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みんな歌詞をチェックしてるんだなと気づかされた話

ソロ活動を意識するにあたって、自分は歌詞が書けないという話を以前しました。実は歌詞のない曲のモチーフはかなりストックがあるんですが、歌詞を載せられないので、インスト曲にしてしまうか、いつまで経っても日の目を見ないかのどちらかになっているんです。

加えて、試聴曲を何曲かアップしている通りなのですが、現在の自分のレパートリーはJ-POPなピアノ弾き語りからブラジル音楽もどきまでバラバラで、統一感がないなあとも思っています。なんらか「一言でいうと、こんな音楽だよ!」というキャッチコピー?タグライン?が欲しいなと考えています。

そんなこんなで、昨日、モノ書きとして・音楽に詳しく自分の好みとかなりかぶっているレビュワーとして・人生の先輩として、今一番身近で信頼しているBar bossaの林さんに相談しに行ってきました。そこで、自分が考えていたプランとはなかなかに異なる意見をいただき、とても勉強になりました。

まず、レパートリーの統一感については、いろんなことをやりますよ、というひとつの個性なのだから、別に良いんじゃないでしょうか、との意見。
それよりも・・・

林さん「それよりも、タカハラさんはポルトガル語で歌いたいんですか?」
ぼく 「発音メチャクチャだしどうかなとは思うんですけど、それでもブラジル音楽好きだし、一番聴いていただきたい方がBar bossaに集まるような方々だよなあと思っていたので、抑えておきたいんですよ」
林さん「でも、中原仁さんあたりが聴かれたら、こき下ろされちゃいますよ」
ぼく 「それはその通りですね...」
林さん「タカハラさんは歌詞、ホントに書けないんですか?」
ぼく 「実は試聴いただいた中で、『絆』って曲は、ぼくが詞を書いています。(ぼくが以前やっていたバンド《オレンジマーマレード》のボーカリストの結婚祝いに書いた曲だったんです)でもね、あの歌詞、直接的すぎて自分の中ではダメなんです」
林さん「確かに直接的でしたね」
ぼく 「えっ...歌詞まで聴いてくださってるんですね」
   「自分の中の理想は、キリンジの堀込兄のような世界観なんですよ。なんというか、『ぼく』とか『キミ』みたいな一人称二人称三人称はできる限り使いたくないというか」
林さん「笑。それでしたら、誰かに書いてもらうとか」
ぼく 「書いていただくにしても、自分の好きな世界観を伝えるのは大変ですし、なによりもギャランティとのバランスがあるかなあと思うんです」
林さん「なるほど。では、詩人の作品を引用するというのはどうですか?」

むむぅ・・・
自分は、本当に、申し訳ないくらいに「歌詞は重要視してませんでした」
自分にはどうやっても、どうこねくりまわしても文学センスナッシングでして、歌詞は誰かに書いてもらう前提でやってきました。
自分でポルトガル語を歌っていても、あんまり歌詞の意味とか考えず、曲のハーモニーやコード感だけで高揚感やメリハリを出そうとしてたんですね。
でも、やっぱり日本人って歌詞を「見てる」んですね。多少直接的であったとしても、かつての浜崎あゆみさんの歌詞が女子高生にすごく共感されたように、やっぱり歌詞って重要なんだなあと気づかされたのです。そうか、よく考えてみたらサニーデイサービスって、あのフォークサウンドと『かわいいあの娘』とか平気で言えてしまう歌詞の世界がほんとにマッチしてるもんなあとか、色々考えちゃいました。

そんなわけで、
・インチキポルトガル語は封印して日本語で勝負しよう
・一部インストも入れよう
・統一感らしきものは、自分の曲のコード感、ハーモニーでカバーしよう

と決めたのですが、超レッドオーシャンのJ-POP道に足を踏み入れるのか...。相変わらず「一言でいうと、こんな曲・こんな人です」というはいまだ決められず。試行錯誤は続きます。
とりあえず前に進もうということで、年末に追加で録音するための稽古を少しずつしていこうと思います。

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