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笑いも感動も初めても切なさも辛さも(『きょうも厄日です1』)

きっかけ

実は、名前だけは知っていた。
というか、よく見ていたという方が先でした。

『ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ』
このイラストを描かれているのが、作者の山本さほさん。
番組の最後に、「山本さほさんのイラストの番組ステッカーを差し上げます」というお知らせがあるんです。だから名前だけはよく聴いていて、でもきちんとどういう方なのか認識していませんでした。

そのうちにTwitterのタイムラインで山本さほさんのツイートがをちょくちょく目にするようになりました。

マンガを見るようになったのはこの時から。ただ、書籍としてのマンガを読むのではなく、ツイートで載せられる1話、もしくは1場面が中心。『岡崎に捧ぐ』など、代表作のタイトルもまだ知らないような状態でした。

絵がキャッチーで、何よりストーリーに引き込まれる。自分の近くで起こっているような、自分にも似たような経験がありそうな、切なさや恥ずかしさ。一方で、そんなことが起こるのかというような突飛な出来事に、思わず笑ってしまう。ジワジワと、作品を読みたい気持ちが増してきました。

ツイートを通じて試し読みをしているうちに、6月30日に『この町ではひとり』と『きょうも厄日です』第1巻が発売される上のツイートを確認。
この2冊は買おう・・・・・・!何なら『岡崎に捧ぐ』も読もう!と思っていたのですが、『岡崎に捧ぐ』は店頭に見当たらず。『この町ではひとり』も(九州では店着が遅れたのか)合わせて買うことができず、まず最初に『きょうも厄日です』第1巻を買いました。

笑い・感動・切なさ・共感、感情がいくつも詰まってる

最初から笑えるし、「え・・・・・・っ、そんなことあるの・・・・・・」というストーリーもある。初めて聞くような物事も出てくるし、感動もする。切ない気持ちにもなるし、「うわ・・・・・・怖」と思う話もある。
『今日も厄日です』を読んだ感想は、とにかく感情の上下みたいなものが激しいです。でも読んでドッと疲れるようなものではなく、何度も読んで、何度も味わいたくなるマンガです。

第1話(という言い方で良いのか分かりませんが)の「露出狂おじさん」から既に笑える。おじさん自体も衝撃だけど、通報したときの内容もものすごく面白い。

一番笑ってしまったのは、第5話の「夏の夜はご用心」。状況よりも、友だちの反応に、肩を震わせて笑ってしまいました。

第18話の「おぎぬまXという男」は、胸がジーンとする。おぎぬまくんの面白さも描かれていますが、すごく真面目で応援したくなるような人柄であるのが、短いストーリーの中でも伝わってきます。最後には努力の結果も見ることができて、こちらまで感情移入するほどでした。

第23話から第26話まで続く「切ない恋のお話」は、「あぁ、共感できるなぁ」という内容。でもデートの場面は、山本さほさんならではの切り取り方なんじゃないかなというところが個人的にあって、タイトル通りの切なさが残る感じです。

その他にも面白さがふんだんに、26話と特別編で詰め込まれていて、一気に読んでしまいました。

アトロクの『カルチャートーク』を聴いて欲しい

既に『きょうも厄日です』を購入した人も、これから購入するつもりの人も、それに合わせて聴いてもらいたいラジオ番組。
それが「アフター6ジャンクション」(通称アトロク)です。

18時30分から「カルチャートーク」というコーナーがあるのですが、7月2日のこのコーナーに山本さほさんがゲスト出演されました。 

実際に声が聴けるのが、自分にとっては新鮮でした。先にも挙げた「露出狂おじさん」の詳しい話が聴けたり、他にも『きょうも厄日です』、そして『この町ではひとり』のことについて、山本さほさん自身の想いなどが聴けたのも良かった。

何より、コーナーのBGMである楽曲が流れるのですが、これが『きょうも厄日です』のお話とリンクしていて面白いです。アトロクはそもそも大好きな番組なので、大好きな番組に、好きになった方がゲスト出演されるだけで嬉しかった。それに加えこの演出、やるなアトロク・・・・・・。
番組は放送後から1週間(7月9日まで)radikoのタイムフリー機能で聴けます。聴くと『きょうも厄日です』がもう一段階面白くなりますよ。

もっと山本さほさんの作品を読みたい

『きょうも厄日です』を読んで思ったのは、もっと山本さほさんの作品を読みたいということでした。
同日に発売された『この町ではひとり』も、店着したのを見て既に購入(これから読み進めていきます)。

もちろん『岡崎に捧ぐ』や、その他の作品も購入するつもりです。特に『岡崎に捧ぐ』は書店で見当たらなかったのですが、重版が決まったとのことで、すぐに買おうと思っています。

面白く、切なく、辛いことも感動もある。そしてすごく印象に残る。
『きょうも厄日です』を読んだ感想です。
1話が長くなく、ライトに、一気にリズム良く読みやすい。まだまだ山本さほさんの作品については初心者ですが、最初に読んだ書籍の作品がこれでとても良かったです。
自分のように山本さほさんをよく知らなかった人にも、まず読んでみると良い作品としてオススメします。

過去の作品がこれから読めることは楽しみでしかない・・・・・・!
今後新たな作品もどんどん生み出してくださることを期待しています。


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