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ワークとライフ、そもそも秤にかけるものなのか?

様々な企業に勤めるコーチィ(クライアント)の方々と接して、わかったこと。コーチングで出てくる回数の多いトピックは、たぶん「ワーク・ライフ・バランスをどうやって保てるか?」だろう。

そもそも「ワーク・ライフ・バランス」って何だろう?

Work Life Balanceって、実は不可思議な言葉だ。ワーク(仕事)とライフ(人生)は、そもそも天秤にかけるものなのか?

仕事は、我々の人生から独立しているものなのか?人生無くして、仕事は成り立つの?仕事を取ったら、それが我々の「ライフ」なの?この切り分け方が、不可思議だ。

一人のライフ(人生)は、ひとつだけ。分けることはできない。

この世に生まれ落ちたとき、唯一無二のLife(生命)をもらう。そのLife(人生)の過程の中に、私たちの生活の営み、すなわち家族、友人、食事、運動、学校、会社勤め、副業、趣味、旅行、その他色々、が入ってくる。

幸運なケースでは、ワーク(仕事)とライフ(人生)が重なり合い、融合していることがあるかもしれない。仕事としてやっていることが、人生でやり遂げたいことと一致しているケースだ。

もしそういうケースではなくて、ワーク(仕事)とライフ(人生)が摩擦を起こして、日々交渉を行なっているとしたら、それはワークが役割をわきまえず、巨大になって、モンスター化している可能性がある。下手したら、そのワーク・モンスターがライフを飲み込む恐れがある。

そうなったら、どうなる?
私たちのライフ(命・人生)がない、ワーク(仕事)になるの?魂のないロボットみたいだ。

そうなる前に、ワーク(仕事)にはっきり伝えてほしい。
「君は私にとって大事で、必要なもの。でも、どんなに大切でも、私のライフ内に止まっていなければいけない。じゃないと、私の自分のライフ(人生)に責任を持てなくなってしまうから。」

ワーク(仕事)は挑戦してくるだろう。
「君の人生?そんなのあるの?ちょっと説明してみてよ。」

私は自分のライフ(人生)を説明できるか?そんな挑発に負けないように
、自分の人生をしっかり定義しておく必要がありそうだ。

Work within Life

コーチングにおける「ワーク・ライフ・バランス」では、両者のバランスを取るノウハウを教えるわけではない。そもそもバランスを取ること自体が、自分主体でない。だから、クライアントの人生を言語化し、仕事との関わり方を確認する作業を手助けしているのだ。


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