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雲南に生きた原人

キングダムの考察をしていくうちに、実に様々な書籍を読むことになってしまった私。特に雲南については、呂不韋が過ごした不韋県(現在の保山市)があったので、調べていくうちに興味が湧いてきました。

今、一番訪れたい場所は雲南省です。

雲南省には、かつて元謀人という古代人が住んでいたようです。

雲南省南部の山地にある臨滄市滄源ワ族自治県から発見された石器によって、年代特定された結果…なんと元謀人は170万年前にこの地で生活していたようです。

下記の赤く囲った部分が、その臨滄市です。

北西の位置に、保山市が見えるでしょう。ここが、呂不韋が相国解任後に飛ばされたとされる地(不韋県)です。不韋県については、過去記事をご参照ください。

小さい頃になんとなく学んだ知識だと、中国=北京原人というイメージが強かったのですが、北京原人の年代特定だと68~72万年前です。元謀人の170万年前というのは、それより遥か昔のこと。

現代人の祖先がアフリカで誕生したのは20万年ほど前、アジアへの進出はさらに遅い時期になるので…私たちは、膨大な地球の歴史の中の、ほんの一コマに生きていることを思い知らされます。それを想うと、歴史にはロマンがありますし、誰にも迷惑をかけない妄想であればやり放題だと思うのです。

話を戻します。元謀人はその後滅んでしまったらしく、子孫を残した形跡もないようです。よって、現代人にはその血が受け継がれていません。しかしながら、雲南省に確かに生息していた、という事実のみが残っています。

日本にはそこまで古い記録はありません。現在、日本で見つかっている最古の前期旧石器遺跡は、約12万年前のもの。出アフリカが約10万年前。もう、本当に気が遠くなるほどの年月です。中国に170万年前の発見があるというのは、本当に凄いことです。歴史の重みが違います。

そう考えると、日本書紀や古事記など、紀元後のお話ですからね。割と最近です。いつも考察しているキングダムは紀元前のこと、書物として書き残されている事自体も凄い。日本は紀元後ですら神話が語られていますから。「それホント?」っていうのが多い。

とは言え、歴史の深さが優劣を決めるわけではないので、エンタメです、エンタメ。こういうのが好きになるというのは、私もかなりオジサン化してきたと理解しています。

ヒトは、死に近づくにつれて、ルーツとか歴史に興味を持ち始めるものです。

もし、この記事が面白いと思った方は、下記の西南シルクロード紀行は絶対楽しいはず。凄いわこの人…


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