ファンベース
極端に言えば、
美味しい料理はそれを作る料理人のためではなく、それを食べる人のためにあり、素敵な映画はそれを撮る映画監督のためではなく、それを観る人のためにあり、素晴らしい音楽は、それを奏でる演奏家のためではなく、それを聴く人のためにある。
ちょっと言い過ぎかもしれないけど、どれもそれを受ける相手があって初めて価値を生み出すもの。
(もちろん正しい言い方をすれば、それらはみんな、人に幸せをもたらす素敵な仕事です。)
この本を読んでから僕はそう考えるようになった。
ファンベース。支持され、愛され、長く売れ続けるために。佐藤尚之(通称さとなおさん)著
インターネット、SNSで情報が氾濫する今、どんなマス広告、マスメディアに流れても、情報は一瞬でかき消され、人の心に留まることができない。
そのような時代だからこそ、パレートの法則(全体の20%のファンが全体の80%の売り上げを占める)が示すように、全体の20%のファン、あるいは全体の4%と言われる熱狂的なファン(コアファン)を大切に育てることが、ファンを留めるばかりでなく、ファンを増やす大切な方法とある。
例え少数のコアファンであっても、その人たちが発する生の声(オーガニックな言葉とさとなおさんは呼んでいる)は口コミを通してあっという間に拡散し、そのような生の声に共感、あるいは同じ感性を持った人たちが新しいファンとして増えてゆく。
ファンであることに、熱狂し、何にも代えがたい唯一無二の愛着を感じ、応援したくなる、そのようなファンの声にどれだけ耳を傾け、ファンベースをどう提供できるか。
そのようなことがこの本には書かれている。
例えば、どんな素晴らしいマスメディアでその人と出会い、どんな素晴らしいイベントでその人に感動し
、どんなに素晴らしいその人が書いたコラムを読んで興味を持っても、その人のウェブサイトを訪ねると、割と無機質なありきたりの紹介と、イベント告知だけがそこにあり、イベントがない限りほとんどアップデートされることもなく、その人が一体どのような人なのかは、ほとんど分からい。
SNSは主にイベントに関する告知。
つまりどんなに感動しても、ファンがファンとして留まることができるファンベースが無い。
この本を読んでから、このような状況が本当に多いと感じるようになった。
マスメディアにどれだけ露出させるかを、世間に売り出し、ファンを作る一番の方法だと未だに考えている方々が多い。
(もちろんマスメディアが不要と言っているのではなく、マスメディアにしかできないことも多くある)
さとなおさんは、このように言っている。
ファンはその対象(さとなおさんは主に商品、プロダクトを指しているのだけど、人にもそれは当てはまると僕は思う)そのものに惹かれるのではなく(つまり対象そのものUSPー特性には、それほどどれも大きな違いはなく)その対象が持っている、あるいは信じている "価値 (感)"に惹かれ共感するのだと。
だからこそ、その価値をどうファンに伝え、共感、愛着、信頼を持ってもらうか、それがファンベースの考え方。
例えば、カゴメのファンサイト、&KAGOME(なんと素敵なネーミングでしょう!)が一例として挙げられてたけど、とても興味深かった。
僕はマーケティングの専門家では無いので、うまく行くかわからないけど、そんなファンベースを作ってみたい。
そんな風に思っていた。
あくまで一つの個人的な見解として。
つか、いきなりこんなこと書いてなんなん?だろうけど笑
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