What color is Love
チャールズステップニーのドキュメンタリーOUT OF SHADOWSが日本語字幕で都内で上映されるとのことで急遽会場へ。
シカゴのレーベル、インターナショナルアンセムから未発表音源のリリースの驚きに引き続き。
映画までもあったとは。
過小評価され、90年台の再評価で多くの人に知られることになったシカゴのプロデューサー、チャールズステップニー。その遺族が彼の作品のライセンスを所有していなかった。
大手レコード会社が全て持っていた為、印税収入も得ていない。何度も交渉や連絡を行ったが叶わなかった。
その後彼の自宅の地下のスタジオにあった貴重なマスターを発見。今回の作品がリリースされた。
今作品におけるライセンスは、遺族が獲得、またシカゴの人達、または多くのミュージシャンが彼に影響を受けた事、サポートんしていた事、ドキュメンタリーを制作したのは、シカゴ出身のブライアンアシュビー、レコードもシカゴのレーベル(IA)がリリース、この二つが今回のドキュメンタリーの内容だった。
多くの音楽をプロデュース、アレンジしてきた彼だが、75年の死の直前にソロとしての作品をスタートする所だった。彼は自宅で亡くなった。
未完成のデモの状態ではあるけど、フィジカルで当時の空気感を聴く事が出来る。これから彼がソロで動いていく音が聴こえた。会場の音で改めて聴いてウルっとした。
チャールズステップニーの作品、またはサンプリングされた曲は、皆さんもどこかできっと聴いた事あるのでは。それ程多くの名作を生んでいる。
遺族も「今でも父の曲はラジオで流れている。ライセンスは父や家族の手にはないけど」と語っていた。
意識してチャールズステップニーのオーケストレーションや構成を聴くようになったのは、2008年にチェスレコードの歴史を描いたビヨンセ主演のキャデラックレコードの上映、同じ年にWaxpoetics japanが創刊されチャールズステップニー特集の翻訳版を手にしたタイミング。
今まで知らずに聴いていた心躍る曲達と何か感じていた共通点をクレジットを見ていくと繋がった。
上映後に知ったのは、今回のドキュメンタリー制作もWaxpoeticsが去年行いyoutubeで公開したらしい。
(しかし今回観た内容を14年前、2009年にyoutubeでアップしているアカウントがあった。ステップニーのドキュメンタリーはもっと昔に存在していた?)
japanの刊行は無くなってしまったが、まだメディアとして続いているのを知れた。
(japanの発刊は金沢出身の方で金沢でも発刊記念でイベントを当時していた。※船津さんお元気ですか。US版含めて購読していたのだが、タワレコで投げ売りされています)
2012年にまだパーティをオーガナイズしていた頃、ゲストで一緒したex Buddha BrandのDLさんとご一緒させて頂いた。
車の中でテリーキャリアについて話していた事がある。
車中でWhat color is loveを聴いていた。
4月の富山の春は、春なのに淀んだ曇り空でまるでシカゴみたいだなと話していたのを思い出さした。
その年、テリーキャリアは亡くなった。
What color is loveは昔ユニバーサルで再発されて購入したが、内容はとても良いものではなかった。
それよりもその購入による印税は遺族にはないと知った事を今回意識する事になる。
リスペクトをもってオリジナル盤を手にして聴く事はとても大切なのではないだろうか。