底辺漫画家が最初のステップでつまずくところは?

活躍している漫画家は、四六時中漫画を描いていると思う。底辺は何をしているか・・・。

金のための仕事。もしくは、ダラダラしている。
記事を書いていたりもする。

記事書いている暇があるなら漫画を描け!と良い無くなるかも知れないが、なかなか難しい。

漫画を完成させるには、
①タイトルを決める
②ストーリーを作る(世界観も含む)
③キャラクターを決める。無ければ作る。
④プロット&コマ割り(シーンの分割)
⑤ネーム(下書き&演出)を描く+セリフの決定
⑥ペン入れする
⑦色を付ける(もしくはトーン)
⑧編集する
⑨電子書籍化する
⑩電子書籍スタンド(アマゾン)等にアップロードする

という作業がある。

そして、一番難しいのが①である。
番号が大きくなるにつれて難易度は下がる。

①~③までは、漫画が1ページも形にならない。
つまり、時給1000円のアルバイトをしている方が、断然儲かる。

サラリーマンならば、実際の時給は安くても、時給3000円を会社が負担しているので、3000円換算するが、

サラリーマンを辞めてまで、漫画家になるという選択肢は、非合理的であり、ギャンブルでもある。

私は経験上、時給7000円以上の仕事をした経験があるが、漫画で1円稼ぐより、時給7000円の仕事をこなす方が簡単であると断言できる。

何が言いたいかというと、そうまでして漫画を描くということは、苦行に近い。刑務所という強制された空間で漫画を描かせる環境があるなら、そういう環境の方が、恵まれているかも知れない。

つまり、アシスタントとしてブラック環境で作業できるのならば、スキルは上がるだろうし、サボれないから、最適かも知れない。

実際の時給は500円以下かも知れないが・・・。

そういう縛りの無い環境では、漫画家はサボるのである。
PS4、スイッチ・・・そういうおもちゃがあれば人はサボる。

なので、私は買っていない。
スマホゲーム・・・これは強敵だ。無料でできるし、中毒性もある。
スマホゲームはいわばカルト宗教と同じような原理原則で、集金マシーンとしては秀逸だし、時間を奪う悪魔の装置と言っても良いだろう。

そして、この記事を読んでいる人は、テレビは見ていないかも知れないが、Youtubeは見ているかも知れない。

さらに、SNSも麻薬に近い概念である。

そうすると、時間を消費しただけで、アウトプットは残らない。
もし、その時間を②のストーリー作成に費やしていたら・・・と思う。

ストーリーは、無限の選択肢がある。
それを、最終的には1つにそぎ落とし、進めていく必要がある。

その選択肢が、面白くなければ、結局はつまらない作品が一つ増えるだけである。

完成させたところで、見向きもされないし、無数の漫画作品の中で埋もれていく。だから、漫画家は、本を読み情報を増やす必要がある。

宗教、政治、哲学、心理学、文学、歴史・・・学んでそんな分野は無い。
英語やその他外国語もあった方が良い。

英語ができれば、英語圏に向けて販売する事ができる。
日本語だけでは、電子書籍の市場は1000万人いるのかどうかも怪しいところだ。

英語ができるだけで、爆発的に市場が広がる。
だから、英語は無視できない。

英語だけできれば良いのかと言えば、そんなわけも無く。別の言語ができれば、さらに市場が広がるし、作品の造形も深くなる。

それだけでは無く、専門分野を持てば、その分野に特化したストーリーも作れるようになる。

スキューバ-ダイビングが未経験では海猿は描けないし、リアリティーも出ないだろう。警察の階級や内部事情を全く知らないようであれば、警察が出てくるストーリーはおもしろさは半減する。

法律や裁判システムに詳しくなければ法廷ストーリーはやはり描けない。

そういう意味では、漫画家を若い時期から目指す理由も無くなる。
学歴社会が通用しなくなりつつあるが、ハーバードやMITそして東大卒ならば、その経験を生かしたストーリーをリアルに描く事ができる。

おそらくその分野は、経験者が少ないので、未開の地。ブルーオーシャンであると想像できる。共感は得られなくても、興味はそそられる。

そして、その経験を買われて、さらなる選択肢が増え、好循環が生まれる。
だからこそ、早期で漫画家である必要性は全くないと考えている。

私の場合は、そういう恵まれた環境では無いが、恵まれた人達と仕事をした経験が少しあり、高額報酬の仕事をするチャンスはあるので、タマに仕事をしては、漫画を描くということができている。

彼らの人脈は金になる。
だから、タマに、仕事を貰ってその原資で漫画製作ができている。そういう意味では感謝しても、しきれない。

漫画の話に戻ろう。
最初から長編漫画を考えると、最後まで続かないし、金もやる気も、時間も失う。だから、登場人物は数人、極限まで削れば3人まででもよい。

そして、ストーリーはシンプルに徹する。

ヒントは昔のゲームだ。
例えば、ドラクエ1だ。

「剣と魔法の世界観において、勇者が、竜王を倒して、世界を平和にする。」

この一文こそが、ストーリー概要。
コンセプトとも言う。

このコンセプトを考えるのに、死ぬほど苦労する。
コレで物語の牢屋(枠)ができる。

この枠をこえて、例えば、
UFOが登場して、お城にエイリアンが侵入する・・・というイベントはあり得ない事が解る。

次に、③の作業であるキャラクターである。
ドラクエ1でいえば、勇者、王様、ローラ姫、竜王が主要キャラクターとなる。あとは、魔物。スライム~地獄の騎士まで・・・。

これって、結構大変な作業である。
キャラクターは1回描ければ良いのでは無く、いろんな角度で、いろんなポーズで描いたときに、同じキャラクターに見える必要がある。

だからといって、絵が下手くそだから、漫画家を諦める必要があると言えば、そうではない。

いまは、テクノロジーと金でカバーできる。

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