サッカーに必要な『運も実力のうち』
この記事は、下記の人にオススメです。
・サッカーで結果を残したい選手
・運を味方に付けたい選手
・サッカー選手に限らず、運を良くしたい人
様々な場面で使われる「運」
人生において、様々な場面で「運が良かった」や「運が悪かった」という表現をよく耳にします。
分かりやすい「運の良かった」例を挙げてみると、宝くじが当たったとか、何かの懸賞に当たったなどでしょうか。逆に、交通事故とか病気、天災に遭ってしまった時などは、分かりやすい「運が悪かった」の例かもしれません。
サッカーの世界でも、「運」という言葉は良く耳にします。
「運悪くオウンゴールをしてしまった。」
「GKが運良くPKを止めた!」
「ゴール前につめていた選手の目の前に、運良くボールがこぼれてきた!」
人生においても、サッカーにおいても、沢山の場面で使われる「運」という言葉。
その「運」とはいったい何なのでしょうか。
今回はサッカーに焦点を絞って考えてみたいと思います。
運によって未来が変わる「サッカー」
サッカーというスポーツは、1ゴールの差がとても大きい競技です。また、身体の中で脳から1番距離が遠い足を使うスポーツなので、沢山のミスが生まれます。
更に、野球のように投げる人、打つ人、投げる場所、走る場所が決まっているわけではありません。ポジションの制限も少ないので、DFの選手がゴール前に行ってシュートを狙うことも全然OKです。決まりごとが少ないスポーツなので、予想外の出来事が起きやすく、運という要素で1ゴールが生まれることが多々あります。また、その逆もしかり。
そして、その”運”によって勝敗が左右されます。
更にプロの世界では、その”運”によって明日の生活がガラリと変わります。
何を隠そう私大津も、こぼれ球でよくゴールを決めるので、「お前は本当運が良いな」と言われる選手です。
ゴール前でのこぼれ球に反応したシーンを集めた動画ですが、「運が良い」と言われそうなゴールばかりです。俗に言う「おいしいゴール」ですね。
サッカー日本代表だと、岡崎選手はこぼれ球に反応してゴールを量産しているイメージがあります。
「運」自体はコントロール出来ない
サッカーにおいて、とても重要な「運」という要素。
残念ながら、この「運」自体は、自分でコントロールできるものではありません。
【ゴール前でのこぼれ球】というシチュエーションを例に考えてみると、こぼれ球を詰める選手は、シュートが打たれる前にボールがどの場所にこぼれるか100%把握することは不可能です。
味方がどんな球質のシュートをどこに打つか。
GKはそのシュートをどのように反応するか。
予想は出来たとしても、100%未来のプレーが(ボールがこぼれる場所が)分かる選手はこの世に居ません。居るとしたら、その選手は神様か仏様です。もしかしたら、シュートを打つふりをしてパス選択する可能性も考えられますね。
敵も味方も含め、他人のプレーは絶対にコントロールできるものではないので、一瞬先の未来のプレー(この場合はボールの行方)は誰にも分かりません。
しかし、私は誰よりも早くこぼれ球に反応する自信があります。(相当な自信家ですね。笑)
それは、【運は他人に任せるものではない】ことを理解していて、常に運を掴む準備をしているからです。
詳しく説明していきます。
「運」とは、自ら掴みにいく行動を起こす人に訪れます。
シュートのこぼれ球の場合だと、味方がシュートを打った後に、【ゴール前に走りこむ】という行動を起こしています。
もし、「どうせGKと1対1だから、味方は絶対に決めるだろう。」と思って、走るのを辞めた選手には、絶対にこぼれ球は存在しません。
そうです、走るのを辞めた選手に「運」(こぼれ球)自体が存在しないのです。
ただただ待っている人には、そもそも「運」が存在しません。
なので、「運」が良い選手は常に行動(アクション)を起こしています。
この当たり前に思われることを、しっかり理解している必要があります。
RAS(ラス)とサッカーの関係
みなさん、『RAS(ラス) / 網様体賦活系(もうようたいふかつけい)』という言葉をご存知でしょうか。
これは、人間の脳に大量に流れ込む情報を、無意識のうちに重要な情報のみをフィルターにかけて、選別させる機能のことです。
例えば、「新しい赤いスニーカーが欲しいなぁ~。」と考えた途端、何をしていても街中で赤いスニーカーを履いている人が目につきます。
これは、赤いスニーカーを履いている人が、突然増えた訳ではありません。今までも赤いスニーカーを履いている人はいたのですが、脳に認識されていなかっただけなのです。
このような脳の機能のことを指します。
人間は、一日に6万個の物事を考えていると言われています。それほどの大量な情報を全て処理すると、脳がパンクしてしまいます。このRASという機能が、脳のパンクを防ぐために、働いてくれているのです。
そして、RASは過去の体験やエピソードから作った独自ルール(思い込み)をもとに、情報を選別します。
先に述べた例のように、「赤いスニーカーが欲しいなぁ~。」という思い込みが、赤いスニーカーを意識的に目に飛び込んでくるようにさせているのです。
話しをサッカーに戻します。
【ゴール前でのこぼれ球】というシチュエーションで、もう一度考えてみましょう。
何度も言うように、サッカーは野球と違い、決まりごとが少ないスポーツ。人もボールも常に動いているため、頭で考えている時間は限りなく少ない競技です。考えるよりも、感じて動くスポーツ。
ゴール前でのこぼれ球を押し込んでゴールを決めるには、誰よりも早く、ボールがこぼれることを感じなければなりません。
このチャンスを掴み、こぼれ球を押し込んでゴールを決める選手は、味方がシュートを打つ瞬間、「GKがボールを弾くかもしれない」「自分の目の前にボールがこぼれるかもしれない」という独自ルール(思い込み)が強い選手です。
その独自ルールを元に、RASが身体を自然とゴール前につめる為に【走りこむ】という行動に移します。そして、誰よりも早く感じて動いた結果が【おいしいゴール】となります。
つまり、ゴールを決めるための重要な情報のみを探す脳であることが、こぼれ球を決める選手になる、ということです。
一見、ただ単に運が良いと思われている選手も、実は頭の中(脳)が誰よりも優れていた結果なのです。
RASを使って活躍するための3ステップ
運を掴むようになるためには(RASは発動させるためには)以下のステップを踏むことです。
①望む結果の明確化
②情報の厳選
③インプット
こぼれ球の例で、詳しく説明します。
ただ単に「ゴールを決めたい」というのは、サッカー選手であれば、誰しもが思っていることです。そうではなく、「だれよりも多くのゴールを決めるストライカーになる」と決めたら、更に具体的に目標を定めます。【①望む結果の明確化】
例えば「1シーズン(20試合で10ゴールを決める)」としましょう。
そうすると、2試合に1ゴールは必要という計算が出てきます。もし、怪我や累積があった場合は、2試合に1ゴールでは足りません。なので、観客を魅了する華麗なゴールだけを狙っていては、その数字を達成することが難しくなることが、自分自身の脳が理解してきます。
「泥臭い、こぼれ球でもゴールを決めていくぞ。」
ここで「華麗なゴールだけを狙う」という、うぬぼれた自分はいらない!という【②情報の厳選】をしています。
こうなると、練習でも自然とゴールを取るために必要な行動を取ります。
・シュート練習から、味方のシュートをつめるようになる。
・自分が練習していない時でも、こぼれ球に反応する自分をイメージする。
・練習でのトライ(こぼれ球への反応)を重ねる
この繰り返しが、試合本番での結果(こぼれ球をつめてゴール)に結びついてきます。
そして、人間はすぐに忘れてしまう動物です。脳が自然と反応するまで、この作業をひたすら【③インプット】することが必要となります。
「運も実力のうち」の本当の意味
運が良い人とは…
・その運を掴むために誰よりも準備をしている人
・誰よりも行動している人
その行動(アクション)こそが、沢山の運が降り注ぐ鍵です。
これは、サッカーだけではなく人生も一緒。
もし、幸せに生きたいのであれば、どのような人生が幸せなのか、具体的にすることが最初のステップです。沢山のお金を稼ぐことが幸せかもしれませんし、自分の生まれ育った街で家族と安定した暮らしを送ることが幸せな人もいます。
理想の人生を明確にして、なぜそれが幸せなのかを更に具体化し、情報を厳選して、ひたすらインプットする。そうすると、自然とRASがあなたの人生に必要な情報を提供してくれます。
逆に、「自分はたいしたことない」「オレには才能がない」「つまらない人生だ」などと思い込んでいると、RASがマイナスな情報ばかりを集めて、その通りの結果になってしまいます。
インプットする情報には気をつけましょう。きっと、運が味方する人生の方が10000倍楽しいはずです。
「運も実力のうち」
この言葉の通り、「運」は実力がある人に降り注ぐ。
と、私は考えています。
プロフィール
大津 一貴(オオツ カズタカ)
1989年 10月 25日 生まれ 北海道旭川市出身(その後すぐに札幌市)
●経歴
山の手サッカー少年団
SSS札幌サッカースクール
青森山田高校
関東学院大学 サッカー部
2013-2014 T.F.S.C(東京都リーグ)
2015 FC Ulaanbaatar(モンゴル)
2016 Three Kings United(ニュージーランド)
2017 Kamphaengphet FC(タイ)
2018-2020 FC Ulaanbaatar(モンゴル)
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