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歴史上初めてカンプ・ノウでプレーをした日本人女子サッカー選手が友達だったから話を聞いた【山本摩也】

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試合の数日前に、友人(エスパニョール所属)の山本摩也選手がカンプノウでプレーをするということを知りました。あの、カンプノウ、あの、カンプノウで女子サッカーの試合が行われるという歴史的な出来事に日本人の名前が残るなんて、本当にすごいことです(と勝手に興奮しました)。

物凄く大きな偉業だと思うのですが、日本ではあまり報道されていないみたいなので、ちゃんと偉業を残すためにファン代表として記事にしようと思い、聞きたいことを送ったら答えてくれました。


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Q.カンプ・ノウでプレー出来るとわかったのはいつ?わかってからは、やっぱりサッカーに対するモチベーションには影響を与えた?

『試合の3週間前に、突如バルセロナの公式アカウントが公表してそこで初めて知った。モチベーションというより鼓動が高まってしばらく思考停止した』


Q.観客としてカンプ・ノウで観戦をしたことはあった?

『本当にメッシって存在するんだ、って思ったのとスタジアムでタバコ吸ってる人初めて見た』


Q.これまで女子選手がカンプノウでプレーしたことはあったの?今回はどうしてカンプ・ノウでゲームをすることになったの?

『バルセロナ女子が創設された50年前に試合をした事があるらしいけど、その後は一度もしてない。今回プレーする事になったのは女子部創設50周年を記念してのものだった。』


Q.プレーしてみて、どんな気分だった?

『試合内容的に、殆どが守備の時間で走らされてて苦しかったけど楽しかった。負けたのに試合後にこんな感情を抱くのはサッカーしてて初めて。』


Q.チームメイトにはいろんな国の人がいると思うけど、彼女たちも同じように興奮してた?(特にスペイン人がどういうリアクションしてるのか気になる)

『もうそこは国籍、年齢、性別問わず、選手、スタッフ含めみんな興奮してた。』


Q.何か試合前・中・後で、いつもは起こらないようなことが起きたり、会話があったり、エピソードはあった?

『ピッチに出る直前に監督が言った''俺らはここに散歩しに来たんじゃない、彼女達の歴史的瞬間を祝いに来た訳でもない。闘うぞ、そして楽しめ'' って言葉は響いた。
あと、普段はこれでもかってくらい喋るスペイン人がどことなく静か(冷静)だったのは個人的に印象的だった。それが緊張なのか興奮でなのか、何かを噛み締めていたのかは分からないけれど。』

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Q.カンプ・ノウでのゲームは負けてしまったみたいだけど、今シーズンのチームはどう?

『序盤こそすごく良かったけど、その後停滞して継続した結果が出せていない状態。今季のリーグは、(上位2〜3チームを除いて)例年に無く拮抗しているから残り20節ある中で継続した結果を出していきたい。』


Q.普段(今回のカンプノウに限らず)男子チームとの交流はある?

『クラブによると思うけど、全体的に結構あると思う。
自分がこれまで所属したクラブだと、慈善活動、広告等は大体男女一緒にやる事が多かった。練習施設も同じだから顔を合わす機会も多い。』


Q.すごく名誉なことだと思うんだけど、歴史に自分の名前が残る実感はある?

『あまり無い。笑 
ただ、5年間この国でプレーしてきた自分を誇りに思う。スペインでプレーするって言った当初は''なんでスペイン?''(当初スペインリーグは発展途上的な存在だったから)って色んな人に言われたけど、あの時決断した自分を信じ続けてきたからこその今だと思うから過去の自分に感謝したい。
今は海外でプレーするなんて凄い事でも何でもなくて、そこで何を残せるかだと思ってるから今後も自分を信じてこの国で戦って一つでも多くのものを残せたらと思う。』


Q.羨ましい

『監督としてあそこに立つ日が来るさ。』



・・・


これをきっかけに、日本のサッカー少女たちが(もちろん少年も)、摩也に憧れて、影響されて、どんどん世界に出ていくことを願います。


日本から、大きな拍手を!

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