高校時代の練習メニュー(長距離走) / 記録更新をする為に必要だったこと ~ 松井理論 ~

【はじめに】
僕は神戸市立科学技術高校に
2009年4月~2012年3月の期間、
文武両道を掲げて足を運びました。

高校2年生になってからは
長距離担当の顧問の先生は
主に元サッカー部の先生に変わり
練習メニューも変わっていきました。

当時57歳か58歳とかでしたが
現役バリバリで走り込んでいて
一緒にジョギングもしていました。

僕らが在学中に100kmマラソンにも
チャレンジをしたりもしていました。

そんな顧問の先生の練習メニューで
記録が伸びたメニューがあります。
それが今でもベースとなっています。

【一番記録が伸びた時期】
不思議と毎年9月から10月にかけて
記録が一気に伸びる傾向がありました。
それは高校駅伝前の練習時期でした。

そのことが社会人になってから
自分で自由にメニュー作りをして
強くなるにはどうすれば良いか?
練習メニューを考えていく上では
どうしても頭から離れませんでした。

あのメニューをやれば強くなれる。

僕が高校時代の自己ベスト
1500m 4分12秒
5000m 15分39秒
を出す手前で行っていたメニューを
今回は紹介をしたいなと思います。

※ 高校駅伝 神戸地区予選会

【最強の練習メニュー】
駅伝シーズンの1ヶ月半程は
1週間、毎回ほぼ同じメニューで
曜日管理でメニューが決まっていて
それを繰り返す形で行っていました。

それが…
月曜日 6kmタイムトライアル
火曜日 3kmタイムトライアル
水曜日 短距離(400m選手)と練習
木曜日 10kmタイムトライアル
金曜日 約8kmジョギング
土曜日 300m×10本インターバル走
日曜日 休み

メインメニューは主にこんな流れ。

走るコースについては
月曜と火曜は同じコースを使い、
ポートアイランドのランニング路で
片道3kmの起伏あるランニングコース。

水曜日は砂で滑りやすいグラウンド。

木曜日は王子陸上競技場外周コース。
1周約1kmの周回コースで高低差50m。

金曜日はHAT神戸。地面はコンクリート。
もしくはウッドデッキ、アスファルト。

土曜日はみなとのもり公園と呼ばれる
1周約450mでトラック式の周回コース。

バラエティー溢れる足場と坂道でした。

【結果が出たのは練習のおかげ?】
僕が通っていた神戸科学技術高校は
約9割の生徒が高卒で就職をしていて
就職率は驚異の100%を誇っています。

7月までは大阪大学の研究所に就職し
夜間の京都工芸繊維大学に通う流れを
考えていましたが、その道に進むより
高校3年生時も駅伝大会に参加したい!
という勝手な想いでその選択を辞めた。

そして就職する道を選びましたが
就活は約2週間だけで就職先が決定。
9月中旬には進路が決まっていたので
特に集中して練習に励める環境でした。

就職先が決まるとテスト勉強の点数は
卒業時の参考にしかならないですから
テスト期間中もたっぷり練習ができて
不安な心も、心配事もなくなったので
メンタル面の影響も大きな要因でした。

※ 高校駅伝の存在が人生を変えた。

【今から振り返って】
今、その時から約8年の月日が流れ
なぜあの時、15分39秒だったのか。

今だからこそ分析できた僕の答えは
① 練習の継続ができたから
② 不安のない環境で走れたから
③ ラストスパートが習慣だったから

これまでの自分だったら、
練習メニューのおかげであり
頑張って走ったから強くなれた…
という答えになっていましたが、
それだけじゃない要因があって
そこが大切なんじゃないか?と。

① 練習の継続ができたから

8年間の月日で学んだことは
週4日頑張る練習をするよりも
週6日頑張らない練習をした方が
記録が伸びて走れるようになる!
ということを知りました。

これまでポイント練習をやっても
あまり身になっていませんでしたが
どう練習を継続して繋げていくか?
繋がりある練習が力になるんですね。

点の練習が、線になった時。
それが一番強くなれる時でした。

② 不安のない環境で走れたから

気掛かりな物事がある状態で走ると
走りに集中できず、質の悪い練習に
なってしまう可能性が高まります。

あれやらなきゃ!これやらなきゃ!
忙しい毎日にランニングを足すって
なかなか難しいことかもしれません。

いかに不安な心を消す努力をするか。

走るしかない!という環境になるよう
身の回りを整えることは大切でした。

③ ラストスパートが習慣だったから

あと一押し届くか届かないか。
それを決めるのはラストスパート。
最後の最後にギアチェンジをする力。

5000m走で15分39秒(高校3年10月)
を走った時のLAPタイムが物語ります。
3000mの通過LAPは9分31秒と遅く、
後半の2000mを6分08秒までペースアップ。
ラスト400mは64秒まで上げていました。

その時の映像が↓になります。

練習では切磋琢磨する仲間がいて
先輩方はマイルリレーで全国大会に出場。
同期に800m走で兵庫県記録を塗り替え、
今は実業団選手として活躍する仲間が、
当時の練習パートナーでありライバル。

彼らに勝ちたい!という想いが
ラスト1本勝負という習慣になり
毎回必ずラスト1本はガチ勢になり
それが試合でも生きた結果ですね。

【記録更新に必要だった精神面】
いろんな要因を考えましたが
方法論で達成をすることよりも
最も大切なことに気付きました。

それは、気持ち がどういう状態か。

あなたは本当に目標達成を達成したいの?
あなたは本当に夢を叶えたいんですか?
あなたは本当にその記録を狙ってるの?

その答えを心も身体も両方の面で
一致した時に記録は更新できます。

僕が記録更新をした時の状況は
1, 好きな子が応援しに来てくれた時
2, お婆ちゃんが応援しに来てくれた時
3, これで引退と決めて挑んだ試合の時
4, チームリーダーとして自分が記録を
出すことで、みんなを牽引したい時
5, 記録を出す!と宣言してから走った時

次もあるから… という気持ちでは
すべての力を出し切りにくいです。
次はない。これで最後。最後の試合。
自分自身にプレッシャーを与える事で
奥底に眠っていた真の力も目覚めさせる。

記録を狙える身体の状態なことと、
記録を狙える心の状態であること。
これを合致させることが大切でした。

【できる理由を考えよう!】

僕は記録更新できなかった8年間、
ずっと過去の自分と比較を続けて
あの時よりも頑張ってないから…
あの時よりもスピードがないから…
あの時よりも走り込んでないから…
あらゆる言い訳をすることにより、
できない理由を並べることにより、
記録を更新しない!という選択を
自分で続けていた気がしています。

そんな"できない理由"を考える脳を
"できる理由"を考える脳に変わるよう
僕は自信が身に付くまで頑張りました。
できない理由の1つ1つを潰していって
自分自身の課題を1つ1つ乗り越える。

そうした地道な作業も大切でした。

※ 高校駅伝は僕にとって大切な想い出。
結果は第9位/約25校中で神戸市予選敗退。

【最後に】
これを読んでくださっているみなさんは
陸上競技やマラソンで結果を出したい人
だと僕は思っています。

記録更新には何が必要なんだろうか?

僕なりに今だからこそ気づけた理由。
そして、高校時代の練習メニューを
紹介させていただきました。

みなさんに役立つことを願います。

鉄人・松井一矢

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