Mリーグ11/19① 勝負師茅森vs押し引きの天才園田

Mリーグ 11月19(木)第一試合

出場選手は、下記の4人

TEAM RAIDEN /雷電 瀬戸熊直樹

赤坂ドリブンズ 園田賢

セガサミーフェニックス 茅森早香

渋谷ABEMAS  白鳥翔

この記事書いていたら、2回も下書き保存がうまくされなくて、南1局まで書いていたのに、東2局まで戻されてしまった、、、。結構時間かかっていたのでかなりショック。一度ならず二度までも。

さすがにこの試合はやめようかと思ったけど、東3局、東4局はどうしても書きたかったので、めげずにもう一度(だけ)書きます!!また保存されなかったら嫌なので、一度記事を消して、新規に書き直しました。あと、こまめにスマホのメモ帳とかに保存しとこっと。

◯東1局 白鳥さんテンパイ一番乗りなのにノーテン罰符

 白鳥 5巡目 ツモ4ピン打7万

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9万が場に3枚切れ。手牌でも1枚使っているので、69万待ちだが実質はメンピンの6万待ち。「9万がない」「4ソーにドラの3ソーがくっつけば、3飜上がる可能性がある」「巡目が早い」の理由から、打7万でマンズを外してイーシャンテンに戻す。

これはどうなんだろう。フリー雀荘ならこんなの即リーだよね?9万切れているとは言え、見た目4枚も待ち牌あるし、三色やドラよりも先制リーチの方が価値高くない?白ポッチや裏ドラもあるし。打点よりチップですな。てか、自分だったらノーレートでもリーチするなー。だってその方が相手は嫌がるでしょ。自分の判断基準として、自分の利もあるけど、相手に楽に打たせたくないってのもある。

結局は、仮テンやテンパイはずしを繰り返している間に、園田に仕掛けられ、そして茅森からも13巡目にリーチを受ける。

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茅森はツモ6ピンで打7ソーリーチ。これはアガれず茅森と園田の二人テンパイ。園田は役牌ドラドラのシャンポン待ちで、茅森のリーチに通っていない8万、2ソーを押していた。解説の渋川さん曰く、通っていないスジがたくさんあったから、2スジくらいは全然押していくとのこと。園田さんは涼しい顔して押していたけど、そうは言ってもなかなか押せないよね。

白鳥さん、一番最初にテンパっていたのに、ノーテン罰符払わされるとは、、。

◯東2局 白鳥さんナナトーサン

白鳥 11巡目 ツモ5ソー打6ソーリーチ

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13巡目 5ピンツモで700、1300。

◯東3局 茅森、ツモって3秒でリーチ!

茅森さん、6巡目に好形のイーシャンテン。

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この時の解説渋川さんと実況日吉さんの会話には驚かされたよ。

渋川さん「これ9ソー引いたらすごい悲しくないですか?」

悲しくないよ!親で早い巡目で58ピンノベタンテンパイなら充分でしょ。テンパイ連荘のルールだし。

日吉さん「何がくるのが一番良いでしょうか?」

渋川さん「僕は5ソーがいいですね!」

まじか!?驚愕っす、、。

日吉さん「テンパイじゃないじゃないですか?」

ほんとそれ。親のこの巡目で、58ノベタンリーチに勝るイーシャンテンなどありません。

渋川さん「三色狙えるんで!」

、、、。最近、渋川さんの解説聞いていて思ったけど、渋川さんってほんと手役派だわ。だってあの手牌を567の三色にするのは結構道のり遠いよ。最後カン6ソー待ちとかになりそうだし。三色と言えばハギーって言われているけど、ハギー以上じゃない?

これからは、

三色と言えば渋川さん!

て感じですな。

てか、フリー雀荘で打つ良い子のみんなはあの手牌から三色なんか狙っちゃだめですよー。

あれはきっと、渋川さんのリップサービスに違いない(たぶん、、、)

茅森、7巡目に7ピン引いてイーシャンテン。9ソーじゃなくて良かったね(笑)

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そして、8巡目に6ソーを引いた。

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茅森、ツモって3秒でリーチ!

この対局見ていて思ったけど、茅森さんってこの局面に限らず判断が早い。この牌姿ならもっと時間を使って考える選手が多そう。

満貫ツモをアガリたい局面なら打7ピンの58ピン待ちでタンヤオを確定しつつ、赤・一発・裏を期待しても良いけど、基本は端にかかっている69ピン待ち即リーでいいよね。

茅森さんは打っているときの表情も良い。

自信ありげな無表情!

褒め言葉です!!他のMリーガーでもここまで淡々と打つ人は少ないんじゃないかな。女子選手で見れば、日向プロ、丸山プロ、岡田プロ、魚谷プロなんかは、結構表情に現れている気がする。まぁ、一生懸命打っている感じが伝わって、応援したくなっちゃうんだけどね。和久津プロなんかは淡々と打つ方かな。

やっぱり一喜一憂している感じが顔に出ない方が隙がないって感じするからね。でも、みんな無表情だったらつまんないか。

このリーチの結果は、瀬戸熊プロがチートイ赤ドラドラのイーシャンテンから打6ピンで放銃。4ソーが裏裏で親マン12000点。

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ちなみに、3ピンがリーチに通っていて、8ピン3枚見え。これは6ピン切っちゃうよね。瀬戸熊さんは、4万も押しているからアガる気マンマンだった模様。

◯東3局 1本場 園田プロ、真骨頂!!

この局は、茅森、白鳥、園田の3人は、方向性を明確に手を進めていた。

茅森は、タンピン赤のリャンメンリャンメンのイーシャンテンに。

白鳥は、4巡目に1万ポンして、ホンイツに向かっている。

園田は、茅森のリャンメンに必要な58ソー7枚使いのホンイツ、チンイツのリャンシャンテン。

一人、瀬戸熊だけが中途半端な手牌で切る牌に苦しんでいた。

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この手牌から、悩んだ末に、初牌の發中残して打7万のスリム打ち。發中なんて序盤に切り飛ばしていれば楽になったのに。でもここはフリー雀荘じゃない。Mリーグだから、ライブ中継だから、適当な打牌は出来ない。大変だよね、、、。

白鳥、この手牌から打4万。

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4巡目に1万をポンしてから一向に手が進まないので、ホンイツの手牌が進んだように見せる打4万。さらに、字牌をかかえて守備力も上げる攻守兼用のハイブリッドな打牌。

この打4万に対して、他の3人は対応を余儀なくされる。親の茅森は、イーシャンテンを維持しつつ下家の白鳥に鳴かれないようにマンズを絞る。瀬戸熊は、白鳥も含め他家に振らないよう、慎重に打牌を進める。

園田、ホンイツ、チンイツの2シャンテンだったが。2万を引かされて、後退の打1ソー。

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白鳥のホンイツ仕掛けに対して、2万、役牌の南、ドラの北の3枚を切っていくのは割に合わないと考えたのであろう。

瀬戸熊、安牌に困り、手の内の4ソーアンコ落としを始める。

園田、前巡オリ始めたのでこの4ソーはチーせずスルー。

しかし、次巡!

園田、ドラの北ツモ!

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一転、攻めに切り替え、打2万

カン2ソー、47ソーのホンイツ赤ドラドラのイーシャンテンに。

園田の打2ソーを受けたのかはわからないが、同巡白鳥、2ソーをツモって打發とする。

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やっぱりホンイツブラフがメインで、危ない牌がきたら降りるつもりだったのかな。なるほどなるほど。

同巡 瀬戸熊、前巡から落とし始めた4アンコの2枚目を連打

園田「チー」

これで、カン2ソーの満貫テンパイ。そして打南

白鳥「ポン!」

えっ!?白鳥さん行くの?だって南鳴いても頭もないカン8万残りのイーシャンテンだよ。

白鳥、打2ソー、、、

園田「ロン。8000は8300」

園田プロ、快心のマンガン。2万引いて降りに回った瞬間の打1ソーも秀逸。イーソーポンも視野に入れると3ソーを切りたくなるけど、下家で親の茅森さんに鳴かれる、又は、振り込むのをケアしての打1ソー。全方向にしっかり意識が向いている。

それにしても白鳥プロはブラフが本線と思ったら、アガリに向かっていたんだね。2ソーはそれほど危ないとは思っていなかったのかも。

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47チーしてのカン2ソーだと、この形から1ソーを先切りしたことになって、あまりなさそうだし。(2ソーは少し前に園田の上家の瀬戸熊が捨てている)

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1ソー切った後に47ソー鳴いて25ソーがあるとするならば、この形から1ソー切っていることになるから、これならばこの時点で南切りテンパイだから25ソー待ちもなさそう。

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同様の理由で25ソーのノベタン待ちもないね。1ソー切った後に47ソー鳴いて25ソーノベタン待ちだと、1ソー切ったときにこの形で既になかぶくれの5ソー待ちだし。2234の亜リャンメンも同様の理由でない。

あとは、シャボだけど、瀬戸熊さんが少し前に2ソー切っているからなさそう。

園田プロが一巡だけ後退していたとは、白鳥プロからはわからないから、読みが外されての2ソー振り込みになってしまったっぽい。

◯東4局

 この局は、ラス目の瀬戸熊と3着目の白鳥の二人テンパイ。

◯東4局 一本場 勝負師茅森!

4人とも配牌が良い。

親の白鳥、ダブ東トイツに赤赤の手牌。20700点持ちの3着目。これは親マンを成就させたい。

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南家の瀬戸熊、メンツ手2シャンテン。11200点持ちのラス目。ここはじっくりと、少なくともメンタンピンには育てたい。

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西家の園田、1巡目でイーシャンテン。ペン7万引き入れて、ドラ受けカンチャンの1万3万を落としていく。31900点持ちの2着目、發ポン、47ソーチーからの58ピン待ちの親流し狙いか。

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北家の茅森、白中トイツでドラ1枚。35200点待ちのトップ目。加点して園田との点差を広げたいところ。

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これは4者とも激闘しそう。

2巡目

白鳥 2ソーツモ。これでアタマができた。

瀬戸熊 東ツモ切り。

白鳥「ポン」早くもダブ東が鳴ける。

園田 ツモ3ピン、打3万。發ポンテンのイーシャンテン。ここが一番早いか。

茅森「チー」ドラメンツを先に固定して、白中のダブルバックの仕掛けに。

5巡目

白鳥 ツモ5ピンで打5万で下のイーシャンテン

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5ピンツモ切ると次の形になっていたけど。

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これどっちがいいんだろう。どっちもありだとは思うけど、上家の茅森がカン3万チーしているので、マンズの36万は切られそうだし、そもそも、2巡目で鳴いているくらいでアガる気満々だから、そうそう牌も絞らないだろうから、ポン材を残さずリャンカン形のピンズをチーできる形を残したのかな。

結果的には、6万チーしての打5ピンでカン8ピン待ちテンパイになる。チー出し5ピンだと、36ピン、47ピンは一番警戒されて、その後にスジのカン2ピン、カン8ピンが警戒されるよね。

どっちの形も裏目が存在するから、あとは場の状況とかで決めるしかない。ただ5ピンツモ切った場合の6ピン裏目りは、

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6ピンツモの時点で、打5万のイーシャンテンにとって、258ピンフォローしつつ、36万先に入ったら打3ピンでカン8ピンのテンパイ。5ピン先切りのチー出し3ピンなら、14の方がかなり危なく見えるからカン8ピンも待ちも悪くない。ま、裏目ったところまでのフォローを考えるのは、ちょっと消極的か、、、。

瀬戸熊 3万ツモッて、234の三色が見えてきた。てか、ドラもからむし、点数ないし狙わざるを得ない。

園田 白ツモ切り。なかなか發が出てこない。

茅森「ポン」園田の捨てた白を鳴く。

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マンズの234チー、白ポンでイーシャンテン。4枚持ちの258の5ソーから切っていく。親のダブ東ポンが入っていても、トップ目から果敢に切り込んでいく。

瀬戸熊 2ソーツモであと1枚で三色テンパイ

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打8ピンで完全イーシャンテン。南が役牌なのは嬉しいやら悲しいやら。たぶん、ラス目の点棒状況からこの手はポン出来ないだろうから、悲しいよね。

園田 イーシャンテン一番乗りだったが、、、

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全然テンパらない、、、。

茅森 ツモ6万、ツモ切り

白鳥「チー!」

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打5ピンでカン8ピンのダブ東赤赤の親マンテンパイ。ピンズが先に埋まってほしかったが、そんな余裕はない。

瀬戸熊 ドラ2万ツモ!そして「リーチ」

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安目はあるものの、リーチ三色ドラで本日一番の手がきた。

白鳥、瀬戸熊 同巡テンパイ!!

渋川さん「14ピンめちゃくちゃありますよ!」

日吉さん「ナナヤマ!?」

解説席も盛り上がってきた。

日吉さん、出番ですよ


園田 ツモ7ピン、打發。發のトイツ落とし

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瀬戸熊のリーチに6ピン8ピンは現物。白鳥の河には5ピン。でも園田はほとんど迷わず打發。8ピンには手をかけない。白鳥の最終手出しが5ピンではなく5万だったらどうしていたんだろう。とりあえず2枚ある發を落として、その後に8ピンに手を掛ける可能性もあったのか。

茅森 ツモ5万、ツモ切りプッシュ

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逡巡せずにリーチの一発目に打5万(親の白鳥の現物)。このあと5ピンも押すこと、テンパイしていないこと、MAXザンクの手であること、トップ目であることを考えると、ここで🀄️のトイツ落としをする人は多いのではないか!?

白鳥 9巡目。🀄️ツモ切り

茅森「ポン」

そして打5ピンで、役役ドラの14ソー待ち3900点のテンパイ!

日吉さん「ポン!?」

渋川さん「🀄️ポンした!?めちゃくちゃやる気だ!」

この1打には心底驚かされた。自分がトップ目で、ラス目のリーチと3着目の親の5800以上の仕掛けが見えていて、3900の手牌だったら🀄️のトイツ落としで降りてしまいそう。いや、と言うか降りる。スムーズにポンの声が出ていたので、現状降りる気は毛頭なかったのだろう。結果はどうあれ、ここまで切り込める人はどれだけいるのか。


白鳥 ツモ7ピン、打9ピン

カン8ピンから、2ソー7ピンのシャンポン待ちに待ち替え。というか、二人に7ピンが切りきれなかったか。残念ながらこのシャンポン待ちはヤマにゼロ枚。

白鳥さん、、、。ここで終了です。

日吉さん「14ソーは5ヤマ。14ピンは7ヤマ!?」

日吉さん「12ヤマ!?これはもう瞬き禁止のめくり合いだぞ!」

日吉さん「完全にアガりが出る!今出ておかしくない!!今出ておかしくない!!!」

日吉さんのボルテージもどんどん上がっていく!

最終的には、瀬戸熊の切った4ソーを茅森が

「ロン。3900は4200」

で決着。

茅森さんすごいな。渋川さんも言っていたけど、このアガりをとれる人は、ほとんどいないんじゃないか。ここが勝負所と感じての切り込み。天才茅森とか言われているけど、茅森さんは天才じゃなかった、、、。

勝負師だった!

お見事な一局でした。

◯南1局 園田のバランス感覚

 南入。4人の持ち点は、瀬戸熊6000点、園田31900点、茅森41400点、白鳥20700点。

 ダンラスの瀬戸熊はここで連荘するしかない。

 手が早いのは白鳥。5巡目の手牌

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ここは打8ピンで2シャンテン戻し。7ソーにくっつけるか、4ピン引きからピンズ2面子、または7万引きでマンズを伸ばすか?

6巡目 8ソーツモ打8万

7巡目 4万ツモ打5ピン

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ここは、ドラ受けを残しての556からの5ピン先切り。シャボ受けはここで見切る。これは、バランス良い選択だよね。最後に残る待ちがドラ筋の25万だとアガりにくいと考えつつ、ソーズが78ソーでタンヤオ崩れる可能性もあるので打点的にもドラ受けも残すと。

渋川さん「5万の裏目はまだ逃したくないと。でも、47ピンの方が自分の待ちとしては良いので、何か間をとった感じですね〜。」

日吉さん「優柔不断とも言えますよね?」

日吉さん、言うねー。

渋川さん「悪く言いましたね〜。せっかくいいように言ったのに、、(笑)」

白鳥さんの打牌について言いたい放題の二人。そう言われてみると、白鳥さんは両天秤のバランスをとる選択が多い気もする。フリー雀荘だと、どちらかと言えば、ぶくぶくにして最短距離を目指す場合が多いし、最後の待ちが悪くても構わずリーチするよね。だって一発、裏の他に白ポッチもあるし。だから、将来的な待ちを良くするために、序盤にペンチャンを落としたりは基本的にはしない。その辺はMリーグと全然違って、Mリーグではペンチャン落とす選手が相当多いよね。

白鳥 11巡目 4ピンツモ打4万リーチ!

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園田 13巡目 ツモ1ソー、打2ソー

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🀄️をポンして、役牌赤々ドラの2シャンテンの園田、1ソーツモッて打2ソー。リーチの白鳥はソーズを1枚も捨てていないが、通っていないスジは山ほどあり、自身の手も高いので押していく。

瀬戸熊 打6ピン(リーチの現物)

園田「チー」

6ピンをチーして、打3ピン。役牌赤々ドラの満貫テンパイ。

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白鳥 15巡目 ツモ6万、打6万

日吉さん、渋川さん「うわぁ〜〜〜〜!!」

園田「ロン。8000」

当たり前のごとくアガる園田。当然のリーチをかけてマンガンを振り込む白鳥。

リーチを前にしても、自分の手と相談して、押したり引いたり自在に操る園田さん。バランス感覚がすごいわ。自分なんかただオリて、失点さえしなければいいやと思っちゃうが、押し返すことも覚えなければいけないと痛感した。

このアガりで、トップ目の茅森に500点差まで詰め寄った。

◯南2局 園田の押し引き

上二人が4万点オーバー、下二人が1万点前後で争っている状況。

持ち点6000点の瀬戸熊さん。8ソーツモってどうする?手牌の一番右端に1万が置いてあったので、3ピンのまわりを引いたら打1万と考えていたのだろう。

ここで切ったのは目一杯の打南!

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この1万残しが効いて、次の完全イーシャンテンに!河に1万2万3万を並べた人も多かったのでないだろうか。

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こんな麻雀も打つんだねー。守備よりの時もあったり、真っ直ぐ攻めたり、瀬戸熊さんの麻雀はなかなか掴めない。今回は点棒が少ないこともあり、守備的な意識を持つ必要がなかったことが後押しをしたようだ。

この手は10巡目に7ソーを引き入れて、打赤5ピンのメンピン赤々のリーチ!

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瀬戸熊さん、これはアガりたい。

白鳥さんも、テンパイしてドラの發単騎のリーチで追いかける。

この時、親の園田は、6ソーをポンして手牌は以下の通り

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ドラの發を重ねればマンガン、ハネマンが見える手牌。ここで、🀄️を引いてきた園田の手が止まる。

リーチの瀬戸熊の捨て牌は、

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🀄️自体はリーチの現物なので問題なく切れるが、捨て牌からチートイツを警戒して、東や發を引いてきた場合に北を切れるか悩んでいる。東はトイツでポン出来るので、今の巡目に考えておくしかない。

園田は、次巡も2ソーツモで、一瞬アンコの8万に手をかけるが、迷った上で打2ソー。やっぱりここでも北には手を掛けない。8万を切ろうとしたということは、気持ち的にはオリの選択肢もあるということ。しかし、瀬戸熊にはスジだか、白鳥のリーチは無スジであり、ここでも、攻め返しを意識した打牌。園田独自の押し引き判断。感覚的なものなのか、本人なりの理論的なものなのか。素人が真似しちゃいけない麻雀ですな。

この局は、瀬戸熊さんが9ピンツモで2000、4000。

◯南3局 流局、そしてオーラスへ

園田4巡目

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ツモ4万、打1万

渋川さん「う〜ん、123ありましたけどね〜。見切りましたね〜。」

いやいや、ないから(笑) それにトップ目の親(茅森)と2500点差だから、普通に手なりで進めるのが良いよ。ほんと、良い子は真似しちゃだめだよ。

この局は、白鳥の🀄️ポンの仕掛けに対して、園田が、14巡目にカン7ピンのリーチ!

そして、流局。園田の一人テンパイでオーラスへ。

◯南4局 白鳥、今日イチ嬉しいアガり

点棒状況は、

白鳥(親)7700、瀬戸熊(南家)14000             園田(西家)38900、茅森(北家)38400

園田と茅森のアガり競走必至。瀬戸熊も3着目指してアガりに向かう。白鳥は3人のアガりスピードに勝って、連荘し続けられるか。とにかく早めの先制リーチが打ちたいところ。

園田5巡目

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5巡目でこの形。自分でアガるのは厳しいか。園田、ここで打9ソー。茅森に役牌のみならず、タンヤオも警戒しての打牌。自分がアガれないなら、2着目の茅森にも隙を与えない。瀬戸熊さん頑張ってアガってね、という感じか。

6巡目の園田。

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前巡は字牌を絞って9ソーを切っていったが、6ソーを引くと、一転、打發で役牌を切り出していく。結構遠いが567の鳴き三色も見えてきたか。とりあえず、1枚くらいは切って様子を見ようというところか。

この対局だけで、こういった押し引きを何度見せられたことか。この押し引きの精度が高いことでトッププレイヤーとして君臨している園田。難しい麻雀を打つと言われたりするのは、こういうところなんだろうね。オーラスの状況を見て役牌を絞ることは他の人でも出来るかも知れないが、たった一巡、たった一牌での押し返し。麻雀の奥深さを遺憾なく感じさせてくれる。

同巡、白鳥

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一番欲しかった8ソーを引き入れての369ソー高め一通のテンパイ!

白鳥「リーチ!」

白鳥さん、これは嬉しい!茅森と園田は絶対に打ちたくないので、ここで撤退。

白鳥さん、高め一発なら6000オールだが 、、、スカ。

対する瀬戸熊、カン7ソー待ちのテンパイで追いつく。待ちが不本意ながらも、そうも言ってられないので、

瀬戸熊「リーチ」

白鳥「(マジかよ。一人旅させてくれよ)」

白鳥さん、思わず天を見上げる(笑) 

茅森「(瀬戸熊さん、アガらないで〜)」

園田「(瀬戸熊さん、頑張れ!)」

ツモる度に手に力が入る白鳥。ほんと気持ちが前面に出てくる選手。こういう所が人気の理由でもあるんだろうなぁ。

運命の16巡目。

白鳥「ツモ、4000は4100オール」

念願の高め9ソーをツモあがる。

でも、気持ち入りすぎて、ツモった9ソーが手につかなかったね。わかるよわかる、その気持ち。まだ3着目になっただけだけど、すっごい嬉しいアガりだよね。

さぁ、もう一回親マンつもればトップだ、白鳥さん!

◯南4局 2本場 茅森逆転!

瀬戸熊、3着浮上までハネツモ条件になり、アガり競走から振り落とされる。

園田は、前局に続き手牌が悪い。

親の白鳥はそこそこの手牌。

2着目茅森の手牌が圧倒的に良い!

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そして、4巡目

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もうテンパイ。そして打4万リーチ。

このリーチに対して、園田が發で放銃。裏が乗って、リーチ發ドラ1で、5200は5800。

茅森がアガッてトップの座を手中に収めた。

ここまで驚異的な押し引きを見せてきた園田だったが、最後に力尽き御用となった。しかし、そのすごさを遺憾なく見せた対局であった。

◯振り返ってみて

 茅森は、東4局、驚くべき踏み込みを見せて手牌4センチからの3900をアガり、それ以外の局は無難にこなして、オーラスでトップを取り返した。全般的に手牌が良かったこともあったが、ほとんどミスと見られるような打牌もなく、落ち着いて打てていた対局であった。

 変幻自在な打ち方を見せた園田、一瞬の刃でアガりをもぎ取った茅森。見応えのある対局でした。

自分的には、この記事を書くのに最終的に1週間もかかってしまったことは不本意だが、2回も途中保存に失敗しながらも、最後まで諦めずに書き切ったことには満足満足。てか疲れた。

おしまい。


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