【北欧旅行記3】そうだ!デンマークへ行こう
【北欧旅行記3】
もしあなたが甘え下手なら、北欧へ行ってみるのはどうだろう?
北欧へ行きたい!行こう!
と盛り上がった女3人。
ユカちゃんはまずパスポートをとることから。
シーさんは、この機会に行きたいところピックアップ。
私は、どうやっていこうかを検索。
「デンマーク修学旅行生受け入れ」というきっかけで知り合ったからこそ、
私たち3人が絶対に行きたかったのは、デンマーク。
コペンハーゲンではない。
デンマーク第2の都市と言われているオーフスからさらに1時間くらい離れたところに行きたい。
なぜなら「デンマーク修学旅行生受け入れ」でやってきた
彼らの学校を訪ねたいから。
その思いは3人に共通していたので、絶対にデンマークは外せなかった。
デンマークからやってきたのは、半数は障害者。
でも、養護学校や支援学校の学生ではなく、
フォルケホイスコーレといわれる学校の学生たちだった。
フォルケホイスコーレは、日本語で「国民高等学校」と訳されているが、
日本でいう「高等学校」ではない。
学校を卒業し、一度社会に出た人が再び教育を受ける。
自分探しをする。
やりたいことを探す。
リカレントスクールに近いかもしれない。
フォルケホイスコーレにもいろいろな学校があるらしいが、
エグモントのフォルケホイスコーレは、学生の半数近くが障害者だ。
エグモントでは、スタディツアーで海外に出かけることもある。
2003年の春、エグモントのフォルケホイスコーレから20人ほどが
愛媛にやってきた。
道後公園で花見をし、路面電車に乗って松山散策、JR予讃線で内子町に行って観光した。愛媛に滞在した数日間、エグモントの学生たちに密着した。
私は取材者として、シーさんは受け入れの中心メンバーの一人として、ユカちゃんはボランティアとして、彼らと一緒に愛媛での時間を過ごした。
大きな電動車いすで公共交通機関を利用する。
古い町並みを散策する。
食事をする。
日本に来たからと行って、日本らしさを求めたりしない。
あくまで彼らが見たいもの、食べたいものを伝えてくる。
こちらが準備したこと(花見や観光)に参加したいかしたくないか、
自分の意思を伝える。
日本的な食事をしたくない、ハンバーガーのチェーン店に行きたいから場所を教えて欲しい、誰かに買ってきてもらうのではなく自分で買いに行きたいと伝えてくる。
それは、決してわがままではないし、
人の親切を無下にする失礼な行為ではない。
彼らを通して、「自立」とは何か、を考える。
エグモントのフォルケホイスコーレには、日本人教員のYさんがいた。
私は、カメラさんと音声さんと3人で、
障害のあるデンマークの学生たちが愛媛を旅する様子を取材し、
日本人教員のYさんに話を聞いた。
Yさんは「デンマークに遊びにおいで。カメラさんと一緒に」
と言っていた。
よし、遊びに行こう。
カメラさんは行かないけど。
きっと取材しにおいでという意味ではないと思う。
そのロケを担当したカメラさんは、細い体の若い女性。
しかも美人だったからだと思う。
書いてみたこと、発信してみたこと、 それが少しでもどこかで誰かの「なにか」になるならばありがたい限りです。