年上のお兄さんにわいせつな行為をされた話

男だが小中高時代、女よりも男にモテる割合が多かった。
今までの人生で、男にアプローチされることが多かった。
当時の僕は細身で小柄で色白で髪も長めで無口だったせいかよく女に間違われた。
その中でも最も印象に残ったエピソードを話そう。
最初に男にアプローチされたのは小3の時だった。
覚えているだろうか、小学校時代どの学校も掃除の時間というのがあったはずだ。
教室掃除の班、廊下掃除の班、トイレ掃除の班、他の教室の班等いろいろな掃除の班があって、うちの学校では全学年の生徒が合同で各掃除場所を担当した。
廊下掃除の場合1.2年生は早めに帰るから居ないが、3.4.5.6年生はその月が廊下掃除なら廊下を3.4.5.6年生合同で行う。
年上のお兄さんお姉さんと一緒に掃除するのは全く苦ではない、むしろ楽しい。
が、その現場にそれ以降、数年間僕を苦しめる奴がいた。
名前はM。
小学6年生の小太りのお兄さん。
ロバート○山そっくりだった。
当時僕は小学3年生、トイレ掃除を担当した時だった。
トイレ掃除をしていたメンバーはMと僕を含め5名。
掃除が終盤にさしかかり、そろそろ終わる頃だった。
Mがトイレの個室に僕を誘い、掃除の仕方を教えてあげるからちょっとこの中一緒に入ってとの事。
他の皆は片付けて教室に戻ってしまった。
入った途端鍵を閉められ、何を教えてくれるのかと思いきや言われた言葉は、もしおれのち○こが君の目の前にあったらどうする?と言われた。
小学3年生なんてエッチのやり方すら知らない、なんなら性教育なんて一切受けていない。
どういうつもりでち○こが僕の目の前にあったらどうするか聞いているのか意味がわからなかった。
純粋な気持ちで僕は返した、ち○こはソーセージみたいだから食べちゃうかな〜!
と返した。
もちろん咥える気なんて全くない。
するとMはおもむろにズボンとパンツを脱ぎ、僕の顔の前にち○こを押し付けた。
ただ単にふざけてるだけかと思ったが、汚ないものを押し付けられてるのが意味わからなすぎて声も出なかった、幸い口に入れることはしなかったが、次何をされたのかというと、今度はお尻を見せてと言われた。
それも見せる意味が全くわからなかった。
お尻を見せることは恥ずかしいけど、それをしたところで何があるんだと思い言われるがままズボンとパンツを下ろした。
Mは後ろで何かしてるみたいだが意味がわかっていない僕はただじっとしていた。
数分後満足したのか個室の鍵が開けられ、今日のことは誰にも内緒だよ、ぐふふ。
といった感じでその日は終わった。
とにかくその日起きた事が一体なんだったのかわからなかったが、1人になってよく考えてみたら、変な奴に変なことされた、ということは理解できた。
その変なことというのが、エッチなことである。
当時、エッチなこと自体悪いことだと教わっていた。
おっ○い、ち○こ、こういった下ネタは悪いことだから関わらないことと教わってきたのだ。
そんな悪いことに関わってしまったことに罪悪感を感じ、次Mに会うことがとてつもなく怖くなっていた。
だが掃除の時間は必ず来る、Mも必ずその場にいる。
また掃除の時間が終わる頃、個室に閉じ込められて、今度は他のことをされるかもしれない。
そんな恐怖からトイレ掃除が終わる前にMに捕まる前に逃げた。
だがMは追いかけてくる。
ちょっとまってよ、また掃除のやり方教えてあげるから、と。
絶対嫌だ。
全力で逃げた。
そうこうして、Mから逃げるように数ヶ月過ごした時、Mは小学校を卒業した。
あの変態がいなくなってくれてよかった、とホッとした。

だが、これからが地獄の始まりだった。

Mは学校から居なくなったが、Mにされた事は友達や家族には当然言っていない。
とてもじゃないけど言えない。
悪いことをされた、だけど恥ずかしすぎて言えない。
言いたいけど言えない事がとてつもなく辛かった。
そのせいか、僕は登校するたび、決まって時間帯は朝の会の時だった。
強烈な吐き気に襲われたのだ。
苦しすぎて保健室に行った。
吐き気がするけど吐けない。
保健室の先生は言った、今日はお家で安静にしてましょう。
親が迎えにきて家に帰ってきた。
吐き気はすぐにおさまった。
何が原因だったかわからない。
これで明日は学校に行ける。
次の日、登校した。
朝の会、またしても強烈な吐き気に襲われ、再度保健室に行ってその日も早退となったが、さすがに何かおかしいと言われ、病院に行った。
診断の結果は、特に異常なし。

異常なしなはずがない、明らかに異常だ。
だが、一旦学校を数日休んでまた登校したが、結果は同じ。
決まって朝の会で吐き気に襲われる。
保健室に行くのは我慢してなんとか耐えようと思った日もあったがせいぜい2時間目までが限界だった。
その日も早退した。

数日後、吐き気の原因とは全く関係がないが、たまたま肺炎にかかってしまった。
肺炎を口実に3ヶ月近く学校を休んだ。
肺炎でそこまで休むかは知らんが、ちょっと休みすぎかもしれん。
それから3ヶ月後、久しぶりに学校に行ってみた。
朝の会の気持ち悪さは起きなかった。
なんと、最後まで居られたのであった。
嬉しかったと同時にあの吐き気がまたくるのではないかと不安な気持ちもあった。
安心したのも束の間で、やはり吐き気はする。
3日に1回ほどの割合で吐き気に襲われ早退するといった日が何日も続いた。

そして数ヶ月後、親の転勤で通っていた学校から他の学校に転校することになった。
その時、なんだか安心した。
転校先で吐き気は起こらなくなったのだ。
もしかして、治ったのか。
そう思ったが、今度はMのことを少しでも思い出すと吐き気に襲われたのだ。
やはり吐き気の原因は、Mにされた事が原因なんだとそこでようやく理解した。
だけど恥ずかしくて親には言えない。
でも、言って聞いてもらった方がスッキリする、そんな気がした。

そして、数ヶ月後、その時が来た。
親と何気なく会話をしている時、僕は話し出した。
そう言えば、前の学校でへんなやつがいてさ、僕の顔にち○こを擦り付けたり、お尻見せてって言われてお尻見られたり、なんか気持ち悪いことされたんだ。って。
それを聞いて親は、話してくれてありがとう。
そんな嫌な事されたんだね、辛かったでしょ、もう大丈夫だよ、また何かあったらすぐに教えるんだよ。
親にそう言われて、今まで胸の中に10kgのおもりがあったようにずっしりとした感覚が一瞬で無くなって、体が軽くなったのだ。
勇気をだして言えてよかった、自分、よく言った。

それ以降吐き気はだいぶおさまってきた。
ほぼ完治したと言って良いくらいだ。
とはいっても、またあの吐き気が来るんじゃないかと恐怖心はあったがそれ以降おさまったのだ。

そして中学、高校と進学していくにつれて性に関する知識もついてくる。
そうか、僕があの時されたことは、Mは年下の同性がタイプなんだ、と。
性の知識がついてくれば、Mはそういう奴だったのねと、笑って流せるようになった。
大人になり、この話を恥ずかしい話ではなく、笑える話として親友に話すようになってから吐き気はピタリとおさまった。

だが、僕が一番恐れていること。
またMが僕にやったように、今度は大人になったMが子供に手を出さないか心配だ。
定期的にMの本名で検索しているが、まだ事件は起こしていないようだ。
同性愛は全く悪いことではない。
嫌がることを無理矢理やる、性犯罪は重罪だ。

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