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№6324:予算作成など30分あれば終わる

こんにちは。遠藤です。日本の健康社会問題解決のため、2020年から予防型ジムである「スモールジム」を全国に展開中。ビジネスリーダー輩出を目指す「オンラインビジネススクール(FBL大学)」も2013年から運営しています。

さて、この時期になると支配人とか店長たちは「お客さまそっちのけ」で「来年度の予算作成」に奔走します。4月からの予算を1月から作り始めて、それを何度も何度も修正します。FBL大学をスタートさせた2013年くらいから公に言っていますが、この行動にはまったく意味がありません。その理由を簡易に説明します。なお、これはフィットネスクラブとかジム等の話で、一般企業は該当しません。

①まず、フィットネスクラブの在籍というのは市場環境が決めています。これを見極めるのが経営陣の仕事があって「何名にできるんだ」とか「何名増やせ」なんて言っている時点で話になりません。私は「在籍を増やせ」と言われたら「だったら住民の数を増やしてくれ」と言い返していました。

②在籍数というのは入会数と退会数で決まっています。FBL大学の方は耳タコですが、ここには「在籍率」という公式があります。在籍というのは月間平均入会者数と月間平均退会率が決めています。この時、退会率はほぼ一定なので、あとは平均入会者を×12したのち、季節要因を考慮して各月に振り分けます。

③単価もほぼ決まっています。値上げ等を予定しているなら、それを組み込みます。会費収入と会費収入外のバランスもビジネスモデルでほぼ決まっています。途中からスクールを入れます的な予定があるなら、これも組み込むだけです。これで売上予算は確定します。新施策等がなければ10分くらいで終わると思います。

④経費も大きなものは販促費、人件費、家賃くらいです。販促費はCPOがわかれば自動算出されるし、その他はほぼ固定費です。来年度の人員体制が決まっていないから人件費が確定できないという理由はわかりますが、であるならば暫定で入れておけばいいだけのこと。イレギュラーな経費は予想できないので(だからイレギュラーという)、一定額を予備費で計上しておけばいいでしょう。こちらも10分程度で終わります。

というわけで、基本的な予算作成など20~30分あれば終わります。何かと慎重を期して1週間くらいかけるというのなら理解できますが、2ヶ月も3ヶ月もやるなんて時間の無駄以外の何物でもありません。こうなるのは調整が必要だからです。A店舗の分をB店舗で補填してくれとか、新規事業が不振だから好調な部門がもっと頑張ってくれとか。会社なのでこういった調整が入ることは否定しませんが、これは本社側の問題であって、店舗が苦労することではありません。

ここまで書いたことは「現場の人」なら誰もが納得するはずです。秘策など1つもなく、すべて当たり前のことです。こういった悪しき流れを断ち切るのが役職者の仕事です。にもかかわらず、ほぼ全員の役職者は経営陣に迎合してまったく意味がないことを10年も20年も30年も続けている。結果、前例を踏襲することで、部下スタッフに愚行を繰り返させている。これでは現場が良くなるはずもなく、現場主義の人から組織を去っていくのが当然です。

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