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週刊金融日記 第246号 Googleのジレンマ、クリスマス休暇で閑散相場、道玄坂のすぐ近くのブラッスリー、日本にいる外国人女性攻略プロトコル「オ・モ・テ・ナ・シ」、他

// 週刊金融日記
// 2016年12月27日 第246号
// Googleのジレンマ
// クリスマス休暇で閑散相場
// 道玄坂のすぐ近くのブラッスリー
// 日本にいる外国人女性攻略プロトコル「オ・モ・テ・ナ・シ」
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 クリスマスも無事通過し、いよいよお正月ですね。まだ働いている人も多いと思いますが、お体に気をつけて、今年最後の1週間をがんばってくださいね。
 しばらくお休みだったアフタヌーンで連載されている『ぼく愛』のコミックでは、いよいよわたなべ君が最初の勝利をものにするところです。小説では文字でしか描けなかった濡れ場の描写がなかなか素晴らしいです(笑)。ぜひ読んでみてください。

『アフタヌーン 2017年2月号』 http://amzn.to/2ib0cO9
『ぼくは愛を証明しようと思う。1巻』 http://amzn.to/2axRGDF

 さて、予想されていたこととはいえ、出生数がとうとう100万人を切りましたね。我々の恋愛工学のコミュニティでも、出生率改善のために地道にがんばっていきましょう。まずは、恋愛をすることですよね。そのための恋愛工学です。

●今年の出生数、初の100万人割れ…厚労省推計
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161222-OYT1T50005.html

 今週も素晴らしい投稿がありました。特にプロトコル「オ・モ・テ・ナ・シ」は必見です。主な見どころは以下のとおりです。

―日本にいる外国人女性攻略プロトコル「オ・モ・テ・ナ・シ」
―これから就活という忙しい時期にもっと愛情表現してほしいと迫られて
―未成年の童貞が恋愛工学を学ぶには
―年末年始に読むオススメのバックナンバーを教えてください

 それでは今週もよろしくお願いします!

1.Googleのジレンマ

 今週は約束していたように、SEO(Search Engine Optimization)について書こう。「DeNA打ちこわし事件」に関しては、すでに多くが語られているのでここでは繰り返さない。このメルマガはマクロな社会問題よりも読者一人ひとりがミクロに幸せになるために書かれている。偉そうに社会を俯瞰し分析しても、それが個人の収入アップやモテにつながらないのなら脳みその無駄遣いである。DeNA問題については、ブログのほうに簡単にまとめてあるので、そちらを読んで欲しい。また、読者の質問に応えながら、DeNA問題についても簡単に書いておく。

●Google社を蹂躙した村田マリの天然ニューラルネットワーククラスタ
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52099658.html

 さて、まずはDeNA問題に関する読者からの質問である。

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―村田マリについて

DeNA史上最大の炎上事件の首謀者・村田マリに関する質問です。
話をしたことも会ったことすらないですが、今回の件で村田マリを検索すると、

●学歴詐称疑惑
●ヒステリック、嫌われ者
●著作権侵害
●旦那は詐欺まがいの投資家

などの悪い噂しか出てきません。
特に最後の件ですが、サイト売却時にほぼ違法な方法で記事制作をしているということをDeNA側にきちんと説明していなければ、DeNAから損害賠償提訴をされる可能性はあるかと思うのですが、そのあたりはどう思いますでしょうか?
そして、逮捕される可能性もゼロではないと考えてよいのでしょうか?
記者会見からは逃亡するし、ネット上で袋たたき状態かと思いますが、ぜひ藤沢先生の村田マリ事件に関するご意見、感想をお願いいたします。
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 こちらの編集で読者の方が付けたリンクは消したのだが(リンクが張られれば張られるほどGoogleはそのサイトのランクを上げてしまうし、特に見るべき情報はないと思ったので)、DeNA問題の皮肉なところは、それを批判するサイトのほうが、法的にはより悪質で、さらに内容も低品質なことが多いことだ。
 たとえば、学歴詐称だという記事が書かれているが、村田マリは早稲田大学の夜間の文学部(第二文学部)を卒業しており、こちらは第一文学部より偏差値が低いのに経歴にただ「文学部」と書いただけなのは詐称と言っているおかしな人がいるというだけの話だ。そんなことをつっこんでいる人のほうが2chの学歴板に巣食っているちょっと病的な人のように思える。
 また、2chやはてな匿名ダイアリーに書き込まれた便所の落書きのような情報をソースにして何の取材もせずに記事を書いているネットメディアは、名誉毀損で訴えられたら賠償しなければいけない可能性が高い。名誉毀損の免責条件は、事実の公共性、目的の公益性、真実性・真実相当性の3つすべてが必要で、噂だけで裏取りもせずに記事を書くのは明らかに3番目の条件を満たしていないからだ。ゴミサイトだと思われているから訴訟を起こされないだけである。
 もちろん、DeNAのやっていたことは、万引きした他人のコンテンツを転売するようなもので褒められたものではないが、他の大手インターネット会社も似たようなビジネスをやっていたことを考えると、これぐらいはグレーだけど大丈夫というのがネット業界の平均的なモラルだったのだろう。それが医療情報サイトで、薬事法という線引きがわかりやすい法律に違反していることがきっかけで炎上し、本体の著作権ロンダリングのほうにまで延焼してしまったということだ。
 ベンチャーの成功と失敗は紙一重みたいなところがある。今回だって、村田マリ率いるDeNAの一連のメディアは、それぞれの分野の主要キーワードをほぼすべて押さえるほどSEO的には大成功していた。AdSenseやDeNAのブランドを利用した広告の直接販売で売上を伸ばし、その資金を使って、著作権法上グレーなSEO用に量産した低品質の記事をまともな記事にだんだんと入れ替えていけば、クリーンな大手ネットメディアの出来上がりである。勝てば官軍だ。村田マリはあとすこしのところで勝ち切るところまできていた。ただ、不用意に一線を超えたこと、また起業家としてメディアに取り上げられ多くの人たちの鼻につきはじめたことで反感を買い、踏んだ地雷が激しく爆発してしまったのだ。
 もっとも彼女は自分が起ち上げたサイトをDeNAに50億円で売っているので、多少の訴訟があったとしても依然として億万長者であり、やはりある意味で非常に優秀な起業家だった、と言うことも可能だ……。
 次は、SEOについての読者からの相談である。

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―DeNA事件を受けてのGoogleのこれから

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