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最初に私が産休に入ったのは、ちょうど今から9年前の秋でした。出産後、退院した病院の横にあるイチョウ並木が、真っ黄色に、いつの間にか色付いている事に驚いたのを、鮮明に覚えています。

里帰り出産をした私は、産後実家で、母に身の回りの面倒を見てもらいながら、慣れない育児に奮闘し、慣れない寝不足と闘っていました。夜中に赤ちゃんが起きた時、仕事で疲れている母が、一緒に起きてきてくれた事、何より心強かったです。

一方で、産後のメンタルが不安定な時期に、睡眠不足が重なり、いつもどこかから空耳が聴こえていました。(実家の暖房器具は、灯油を使っていたのですが、灯油を切らしたら大変だと、売りに来る車の流す音楽がずっと耳から離れない時期がありました。そんな些細な事に、懸命だったのです)

実家での生活は、確かに有難いものでしたが、その時の私のメンタルでは、母の父や弟に対する愚痴を聞いてあげる余裕がなく、積み重なるその重みから逃げて1人になりたく、早めに自宅へ戻ってきました。

自宅に帰ってからも、赤ちゃんは可愛いけれど、一日中大人と話さない生活、初めての子供連れ外出や予防接種など、心細さや不安、孤独を感じていました。生活を変えようとしない主人への怒りも、この頃から湧き出ていたと思います。

そんな時に、ふとベビーカーでお散歩していると、自宅近くから遠くの山が見えました。「あぁ。私、いつか、あの山に行ってみたい。いつになったら、行けるんだろう」と、心から「自由」を望んでいる事に気が付きました。

自分のやりたい事をやりたい様に、見たい事を見られる様に、食べたい物を食べたい時に、自分の感情すらも、感じたい時に自由に感じられない生活に、参ってしまっていました。

もう、9年も前の事。それなのに、今でも昨日の事の様に思い出します。その位、私にとって出産は、人生の中で大切な時期になりました。辛く大変な思いもしましたが、赤ちゃんである我が子と触れ合えた大切な時間であった事も事実です。

赤ちゃんの時期は、あっという間に過ぎ去ります。もっと楽しく、もっと心地よく、この子に接してあげられていたら………。そんな思いを胸に、私は「産後ケア」「産後ドゥーラ」の道に進みたいと思いました。



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