見出し画像

#46 老舗蒲鉾店の閉店ニュースに接して感じたこと

衝撃的なニュースが入ってきた。

「かまぼこ小田原御三家」と言われる丸う田代さんが閉店するという。

丸う田代さんのHP上では「閉店セール」の告知が出ているが、帝国データバンク上では自己破産申請の準備に入った、と出ている。

私はお恥ずかしながら、かまぼこは鈴廣さんと籠清(かごせい)さんの商品しか食べたことがなく、本日(日をまたいでしまったが10/2(金))急いで駅の売店で購入してみた。

画像1

画像2

↑ 「丸う」のデザインが印象的で、見かけることが多かったが、購入は初めてだった。


今回のニュースを受けて感じたことが3つある。

①地元の特産品を意外と食べていないという事実
②地元経済の疲弊度
③コンサルという仕事の限界

まず、①地元の特産品を意外と食べていないという事実について。

小田原という地域は本当に食の宝庫で、新鮮な魚介類はもちろんのこと、野菜や果樹等の農産物が豊富で、かまぼこやういろう、梅のような特産物もある。

近年、ブランド力を高めるような取り組みも多くなされているようである。

そうした中で、かまぼこは自身の中では「正月に食べる」ものであり、日常的に手にする機会はほぼなかった。

小田原に住むようになったからといって、日常的にかまぼこを食べる習慣を持ったわけではないし、「正月に食べる」というスタンスは変わっていない。

ただ、よくよく考えてみると、かまぼこはヘルシーでおやつ代わりとしても食べられる。

今回のニュースを機に、というと語弊があるかもしれないが、今後は日常的にかまぼこを食べてみたいと思った。

小田原蒲鉾は10社以上あると言われている。日常的にかまぼこ通りに行けば、いろんな企業のかまぼこが食べられる環境がある。


次に②地元経済の疲弊度について。

さがみ信用金庫さんの中小企業景気動向調査(第180回。2020年4月ー6月期実績と7月ー9月期見通し)が参考となるであろう。

↑ 「タイトル未設定」となってしまっているが、中小企業動向調査のリンクにつながる。

業況DIはリーマンショック時にせまる大幅な悪化、売上DI、収益DIも大幅に悪化、とある。

さらに、興味深いデータがいくつもあったのだが、特筆するデータとしては以下3つである。

・2020年4月ー6月は、6割の事業者が例年と比べて売上が減少
現預金を売上の3か月分以上保有している事業者が2割弱。※コロナの影響が出る前
2020年中の資金繰りに不安があると回答した事業者が7割

不況の影響が出づらい業種や巣ごもり需要等を捉えた事業者を除き、売上が減少しなかった事業者はさほど多くないであろう。

上記アンケートの実施時期は5月から6月頃と想定されるから、当時の先行きが不透明な状況を踏まえると、資金繰りに不安な事業者が7割という事実は致し方ないかもしれない。

一番気になるのは、現預金を確保していない事業者の多さである。

さらに、コロナの影響が出る前で現預金を売上の3か月分以上保有している事業者が2割弱であるから、現在はさらに厳しい状況となっていることは容易に想像できる。

アンケートにおいて、全業種で回答上位であった「経費の節減(削減)」は、経営者として常日頃からの対応が必要であろう。

事業規模に応じた賃料、人件費、原材料費、調達費等となっているか。

もとより、きちんと自分で帳簿を付けて会計処理ができているか。

税理士さんに投げっぱなしで、経営者自身は事業上の数値を全く理解していない、という事態に陥っていないか。

「当たり前のことを当たり前にできているか」といった観点で見直すことが必要である。

例えばかまぼこのように、年末年始での売上が6割から7割と言われる業種(売上が特定時期に偏っている)は別だが、そうでない業種は月単位できちんと数値を読み、次月の対策を考えていく必要がある。

事業は生き物である。昨日の常識が今日の非常識となっているケースも多いであろう。

現代はデジタル化が進み、物事のサイクルが益々早くなっている。

時代の流れを読む姿勢を持っていないとすぐに取り残されてしまう、商売人には厳しい時代である。

もし少しでも不安に感じられた方は、お付き合いのある税理士や中小企業診断士等に相談をいただきたい。もちろん弊社でも承る。(初回相談料は無料)


最後に③コンサルという仕事の限界について。

今回、丸う田代さんのニュースを見て、コンサルという仕事の限界というか無力さを感じた。

コンサルは、クライアント(顧客)あっての仕事である。

1人のコンサルタントが抱えるクライアント数には限界があるため、例えば地域にある事業者をカバーする規模には到底ならない。

そのため、地域の税理士さんや中小企業診断士さん、最近では金融機関等とも手分けし、幅広い事業者への支援を行っている(と私は認識している)。

分野の得意・不得意もあるし、士業で定められた独占業務(税理士の税務代理、社会保険労務士の法令に基づく申請代理等)もあるから、まさに「手分けする」といった感覚である。


「経営者としてのプライドや矜持」は必要であるが、第三者による視点というのも、また大切である。

厳しい時代ではあるが、地域全体で乗り切っていきたい。


Kazuma Asai(小田原在住コンサルタント)
小田原在住コンサルタント。大学卒業後、大手電機メーカーを経て、現在都内の日系コンサルティングファームに勤務。小田原・西湘地域の活性化をテーマに記事を執筆しています。株式会社おだわらコンサルティング代表取締役/小田原市文化振興審議会委員(202009-)

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
株式会社おだわらコンサルティングです!ありがとうございます!
16
「複業」で景気に左右されない骨太の経営を。「副業」で豊かな人生設計を。私たちは城下町小田原の戦略的パートナーです。「西湘地域の持続可能な未来をつくる」をテーマに記事を執筆しています。 https://odawaraconsulting.xyz/