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「タイムサービス」

ここ2年くらい行っている美容室は、「タイムサービス」がある。特定の時間帯、特定のメニューであれば、それ以外の時間帯より料金が安い。限られた時期だけではなく、デフォルトで設定されているサービスなのだ。

緊急事態宣言の解除後に髪を切ってから、2ヶ月が経つ。そろそろ髪を切りたいなと思っていた頃だし、夏だし。何より昨今の状況で、正直いつ外出自粛や再度の緊急事態宣言が出されてもおかしくないと思っている。だから髪を切りに行くことにした。

当然のようにタイムサービスの時間帯を狙って行く。タイムサービスの時間になったとほぼ同時に入店。その時点で数人が髪を切ったり、カラーを入れたりしていて、さらに数人が待っていた。
自分が順番待ちをしている間に、さらに数人が入店。そこまで広くない美容室の中に、「あ、ちょっと人が多めかな」という状況ができた。

自分の番が来て、カットをしてもらい、無事散髪は終了。時間はかからなかったが、店を出てスッキリした自分の頭を触りながら、
「そりゃみんなタイムサービスの時間帯に来るよなぁ」
と思った。
自分もそこを狙ってきているのだ、そりゃそうだ。

改めて考えてみると、今「タイムサービス」ってやらなくなった店も結構あるのでは・・・・・・?
安売りが自慢のスーパーだったり、ショッピングモールの中の専門店だったり、アパレル関連のお店だったり。サービスを実施すると、お客さんはその時間を目がけて訪れてくれるし、たまたま目にした人もお店をのぞいてくれる。売り上げに貢献したり、リピーターができるきっかけにもなるのかもしれない。

ただし、もちろん店舗の規模にもよるけれど、密集といったような状態も生まれるかもしれない。それを考えると、サービス自体を行うことを控えてしまうことがあるのではないだろうか。
以前よりショッピングモールなども行く回数は少なくなっているので、普通にタイムサービスはどこも今まで通り行っているところもあると思う。でも、今回普通に散髪をするだけの、いつもの経験が、ふと今の状況の中で行うサービスについて考えるきっかけになった。

タイムサービス自体を悪いと言っているのではない。今まで普通に行われていて、むしろその良さを享受する側だったサービスすら、行うことを考えるような状況なのだと改めて思った。
ただでさえ不要不急の外出をまだまだ控えるような日常。その中でお客さんに来てもらって、お店を運営していくには・・・・・・?別のサービスが必要なのか、何かしらタイムサービスなどを継続できるような仕組みがあるのか。

今も気づけば閉店してしまった、別の店が入っていた、そんな状況が続いているように思う。新しいお店が出来るのかな・・・・・・と思っていても、ずっと進行しているように見えない、そんなスペースもある。
お店を運営する側の状況や気持ちは察するしかできないところが多い。けれど利用する側としては、適切に、でも自分の出来る範囲で積極的に利用していけたらと思う。

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