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周りはどんどん母になっていく

半年前から不妊治療を続けている私。

大卒で27歳で結婚、周りに比べるとそう遅くない年齢だと思った。

だけど、結婚して半年して周りからは「まだお酒飲むの?」「そろそろ子どもはつくらないの?」といった声ばかり。

遠距離で始まった私たち夫婦は、同じ屋根の下で生活はしているけれど、共働きだし平日の夜や土日に過ごす時間さえ貴重だと今でも思っている。

2人で過ごす時間を楽しんだっていいじゃないかと、そんな声を軽くはねのけていた。

そう言えてたのも数ヶ月の間。

いつもの周期で生理がこなくなったため、もしやと思って産婦人科に行ってみた。

ただそこで言われたのは「恐らくタノウホウ」だねという謎の言葉。

多嚢胞卵巣症候群。それが私に伝えられた症状だった。


帰りの電車でも、自宅に帰ってからもとにかくググった。

どうやら卵胞がネックレス状になってそれ以上大きくならず、排卵されないというもので、女性の20〜30人に見られるものらしい。

確かにエコー中に黒いものが並んでた気がする。


それでもクロミッドと呼ばれる薬などを使っていけば、じきに妊娠できるはずだと言った先生の言葉を信じて、治療開始。


会社を頻繁に早退するのが嫌だったけれど、コロナで在宅になるのと同時だったから気にしないで済んだのが幸いだった。


あれから半年が経とうとしている。


クロミッドを使った治療はすでに数回、ホルモン検査も一通りして、毎月治療費が5,000円以上はとんでいく。


一度だけ20mmまで育ってくれた事はあったけれど、ダメだった。
その次は15mmのサイズのまま1週間変化がなかった。はい、リセット。

次回からクロミッドの服用が1日2錠に増える。
自分を慰めるようにTwitterやインスタの妊活アカを見ても、結局落ち込むことばかりで前に進めない。

毎月何度も病院へ通って育たない黒い丸を眺めてはため息をつく。2020年はこうして終わっていくだろうか。


自分と同じくらいに結婚した友達や、その後に結婚した友達がどんどん妊娠して、出産して、母になっていく。

私は置いていかれるのだろうか、とリセットを言い渡されるたびに涙目になる。


ただ、私には励ましてくれる夫がいる。

結婚記念日に「どんな人生になっても、楽しかったねって言えたらいいよね。」と言ってくれたのがものすごく嬉しかったし、今でも支えだ。


まだまだ治療は始まったばかり。前に進もう。


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