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あきらめない妊活 出版裏話③ Twitterでの出会いが…

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企画書が書けない日々

2019年のノートを見返していると、その時考えていたタイトルは「不妊治療退職0を目指して」と書かれていました。

自分自身の不妊治療退職の経験からも不妊治療と仕事の両立に悩む人を一人でも減らしたいという思いからのストレートなタイトルでした。
しかし、私のメモはそこでピタッと止まってしまっていました。

確かにこのタイトルは私の願いでした。
でも、このタイトルで果たしてどれだけの人がこの本を手にとってくれるのでしょうか?
この本を手にとってくれた人は何を求めているのか…
私は読み手に何を与えられるのか?
そう考えれば、考えるほど沼にはまり、企画書の構成がまったく思い浮かばなくなっていきました。

1章でも書きましたが

個々の体験記は別として、こうすれば妊娠できるよ…という、読者に希望を持たせるような書籍が多いようにずっと感じていました。
確かに、本を手に取る人は妊娠を望んでいます。妊娠を望んでいるからこそ、何か情報が欲しくてネットでの情報や書籍での情報を探しています。
だからそういう本が多く出版されるし、そういう情報を求める人がそれらの本を手に取ります。
ある意味、きちんと読み手の目的が果たされた本なのです。

妊活や不妊治療にHow to本が多いのにはちゃんと意味があるのです。
(それらに書かれている方法にどこまで効果があるかは別ですが…)

とはいえ私はこれらの類の本が書きたいわけではありませんでした。
逆にこのような書籍があふれかえる妊活・不妊分野を危惧していました。

遠回りしない妊活・不妊治療の進め方

その後、ノートをぺらぺらと見返していると出てきたタイトルがこちら。
こちらはお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、私のメルマガや個別相談の案内記事で度々みかける文言です。

ここに書かれているメモが…
・正しい妊活・不妊治療の知識を身につける
・ネット情報に振り回されるずに自分で選択することができる
・情報リテラシー力
・自分に「今」必要な選択がわかる

これらは、私が個別相談内や記事を書く際に意識している内容です。

それは私が今まで妊活や不妊治療で遠回りした結果、妊娠にたどり着けなかった人を何人も見てきたからです。
その原因の一つが、「氾濫する様々な妊活・不妊治療情報」に振り回されてきたからでした。

個人がそれらの情報に振り回されたことを単純に「個々の情報リテラシー力」の問題で片づけてはいけないのではないか、社会全体でおかしな情報にNoと言わなければならないのではないかと…感じたからこそ、ずっと発信を続けてきました。

私のベースにある、私の中で当たり前になりすぎているこの思いが、のちのち執筆のキーポイントになってくるのですが…
この段階では、まだ企画書に反映されることなくまたしばらくの期間、企画書作成からは遠のくことになります。

Twitterの発信から気づかされたこと

そんな時、Twitterで不妊治療当事者の方の発信をみかけます。

不妊・不育治療の環境改善を目指す当事者の会の方達の発信です。
私が最初にTwitterでみかけた時はまだ個人、個人が発信されていた頃です。

当時の私は、どちらかというとトンでも情報に振り回されて、不妊治療のスタートが遅れることを危惧して発信をしていました。

クリニック間格差の問題や、都市部と地方のクリニックの偏りに関しては、認識はしていたもののそこまで積極的に発信はしていなかったのです。
しかし、ある医師の発信に対して、毅然と意見する当事者の発信を見て、ハッとさせられたことは今でも鮮明に覚えています。

そしてその時に、妊活や不妊で悩んでいる人たちが求めているのは、
「〇〇で妊娠できる」みたいなメソッドではなく、この現状を訴えて、不妊治療界の仕組みそのものを変えていくことではないのか?
という事に気が付いたのです。

その時に書いた3記事がこちらです。
この3記事がその後の出版企画書のベースとなっていきました。

次回は書き始めた出版企画書について書いていきたいと思います。


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