"適当にがんばる"のニュアンスを考察する
私は"適当にがんばる"のニュアンスが掴めないので、人から「まあ、適当にがんばってよ」みたいなことを言われると、はあ、みたいな歯切れの悪い反応しか出来ない。
適当に と がんばる の二つに分けて意味を先ずは確認してみよう。
goo国語辞書で適当の意味を調べてみよう。
てき‐とう〔‐タウ〕【適当】 の解説
[名・形動](スル)
1 ある条件・目的・要求などに、うまくあてはまること。かなっていること。ふさわしいこと。また、そのさま。「工場の建設に―な土地」「この仕事に―する人材」
2 程度などが、ほどよいこと。また、そのさま。「調味料を―に加える」「一日の―な仕事量」
3 やり方などが、いいかげんであること。また、そのさま。悪い意味で用いられる。「客を―にあしらう」「―な返事でごまかす」
A. 適当にがんばる、における適当はこの中の2が該当するのであろう。
1は、この使い方には合わないような気がする。3だと支離滅裂だ。
次に頑張る の意味も確認する。
がん‐ば・る〔グワン‐〕【頑張る】 の解説
[動ラ五(四)]《「が(我)には(張)る」の音変化、また「眼張る」の意からとも。「頑張る」は当て字》
1 困難にめげないで我慢してやり抜く。「一致団結して―・る」
2 自分の考え・意志をどこまでも通そうとする。我 (が) を張る。「―・って自説を譲らない」
3 ある場所を占めて動かないでいる。「入り口に警備員が―・っているので入れない」
B. 適当にがんばる、におけるがんばるはこの中の1が該当するのであろう。
2は人を励ます時に使うニュアンスではないだろう。3は明らかに違う。
上記AとBの意味を足すと、適当にがんばる の意味は、
程よく、困難にめげずにやり抜く
となる。
しかし私はここでも違和感を覚える。程よく、とがんばるって矛盾していないか?と。程よくやり抜くってどういうこと?やり抜くんなら程よくとか言ってる場合じゃなくね?と。
どうやら辞書の意味からニュアンスを考えても仕方ないようだ。つまりこの"適当にがんばれ"はすごく無責任な励ましの言葉なんじゃないか?と穿った見方をしたくなってきた。
適当にやってりゃいいんだよ、じゃあまりにも投げやりで励ましにはならないだろう。
↓
頑張れ!!だと既に頑張っている人にはむしろ失礼だし自分はこの人に頑張れなどと言えた立場じゃない。
↓
じゃあ、肩の力を抜いた感じにして"適当にがんばれ"と声を掛けてみよう。
…というような思考により生まれた言葉なんじゃないかと憶測してみた。
あまり深掘りする所じゃないんでしょうけど、私なりに"適当にがんばって"深掘りしてみました。
ご意見等あれば頂戴出来れば幸いです!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?