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週刊金融日記 第524号 世界を牛耳る「ディープステイト」を舐めてはいけない、米国株のバリュエーション正常化は一段落、東大駒場キャンパス内にあるフレンチ、中学受験でさえ親ができることは少ない、他

// 週刊金融日記
// 2022年6月1日 第524号
// 世界を牛耳る「ディープステイト」を舐めてはいけない
// 米国株のバリュエーション正常化は一段落
// 東大駒場キャンパス内にあるフレンチ
// 中学受験でさえ親ができることは少ない
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 香港入境の強制隔離が終わって、美味しいレストランに行ったり、ウエイクサーフィンしたり、とエンジョイしていたのですが、5月31日からはワクチン接種が3回目まで終わっていないと、レストランにもジムに行けなくなるということで、大急ぎでワクチンを打ってきました。

★1日間違えていて、大急ぎでワクチン接種会場に向かいました。

 香港はいち早くBioNTechのmRNAワクチンを確保しており、ワクチン接種記録を見ると、僕が最初に打ったのは昨年の5月5日となっています。当時はまだ日本ではワクチンが十分に確保できておらず、僕はみんなよりだいぶ先にワクチンを打てる、mRNAワクチンがどんなもんかレポートだ!ということで、メルマガのネタにもなるためワクワクしながらワクチン接種したものです。
 大方の予想通り、打った箇所が腫れて痛くなる程度で1回目接種は特に副作用はありませんでした。2回目が免疫が反応してけっこう熱とか出るという噂で、実際に知り合いは熱が出てちょっと苦しんでおりました。僕はちょっと怠いかな、という程度で、熱は測ってないのでわかりませんが、まあ、そんなに大したものではありませんでした。
 しかし、3発目となると、もはや体験談としてのコンテンツ価値はあまりないわけで、もう本当に香港の公衆衛生のための義務として仕方なく打ちに行っているだけです。今回は、腫れがだいぶ酷い感じがします。そして、この原稿を書いている間も、風邪に似た倦怠感がどんどん増しています(僕はもう3年ぐらい風邪引いてないんで、けっこう辛いです)。病は気から、と言いますが、人体はプラセボ効果とかそういう心理的なものはかなり強力に作用するので、そこまでワクチン打ちたいわけじゃなかったのに公衆衛生のためにやらされている、という気持ちがすこしあると、辛い症状が出やすいのかもしれません。

★あまり乗り気でないワクチン接種もそうですが、Twitterを見ていると、マスク反対派の人たちは公共のスペースなどでマスクを付けろと言われて大変にストレスを感じているようです。マスクぐらい文句言わずに付ければいいのに、と僕は思いますけど。

 岸田首相が6月からとうとう海外から外国人観光客を受け入れる、と発表した際に、コロナ対策反対派の人たちは、ついに鎖国が終わるのか!良くやってくれた!!と湧き上がっていたのですが、常日頃から岸田首相の発言をよく観察しており、また、コロコロ変わる日本の入国許可の条件をずっと追っている僕からしたら、そんなわけねぇだろ、と思っていたのですが、やはりそのとおりで、観光客なんかほとんど受け入れる気はないでしょう。岸田メソッドを舐めすぎです。
 というのも、コロナ禍がはじまって以来、日本人と結婚していて家族が日本にいる外国人でさえ日本に入国できていないし(最近は日本人の配偶者や子供は「特段の事情」として認められ、ようやくビザなど出るようになってきたらしいです)、日本の大学などに進学が決まっていた留学生なんか、来月には入国できるかも、来月には……、みたいな期待を持たせつつもう2年以上待たせたわけですからね。そういうのをすっ飛ばしていきなり観光客を受け入れる、とかありえないんですよね。日本人は本当に鎖国が大好きで、岸田首相は民意に耳を傾ける人です。
 まあ、僕はこの大鎖国時代にあって、日本と香港を何度か行き来しておりますし、コロナ禍がはじまる前に海外旅行にたくさん行っていたので、それほど耐え難い、ということはありません。最初は日本と香港を気楽に行き来する生活が不可能になり落ち込みましたが、空港検疫と隔離にももう慣れました。人間は何でもすぐ慣れるものです。

★外国人観光客受け入れは監視付きのツアー客限定で、実験的規模にとどまります。

週刊金融日記 第523号 岸田首相から学ぶ日本式リーダーシップの真髄

 このメルマガでは小室圭さんを常に応援してきました。ニューヨークで暮らすロイヤルファミリーの小室さん夫妻ですが、本当かどうかわかりませんが、投資でだいぶやられた、というニュースが舞い込んできました。さっそく5000万円溶かしたそうです。このニュースの信ぴょう性はさておき、大事な観点があります。ナスダックなんかの米国テック株に投資することが日本でも大流行しておりました。そして、その時に大人気の銘柄、たとえば、NetflixとかZoomとかNVIDIAとかそういう今をときめくアメリカのグロース株に投資していたら、資金が簡単に半分以下になっている、ということです。あれほど盛り上がっていた米国グロース株は株価がピークから3分の1とか4分の1以下になってしまっていますからね。これでバリュエーションがようやく正常化したわけで、こうなってくると逆に買ってもいい気がします。
 長期投資というのは、みんなが盛り上がっている時にスルーして、みんながもう株なんか見たくもないという時に買うものだと思います。ようやく世界株インデックス投資なんかを自信を持ってオススメきるようになりました。

★小室圭さんは弁護士試験に落ちてから投資家に転向して、眞子さんの1億円を運用し、さっそく5000万円溶かしたそうです。このニュースは信頼のおけないサイトのゴシップ記事なので話半分以下で聞いたほうがいいのですが、株式市場を日々ウォッチしている僕から見ると、けっこうありえるという気もします。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 東京でサラリーマン(年収1200万円)をしていますが顔がAクラスでフリーターの彼女と結婚し地方で婿養子になるべきでしょうか
- 帯状疱疹に罹ったのですが辛い時にワクチン陰謀論のダークサイドに落ちそうになりました
- 私は反ワクチンですがウクライナ危機についてはロシアが悪いという立場です
- 子供の中学受験の進捗を巡って専業主婦の妻から詰められる毎日ですがどうしたらいいでしょうか

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.世界を牛耳る「ディープステイト」を舐めてはいけない

 Twitterを見ていると、それまで聡明だと思っていた人たちの何人かが、コロナ禍がはじまってから反ワクチンへと闇落ちしていきました。まあ、しかし、ここまではよくある話です。何を信じようがその人の勝手なので、反ワクチン思想になる人もそりゃあいるでしょう。芸能人ががんになって代替医療にハマるとかよくありますしね。有名な歌舞伎役者の方とか、あの天才スティーブ・ジョブズでさえ代替医療にハマってしまいましたからね。
 しかし、Twitterを見ていて、とても興味を引かれたのは、こうした反ワクチンに闇落ちした方々の多くが、親ロシアになっていったことです。さすがに、ウクライナへの侵略戦争で、ロシア側の正当性はまったくないし、そもそもワクチンとロシアはぜんぜん別の話なのに、これはどういうことなのか、と僕は不思議に思いました。最近の学術研究でも、反ワクチンの人たちがかなりの確率で親ロシアであることが示されています。

●ウクライナ批判のSNS投稿者、ワクチンでも誤情報発信
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC174630X10C22A3000000/

 なぜこういうことが起こるのか、と調べていくと、ディープステイトというものが驚くほど多くの人たちに信じられている、ということがわかってきました。今日はそのことを解説したいと思います。

★なぜあのようなロシアによる低クオリティのフェイクニュースをありがたがる人たちがいるのか。その背後にはディープステイトがありました。

 ディープステイトというのは、この数年ぐらいの間に流行っており、さらにいろいろ洗練されてきたよくある陰謀論です。めちゃくちゃよくあるやつです。世界は「闇の政府」に裏から支配されている、と。この闇の政府を作っている闇の支配者たちは、アメリカ政府やCIAなどのアメリカの諜報機関、軍需産業や巨大製薬会社、金融機関、メディアなどに闇のエリートを送り込み、秘密のネットワークを組織しています。彼らが世界を牛耳っていて、多くの市民たちが搾取され、いいように操られているわけです。
 ここまで書いていてアホみたいなのですが、このディープステイト論とその派生(Qアノン、イルミナティなど)が驚くほどいろんなところに影響を及ぼしています。

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