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他人の気持ちに振り回されやすく、共感しやすい ~ 私はHSP/HSS ~(3)

参考:HSPとは?日本一わかりやすいHSPの基礎知識!
前回の記事
刺激に敏感で疲れやすい ~ 私はHSP/HSS ~(2)

アーロン博士による、HSPの人の主な特徴として挙げた【DOES】についての3回目です。

DOES
D 【Depth of processing】 「深く処理する」
O 【Overstimulation】   「過剰に刺激を受けやすい」
E 【Empathy and emotional responsiveness】
             「感情反応が強く、共感力が高い」
S 【Sensitivity to subtleties】「ささいな刺激を察知する」

今回は、【E】について

Empathy and emotional responsiveness】
「感情反応が強く、共感力が高い」 
他人の気持ちに振り回されやすく、共感しやすい

1.人が怒られていると自分のことのように感じたり、傷ついたりする
2.悲しい映画などの登場人物に感情移入して、号泣する
3.相手のちょっとした仕草・声音などで、機嫌や思っていることがわかる
4.言葉を話せない幼児や動物の気持ちを察することができる

1.人が怒られていると自分のことのように感じたり、傷ついたりする

心の「アンテナ」が高性能なため、受信しなくてもいい電波まで受信して、結果的に自分が傷ついていることも多々ありました。
両親が夫婦げんかをして、母親が泣いているようなとき、子どもはきっとHSPでなくても悲しい気持ちでしょう。ただ、HSPの場合、「お母さんがお父さんに怒られてかわいそう」という思いだけでなく、まるで「自分も同じように責められたかのような」傷つき方をします。
だから、小中学生のころ、部活動で先輩に「しごかれている」同級生を見ているのは苦痛で仕方がありませんでした。高圧的に生徒に対して叱る先生は本当に嫌いでした。いずれもまるで自分が「しごかれたり」「叱られたり」しているかのように感じてしまうからです。
ただ、大人になってからはこの部分に関してはだいぶ克服できたと思っています。おそらく、大人になるまでの間に、こうした刺激を「受信しない」ようなトレーニングをする機会がたくさんあったおかげで、今ではだいぶ「鈍感」になれたというか、「なるべく受信しないようにする術」をマスターできたのかもしれません。

2.悲しい映画などの登場人物に感情移入して、号泣する

この部分については、前回の「3.映画や音楽、本などの芸術作品に感動して泣いたりする」と重なるところがありますので、ここでは別の例をあげます。
私は織田信長など戦国武将が好きで、それこそ小学生の頃は「自分が信長になりきって」感情移入して、明智光秀が本能寺の変を起こさないようにするためにはどうしたらいいのかとか、よく妄想したものでした。「戦」の場面では、殺された家来のことを思って悲しんだりなどして、完全に大河ドラマの主人公になりきっていました。
アニメではガンダムも好きで、勝手にオリジナルの登場人物とモビルスーツを空想して、その人になりきって戦いの中で死んだ相手のことを悲しんだりしたものでした。
ただ、自分の場合は「号泣」とまではいかないですね。たぶん小さい頃に「男の子はむやみに泣くもんじゃない。」と言われて育てられてきたので、感情を抑えようとしてしまうのでしょうか。
1つだけはっきりと言えるのは、登場人物の気持ちを「我が事」のようにイメージできてしまう能力はあると思います。なので、HSPの人が、悲しい物語の登場人物に感情移入して号泣してしまうことはよくわかります。

3.相手のちょっとした仕草・声音などで、機嫌や思っていることがわかる

はい、HSPの人は高性能な「心のアンテナ」を持っているので、私もこの経験は山ほどあります。
朝起きた時、家に帰ってきた時の「おはよう」や「ただいま」「おかえり」のあいさつ(具体的には表情とか声のトーンや雰囲気)で、奥さんの機嫌はすぐにわかります。
職場のメンバーの当日の状態も、直感的に「あ、今日は調子悪そうだな」ってわかってしまいます。
「それくらいならHSPじゃなくったって、勘の鋭い人なら結構あるんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、1つ言えるのは、非HSPの人がまったく気にしないようなささいな言葉でも、HSPの私には「ピーン」ときて、誰よりも先に相手の気持ちや状態を感じ取ってしまうのがHSPならではの特徴です。
この特徴のおかげで、人間関係が悪化する前に「もしかして何か悪いことした?」と先手を打って、大事にならずに解決できたりしたことはたくさんあります。
逆に、相手の微妙な心情や空気感などを先に感じ取ってしまうことで、その場にいるのがつらくなって、結果的に関係を断ち切ったりしたこともあります。「本当はこうしたいのに」と思っていても、それを抑えて場の雰囲気に合わせてしまうのは、先に相手の気持ちを敏感に感じ取ってしまうからなのです。
あとは、相手が「うそをついているかどうか」を、直感的に見抜く能力に長けているかもしれません。理屈ではなく直感で「ピーン」とくるときもあれば、なんだか「もやもや」するのでとりあえず鵜呑みにするのはやめようとか、よくあります。胡散臭いものを「理屈抜きで直感的に」見抜く能力を持っていると思います。

4.言葉を話せない幼児や動物の気持ちを察することができる

なんだかどんどん「あやしげな」話になってきていますが(笑)、これも確かにあてはまります。
先ほどの3.の延長線上になりますから、相手のちょっとした仕草や表情などで敏感に感じ取る力を、幼児や動物に対しても同じようにあてはめています。なので、例えば赤ちゃんが大泣きしているような時などは、誰よりも先に自分がその気持ちを察したり、動物に対しても例えばうちの犬が吠えている理由が、警戒心なのか不安から来るのか、それとも呼びかけなのかなど、誰よりも先に察しています。
霊感とか直感というよりは、アンテナをたくさん張っているので、同時にいろいろなものを「受信」するわけです。先ほどの犬の例で言えば、吠え出す前に宅配便のトラックの音がしたとか、郵便局のバイクの音がしたとか、犬のしっぽの振り方とか、吠え方とか、吠えている声のトーンとかから、「あ、これは警戒しているんだな」と瞬間的に同時に判断しているような、そんな感じですね。

(つづく)

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