福岡とスポーツの台所事情

高校野球の福岡県独自大会で、福大大濠高校を逆転サヨナラで下し、福岡高校が勝利したというニュースを目にした。

高校野球が好きな人、福岡県に住んでいてスポーツのニュースを見聞きしている人なら分かると思うが、これは結構スゴいニュースだ。
福岡の高校野球は、甲子園の出場校がたびたび変わる。「強豪校」はいくつか浮かぶものの、「毎年のように」出場する高校はないように感じる。
そんな群雄割拠の福岡高校野球の中で、福大大濠は「強豪校」に挙げられる一つ。野球だけでなくバスケットボールなど、様々なスポーツで強豪校として紹介される。
そんな福大大濠を、「進学校」として有名な福岡高校が下したのだ。ニュースなどで高校スポーツを見聞きする程度の自分でも、この結果は珍しい、スゴいと思った。

高校サッカーも独自大会が開催されるなど、スポーツが活気を取り戻しつつあるように見える。
一方でプロスポーツについては、福岡のチームは大丈夫かなという状況が続く。

福岡ソフトバンクホークスでも、アビスパ福岡でも、新型コロナウイルスの陽性反応が出た選手がいた。試合は中止となり、選手やチーム関係者に検査を実施、施設の消毒などが行われた。(今日はホークスは仙台で試合を実施、アビスパも今週末の試合は実施されるよう)

今日知った話だが、当該選手だけが安静にしたり体調管理をしたりするだけではない。例えばホークスであれば、ファーム(2軍)で生活・調整をしている選手の1軍への昇格・復帰も見送りになるようだ。デスパイネやグラシアルといった選手が、1軍への復帰を見送りになっているらしい。

野球であれば、クライマックスシリーズのあり方が今年は変わった。サッカーであればリーグの昇降格がない。今の状況を受けた内容に変更されているが、各スポーツチームの台所事情は例年に無く辛いもののようにも思える。

野球は毎週のように連戦続き、野手・投手ともにフル稼働。結果が求められる真剣勝負の世界で、選手やチームの疲労度も例年に無いものではないだろうか。
それに加えて、今回のように選手の健康状況の悪化などもある。万全なチーム事情でシーズンを運営できる保障はどこにもなく、選手に与える精神的な影響も大きいはずだ。文字通り心身にくるものはいつも異常だと思う。

それでも、明るくないニュースが少なくない中で、スポーツは見ている人たちに活力を与えてくれる。今日も仙台のスタジアムには可能な限りの観客が実際に試合を観に来ていて、それを自分はテレビで観戦している。
高校スポーツであれば、試合をしている選手たちが何より充実するだろう。各都道府県の独自大会ではあるが、自分たちの積み重ねてきたものを発揮する場があるのだ。目指すものがあれば、そこに向かう過程も変わると思う。

今の状況下で、スポーツの試合も積極的には開催できない。少しでも安全に試合が行えないとなれば、逆に積極的に試合を控えるくらいだ。でも、スポーツが行われるだけで、観ている側は熱狂できるし、何より日々に楽しみが一つできる。
プロもアマチュアも関係なく、選手やチームには酷使しすぎて心身に支障をきたすことがないよう、この難しい状況を進んでもらいたい。

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