過程を修了
・学生となる約6年の間は介護職に従事、介護福祉士を取得する

社会福祉士は、幅広く沢山の人に関われそうだと感じたのと、祖父母が入院した時に対応してくれたMSWの方を見て、こんな仕事も素敵だなあと感じたのが理由。
大学については福祉系大学4年→国試受験、もしくは相談職実務経験4年→国試受験が最短ルートだったが、働きながら勉強できる福祉系大学、かつスクーリング参加にそれほど負担が無いとなると適当な学校が見付からない。しかも結構お高い。
実務経験なんて、無資格未経験、しかも40歳手前の自分には非現実的過ぎる。相談職の求人自体がそもそもない。
試験の受験資格を得る為の手段で少し悩んだけれど、大学は放送大学に決めた。学費も高くなく、スクーリングは電車で行ける場所で行われる。どうしたって一泊しなければならないが(2日間かけて行われる)、小旅行と思えばどうって事はない。多分。
大学を最短の4年で華麗に卒業し、地元の専門学校の通信課程を終える。その間に介護の仕事もスキルアップ。介護福祉士の受験資格を得られるからそっちを先に取る。

完璧だ…

かなり無謀な計画を立てている自覚はあったが、この時から1ヶ月後には大学入学の手続きを取り(ギリギリ間に合った)、入学後程なくして今の勤め先である病院への転職を決めていた。
人生でここまでのスピード感を持って何かを決めたことがあっただろうか。
何かが動く時って一気に動くんだな…と、まるで人事のように感心したのを覚えている。

結果としては、つい先日めでたく社会福祉士国家試験を突破した。
ここまで来るのに予定の狂いはなく、大学は4年でどうにか卒業出来たし(結構無理はしたけれど)、専門学校だってレポートにスクーリング、実習も乗り越え課程修了。介護福祉士も大学卒業の年に取得した。
これから身の振り方を考えていかねばならないところ…資格を得たからといって、易々とそちらの仕事が見付かるはずもない。

目標をクリアした時点で、新たな目標への試練が始まっているのだ。

ほんと、これからどう動こう…。





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