見出し画像

誰も努力のやり方は教えてくれない

「努力」と聞くといつも思い出す言葉があります。「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功する者は皆努力している」という言葉です。これはベートーベンの言葉だそうです。

この言葉は努力の大切さを教えてくれます。何もしないうちから「うまくいかない、自分には才能がない」と嘆くのはナンセンスなのだということです。 

最近、とある勉強会を通じて気づいたことがあります。それは、「誰も努力のやり方は教えてくれない」ということです。やり方は教えてもらえないが、大切だということは教えてもらえる、そんな一面が努力にはあります。「努力に勝る天才はない」と言われるのは、努力は教えられてできることではないということでもあるのでしょう。

 勉強会で題材としたのはプロボクサーの村田諒太選手のとある記事です。その中で彼がボクシングの道を選んだ理由として語っている言葉が印象に残っています。「人生の中で一番楽しかったこと、燃えたことって何だろうと振返ったときに、その答えがボクシングだった」と語っていました。

好きなことに打ち込んだ経験から、私たちは努力の仕方やその大切さを学ぶのかもしれません。ただ、その境地にはすぐにはいかないようにも思います。村田選手も最初からボクシングに没頭していたわけではありません。記事によると2回ほど挫折しています。

 村田選手に限らず、最初は、必ずしも自分で進んでやったことばかりではないはずです。「いいから、四の五の言わずにやれ」と言われながらやってみる経験も必要です。成功した人達の話からは、自分を律してくれる師がいたことへの感謝が必ずと言っていいほど出てきます

おそらく動物は努力をしないでしょう。あるいは、行為としてはしても、それが努力だとは思っていません。この違いは、目標があるかないかです。いま、この瞬間を必死に生きているだけなのだと思います。もちろん、それは、私たちも同じです。違いは、私たちは目標を持てるということ、つまり、未来を描ける能力があるということです。

そしてまた、過去からのつながりや周囲との関係を考えることもできます。今の自分があることを自分以外の誰かや何かのおかげであると思える力が私たちにはあるのです。つまり、自分以外の何かに生かされていると思うのは人間だけです。

それは、自分の存在意義を問う、生かされている意味を考えられるとも言えるでしょう。だから努力は尊いものとして語られるのだと思います。「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功する者は皆努力している」とはつまり、唯一無二のあなただけの人生を作りなさい、ということなのだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?