どこでも誰とでも働ける
12の会社で学んだこれからの仕事と転職のルール
2018、尾原和啓氏 著。
なんだか読んでいる本がビジネス書に片寄っている気はするが、おもしろいから仕方がない。
著者は、マッキンゼー、グーグル、楽天、リクルート、ドコモなど、12の会社を転々とし、その中で得た仕事術を紹介している。
「どこでも誰とでも」というのは、「自分が好きなところで、好きな人と」という意味と、「どんな職場でも、どんな人とであっても」という2つの意味が込められている。
私がこの本で大切だと感じたことが大きく分けて4つあった。知っているだけで仕事の質が上がる仕事術だ。
1、業務の全体像を掴む
任された業務の全体を、ラフでいいのでざっくり知る。
そのうえで、自分でできることとできないことを把握し、上司に協力をあおぐ。
この段取りをすることで上司に頼ることを最小限にしながら、最大のパフォーマンスを発揮できる。
2、「~といえば○○」をつくる
要するに、ブランドだ。
特徴のある服でも、マニアックな趣味でもいい。
役職とか会社名ではなく、独自の覚えられ方をすれば、印象に残りやすい。
私でいえば、地元である金山町を推し続けた結果、「金山町出身のオオタケさん」が今のところ職場で共通認識になり、金山町に興味を持っていただくきっかけとなった。
3、3つの議事録と会議後のアクション
1つ目は、「現場の視点」からまとめる。
会議の内容と発言、結論など。
2つ目は、「ディレクター視点」。
各人の行動や演出など、メタ的な部分をまとめ、大切な部分、伝えたかったことを把握する。
3つ目は、「プロデューサー視点」。
主催者になったつもりで、会議の意図、会議によって学んでほしい人などを考えられるようにまとめる。
そして、会議後は必ず、「何を、誰が、いつまでに」やるというアクションアイテムを作成する。
ここまでやらないと会議の意味がなくなってしまうおそれがある。
4、自己中心的利他
要するに、Win-Winであれということ。
例えば、自分のもつ知識を競合や仲間に教えることで全体のレベルは上がって経済活動が活発になり、自身も教えたことでアウトプットの練習ができ、スキルアップできる、といった具合だ。
著者は相手が得をするが、自分のために行うこのような行為を「自己中心的利他」と呼んでいる。
このように、素晴らしすぎる思考を持った方の考えを拝借し、実生活に活かすことで、人生がより楽しくなる。
そして本が売れることによって著者はさらなる活動を展開できるようになるので、これもまた「自己中心的利他」だろう。
最後に、「転職する気はなくても、転職活動を毎年行って自分の市場価値を知る」というのはとても良い考えだと感じたので、転職サイトに登録してみるのをおすすめする。
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