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株式会社パパゲーノの取締役COOに就任しました。

こんにちは、けいとです!

3月2日に共同創業者として株式会社パパゲーノを設立し、
5月より取締役COOとして本格稼働いたします。

自己紹介は別の記事で書いていますので、
もしよかったら読んでみてください。

株式会社パパゲーノとは

株式会社パパゲーノ「生きててよかった」と誰もが実感できる社会の実現を目指し、そのためにパパゲーノの物語を世界中に届ける活動を行っている会社です。

オペラ『魔笛』を見たことはあるでしょうか?

パパゲーノとは魔笛の登場人物の名前で、劇中で愛する人を失い自殺をしようとしますが、最後には生きる選択をします。

それをもとに、自殺を踏みとどまった人の話をメディアが届けることで、自殺の抑制効果があるとする仮説をパパゲーノ効果と呼びます。

正直なところ、私はパパゲーノについてこれまでまったく聞いたことがありませんでした。
しかし暗いニュースが連日報道される現代において、このパパゲーノ効果をもとにした取り組みがもっと増えていってほしいですし、その先駆者として我々が道を切り拓くことができたらいいな、と思っています。

「生きるのが辛い」と感じても、 似た境遇の人の「生きててよかった物語」に触れることで、誰もが「生きててよかった」と実感できる社会。そんな好循環の社会をつくることができたら嬉しいですね。

株式会社パパゲーノでは、いま2つの事業を展開しています。

事業コンサルティング

1つ目は事業コンサルティング。私も代表の田中もBtoBのSaaS領域で経験を積んできたので、その知見を活かして事業立ち上げ、組織の課題解決、マーケティング支援など、多岐にわたる活動をしています。

こちらはいわゆるキャッシュ事業で、運転資金を獲得するための役割を果たしています。『起業3年目の教科書』では、キャッシュエンジン事業とスケール事業を組み合わせることで、土台を安定させながら飛躍成長を狙うことができる、と解説されています。

株式会社パパゲーノでも同じ構造を目指して、進めているところです。とても感謝なことに、すでにクライアントの方々とプロジェクトを走らせています。

WordPressのテーマをゼロベースで作成したり、中身はそのままでドメイン移管を行ったり、GASを用いてAPIでCRMのデータを抽出したり。これまでやってきたことがここでも活かせるのか!と私自身の経験が役立っていることが、非常に嬉しく思います。

それと同時に、世の中にはこれだけ効率化・改善の余地があるのか…と思わされました。それぞれの会社が目指す理想実現を加速させるために、我々の力を最大限発揮できればいいなと思っています。

メンタルヘルス×アート×Web3

2つ目はデジタルアート制作。100 Papageno Storyというプロジェクトを開始しました。

100 Papageno Storyはメンタルヘルス不調や精神疾患を経験した当事者による、自身の物語と「生きててよかった」という想いを込めたアート制作を実施するプロジェクト。

100人の「生きててよかった物語」を世界中に届けることで、メンタルヘルス不調や精神疾患を経験しても「生きててよかった」と誰もが実感できる社会の実現に向けて、活動を展開しているところです。

第一弾として統合失調症の当事者である、かけるんさん著『あなたには生きていてほしい』を原作として、飛べない鳥を主人公に、心の病と向き合う様子を表現する絵本の制作が始まりました。

アートと聞くと「絵」を思い浮かべるかもしれませんが、音楽、映像、ダンス、小説など、物語を伝えられるものはなんでもアートになりえます。

100 Papageno Storyのビジネスモデル

さらにそこにWeb3、特に現在はNFTを組み込もうとしています。ストーリーを織り込んでNFT化することで、作品の価値を最大限に高めることができると考えています。

Web3の詳細については、後ほどまた紹介します。

COOとしての役割

CEOの田中とは、株式会社iCAREで同い年として2018~2021年の約3年間、共に働いていました。

一人でも卓越した推進力を持って突き進める彼ですが、私がCOOとして協心戮力していくことで、より幅広く、そしてより大胆に挑戦することができると考えています。

それは、持っているスキルが相互補完的であり、相乗効果を生むことができると言えるからです。

例えば私がWeb3やCryptoなど新しいモノ好き(ミーハーとも言う)なのに対して、彼はメンタルヘルス領域で専門性を発揮します。

また仕事の分野として、私は細かいデータ集計や分析が得意ですが、彼は論理に裏打ちされた課題解決力を強力な武器として持っています。

CEOとCOOの特性

それぞれの特性が異なっているがゆえに、チャレンジできる幅も広がるというわけです。

また分野によって収束的思考・拡散的思考それぞれの強い領域が異なるので、バランスが取れたアイデア創造ができるという点も特徴かもしれません。

そうした相互補完的な役割を果たしつつ、私の役割はCEOが目指すPurposeの成功度合いを高めていくことだと考えています。

Web3が持つ魅力と可能性

株式会社パパゲーノの事業で挑戦的なトピックとしてあげられるのが、Web3です。

Web3はインターネットの概念で、ブロックチェーン技術を利用したユーザー中心の社会を作ることができる、とされているものです。

インターネットが誕生した頃は、一方通行のコミュニケーション(メディアがニュースを発信する、ブログを投稿するなど)であったものが、1990年に入り、「書く」「投稿する」ができるようになります。レビューサイトや、掲示板の発展もその頃です。しかし2000年代後半になると、GAFAを始めとする大手テック企業が権力を握るようになります。

中央集権的に特定の人々が決めたルールが変わらず、特定の人だけが儲かる仕組みを変える。その点はWeb2.0の短所とも言えるでしょう。

引用:Off Topic #91 Web3とインターネットの進化 - memoflee

Astar Networkというブロックチェーンで知られ、直近は自民党のデジタル戦略への提言も行ったStake Technologies株式会社代表の渡辺創太氏は

Web3はフランス革命である、と述べています。

私が先日「世界で活躍する起業家らに訊く「web3」の今」というイベントで渡辺氏の話を聞いたときにもこのフランス革命の話をしていたので、それを私なりに解釈して、以下にまとめてみました。

狩猟時代はみんなそれぞれが狩りをしていた。
農耕時代に入り、「蓄える」ができるようになった。
持つもの、持たざるものが生まれるようになった。

そうすると、貧富の差が生まれる。

現代における「蓄える」の対象は、データ
GAFAを代表とした一部の企業がデータを吸い上げている。

広告による収益モデルでは、SNSでクリエイターが活動しても、収益の大半は手数料としてプラットフォームに持っていかれてしまう。

一番多くもらえるYouTubeでも、55%にとどまる。

クリエイターはプラットフォーム依存しているため、垢バンされてしまえば終わり。サービス終了してしまえば終わり。

クリエイター自身がプラットフォームにとらわれず、ニュートラルな場所で自分を発信できるようになる。

個人に視点を当てる世界。それがWeb3。

我々が現在考えているのは、Web3におけるブロックチェーン技術を利用したNFTでクリエイターの作品の価値をより多くの人に届けていく、ということです。

NFTの収益事例等についてはまた別の機会に記事を書きたいと思いますが、グローバル展開を最初から意識する必要があるため、会社としてもグローバル対応が必須となります。そのための準備も現在進めているところになります。

メンタルヘルスをビジネスとして成功させる

メンタル不調や精神疾患の文脈をビジネスに絡めることは、もしかすると抵抗感を覚える方がいるかもしれません。支援と利益は共存できないのではないか、など。

しかし、持続可能な活動としていくためには、慈善活動としてだけでなく、それ自体から価値を生み出していくことが必要となります。

ビジネスであるということは、その活動が世の中に対価を支払うほど良いものであるとみなされることであり、それが支援の好循環を創り出すことになります。

ヘラルボニーという名前を聞いたことがあるでしょうか?知的障害の方のアート作品を小物や雑貨など、ファッションアイテムとして商品化しているブランドで、空港やクレジットカード、スポーツチームで作品が利用されています。

彼らの作品は支援の対象としてだけでなく、アートそれ自体の価値が購買行動を生み出し、結果としてプロジェクトの成長につなげることに成功しています。

パパゲーノの活動も、クリエイターの活動をサポートし、その先にある活躍を目指したビジネスモデルを構想しています。

どうすれば実現できるのか、こちらもまだ模索している途中ですが、新しい価値創造の形を作ることができればいいな、と考えています。

DAOが実現できる世界

最後に、わたしが実現したい理想についてお伝えしたいと思います。

それは、これから始めようとする取り組みをDAOで実行することです。

DAOとは「Decentralized Autonomous Organization」の略で、日本語では自律分散型組織と訳されます。

DAOには大きく2つの特徴があり、それは「自律的」で「分散的」であるということです。

簡単に説明すると、

自律的:自動的に調整され、しかも成長していく
分散的:社長(絶対的な権力者)がいない

引用:【徹底解説】DAOってなんだお?〜課題と未来

ということになります。

なぜDAOが良いのか。それは、理想の世界を実現したいという人々が集まってきて活動したとき、その成果に対して公平に対価が支払われるからです。

人々が集合して大きな目標を実現するためには、株式会社という手法もあります。しかし株式会社の場合、大きな成功を遂げたときに儲かるのは一部の出資者であり、大活躍を収めた社員は決められた賃金をもらうことが主な対価となります。
仮にもらえたとしても一時的なボーナスか昇進による昇給であり、投資家が貰える金額と比較すると、大した額にはなりません。
もちろん取っているリスク量が違うというのはあると思いますが、少なくとも頑張った人が公平に報われているとは言い難いでしょう。

また一方で、クラウドファンディングという手法があります。こちらの場合は理念に共感したプロジェクトに寄付か、制作品を先行してもらえるなどの権利を得るという仕組みであることが一般的です。
こちらの問題としては、プロジェクトの成功に対して資金援助をするという手法でしか貢献できないということです。
そしてやはり、払った金額に対する十分な対価を得ているとは言い難いプロジェクトが多くあるのが現状です。

ところがDAOの場合、貢献度に応じて、DAOに所属する人々によって投票等で決められたシステムが自動的に対価を支払う、という仕組みを実現することが可能になります。

Aさんはこれだけの貢献をしたからこの対価、Bさんはここに貢献してくれたからこの対価、というのが、特定の誰かのさじ加減ではなく、全員が合意をしたシステムによって配分されることになります。

そしてDAOでは貢献度に応じて付与される対価の量が変わるのと同時に、DAO内での発言権の量も変動します。

すなわち、貢献度が高い人ほど、意見も通りやすくなるという仕組みです。株式会社では経営陣が貢献度の高い人に取って代わるということは起こりにくいですが、DAOであればそのようなことも起きるということです。

しかし、まだこのDAOの理想像を実現しているDAOは存在していない、と言われています。仕組みの整備が進みつつありますが、一部の創設者がコントロールしながら少しずつ権限分散に向けて動き出そうとしているのが実情です。

将来的には、自分たち、会社さえなくてもどんどん成長を遂げるコミュニティを作る。

各々がプロジェクトを超えて協力しあい、貢献度合いに応じて、そのコミュニティの中で影響を増していく。

そのような仕組みの実現をすることが、私の考えている理想像です。

DAOについての参考記事を以下にまとめていますので、もし興味が湧いた方はぜひ読んでみてください。

DAOの実現などはまだまだ先の話ですが、パパゲーノが実現しようとする取り組みに共感する人が現れたときに、もっと貢献しやすく、そして貢献度に応じた対価を得て、共創していく未来が描けたらいいな、と思っています。

まだ未熟なところも多く発展途上であるとは思いますが、ぜひ我々を応援していただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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