眩しさの代償

みんなで連続小説 Advent Calendar 2014、20日目。twit_natashaさんからのつづきです。

日差しが顔にあたり、眩しくて顔を歪ませる。
おかしい、こんなに眩しいなんて。
東向きじゃない窓から、太陽光が入っている。

「って、もう昼かよ!?」

勢い良く半身を起き上がらせ、直後頭の痛みと気持ち悪さに体をくの字に曲げることになった。
電話で竹内と話したことは覚えていた。そこから今まで、どうやら寝てしまったらしい。恐ろしい布団の魔力。そんなことはどうでもいい。半休のくせに今からだと遅刻する確率、99%。
気力を振り絞って携帯を引き寄せると、未確認のメールがあった。
差出人、竹内。

『おはようございます(^^) 電話の感じ、半休じゃ足らなそうなんで全休にしときますねー』

ナイスアシスト。
小さくガッツポーズを決め、のろのろと起き上がる。
顔を洗って、水分とって、そうすればこの気持ち悪さも少しは退散するに違いない。

「あ、」

ふいに昨夜の着信を思い出して声を上げた。
早めに帰るつもりが、この、体たらく。頭の痛み以外で頭を抱えたくなるなんて、今日は厄日かなにかか。
すぐさまメールを一通作成する。フォローアップはお早めに。それが俺のモットーだ。

『昨日は電話に出れなくてゴメン。なんかあった?今日は休みだから何時でも連絡して』

送信完了。
出かかるため息を飲み込んで、ついでに竹内へスタンプを幾つか送る。
文字が必要ないなんて便利この上ない。

今日の全休は竹内のファインプレーで助かった。
だがしかし昨日帰ろうとした俺をお前が引き止めなければこうなっていない。

(俺も楽しんだけどね……)

酒は飲んでも飲まれるな。まさしく今の俺にピッタリだと額に手を当てた。


私の前後のみ空いてるのがすごく寂しい葛ですヾ(:3ノシヾ)ノシ 
次の方よろしくお願いします!

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