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週刊金融日記 第503号 世はコロナ大検疫時代ですが良いお年をお迎えください、S&P500最高値更新!永遠に上がり続ける米国株、山口県のマイナーなとらふぐ屋でさえ満席です、中学受験なしで子供を医者にするには、他

// 週刊金融日記
// 2021年12月27日 第503号
// 世はコロナ大検疫時代ですが良いお年をお迎えください
// S&P500最高値更新!永遠に上がり続ける米国株
// 山口県のマイナーなとらふぐ屋でさえ満席です
// 中学受験なしで子供を医者にするには
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 日本にオミクロンが入ってきてしまいましたし、東京の感染者数もまだ二桁とはいえ明らかに上向いてきてしまいました。とはいえ、まだまだ、事実上のゼロコロナ状態の日本は(実際、田舎県の多くがずっと感染者ゼロです)、レストランや国内旅行などが盛況です。先週は北海道に行くなどしたのですが、空港もとても混んでいました。ある意味で、日本人もこうしてゼロコロナの味を知ってしまったのかもしれません。そして、それは長い目で見たら禍根を残すことになるのかもしれませんね……。

★日本は本当に食事が美味しいですね。そして、安くて、店内は清潔で、店員も親切です。

 日本人は大学入試が大好きです。ある意味で、オリンピックなんかより大きな関心を集める、日本最大のイベントと言ってもいいかもしれません。そんな大学入試ですが、オミクロン株を警戒して、文科省が接触者も受験不可という通知を出して、日本中が大騒ぎになりました。じつは、昨年の入試も陽性者はもちろん、発熱していたら受けられなかったので、そんなに突飛なことではないのですが、ほとんどの人は昨年の大学入試の状況など知りません。

★オミクロン接触者は受験不可という文科省の「指示」で炎上しました。日本人はペーパーテスト一発勝負の大学入試を神聖なものと考えています。

★「聞く力」を発揮した岸田首相はさっそく文科省に受験機会確保を指示しました。

 しかし、こうして国民の意見を伺った岸田首相が、この件については対策緩和にすることにしたため、文科省はオミクロン株濃厚接触者も受験できるように前言撤回へとなったわけです。
 今週の3コマ漫画でした。

●「別室受験」を高校・中学受験でも検討 オミクロン株の濃厚接触者
https://www.asahi.com/articles/ASPDW3W47PDWUTFK007.html

 ふるさと納税ですが、一人暮らしなどで生ものはどうしても受け取れない、という場合は、これはもう旅行クーポンの一択です。まだ、間に合いますよ! フリーランチです。東大生が一番就職する楽天のふるさと納税プラットフォームで「寄付」すれば、ポイントまでごっそり付きます。

●ふるさと納税 楽天トラベルクーポン
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 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 来たるべきFRBの量的引き締め(QT)に備え積立NISAで3年積み立ててきたS&P500を売ろうかと考えています
- 世界(=欧米社会の上層)という構図が変わることはありますか
- 中学受験なしで子供を医者にするにはどのようなルートが可能性が高いですか
- 2年ぶりに帰国予定ですがオススメの刺身盛りの店をご教示ください
- 海外ETFを買うときの円貨決済と外貨決済のメリットとデメリットを教えてください
- 所長が2021年にチャレンジしたことを教えてください

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.世はコロナ大検疫時代ですが良いお年をお迎えください

 早いもので、2021年も残すところわずかとなりました。僕が香港に本格的に引っ越したのは2019年末だったのですが、そのころは、香港では民主化デモが吹き荒れており、香港の街ではデモ隊と警察が衝突して催涙弾が飛び交っておりました。そうこうしているうちに、新型コロナウイルスが世界に広がり始めました。中国本土と接している香港は、最初に新型コロナウイルスが入ってきて、2020年の年初に予定していた香港ディズニーランドの旅行が、いきなりディズニーランド閉鎖で行けなくなりました。マカオにはギリ行けたのですが。しかし、マカオから香港に戻ってくると程なくして国境が閉鎖され、二度とマカオに足を踏み入れることができなくなりました。

★2020年2月1日はまだマカオに行けました。しかし、マカオはゼロコロナ政策で完全に国境を閉じてしまい、トラベルバブルを結んでいる中国本土のいくつかの地域以外からでないと入境できません。香港からも未だに入境できない状況となっています。

★2020年4月ごろに日本に帰ってきて、日本は最初の緊急事態宣言で瞬く間に街から人が消えました。そして、ゴールデンウィークころに香港に戻ったのですが、あれほど世界中からの人々で賑わっていた香港国際空港は、このように物々しい巨大検疫施設に変わっていました……。

 僕は香港に住んでいたら、日本には帰りたいときにいつでも帰れて、香港と日本のいいとこ取り!と目論んでいたのですが、このような世界大検疫時代に突入してしまい、よもやよもやです。
 菅首相が悪かったのかどうかわかりませんが、菅首相時代に日本はコロナ第5波が来てしまい、医療崩壊の様子が毎日のようにメディアで報道され、辞任に追い込まれます。岸田首相がいいことをしているかどうかは知りませんが、岸田首相就任と日本のゼロコロナ状態がたまたま時期が重なり、岸田首相の支持率はいま非常に高くなっています。好むと好まざるとにかかわらず、あるいはコロナ対策の「宗派」によらず、日本の内閣支持率を決める最も重要なパラメータが日次感染者数とその傾きであることはもはや疑う余地がありません。
 最近の日本の政治関連のニュースを見ていると、やはり鎖国的な状況は長引きそうですね。やれやれ、です。

★金融などのビジネス系インフルエンサーが多い僕のTwitterでは岸田首相は毎日叩かれていますが、国民は驚くほど支持しています。

★ネオ江戸時代の到来は覚悟しておいたほうがいいですね。

週刊金融日記 第502号 オミクロン侵攻で日本は鎖国を強めるのか弱めるのか

 香港は極めて厳格な空港検疫をもうすでに2年近くやっていますから、その経験から鎖国経済がどんなものか、というのを解説するとともに、それほど悲観することはない、ということを今回は書きたいと思います。

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- 鎖国が当たり前のネオ江戸時代を生き抜くために

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