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何でもありの時代をどう生きるか?

たしかに今は全ての物が多様化して、細分化している。趣味、仕事、働き方、ファッション、好きな歌手、芸能人、どれが上でも下でもない、個人個人の自由。

ジャニーズが好きな人、アニメが好きな人、アイドルが好きな人、スポーツが好きな人、将棋が好きな人、お笑いが好きな人、本が好きな人、車が好きな人、科学が好きな人、何でもありだ。昔みたいにアニメ好きがオタクと馬鹿にされることもない。カッコいいとかダサいといった価値観もない。

東京にこだわる奴もいるし、若くても田舎に移住する奴もいる。頑張って大企業に入ろうとする奴もいるし、個人で起業、ユーチューバー、仮想通貨、ブロガーで金を稼ぐ奴もいる。どれがカッコいいとかダサいもないし、凄いも変人もない。他人に興味がない。それでその人が幸せで楽しんでる、生活出来ているなら問題ないし、それは個人の自由だし、自分に迷惑さえかけなければ問題はない。そういう価値観の人が増えてる気がする。

昔みたいにブランドを持っててスゲーとかもないし、高い車乗っててスゲーとかもない。昔は選択肢が少なかったから、同じドラマ、テレビ番組をみんな見てて、視聴率30%とかが普通にあった。今は細分化してるから視聴率10%で凄い時代になった。1つのドラマ、1人の歌手でクラスの全員が盛り上がる事もない。子供も大人のようにクールになってきている。

昔は人気の俳優、歌手、お笑い芸人も数えるくらいだったから、国民はみんなその5、6人に集中したし、話題は毎日その人達だった。山口百恵とかピンクレディーとか石原裕次郎、吉永小百合、キムタク、今はほとんどがドングリの背比べで、ファンも分散化してるし、競い合う事もない。盛り上がる話題もグループによってバラバラ。

芸能界も昔と違って売れても安泰という人間は一握りだろう。ビートたけしとかダウンタウンとか昔に地位を手に入れた一部の人間だけだ。すぐに消えるし、俳優もバラエティーやクイズ番組に出ないと金が稼げない、昔に比べて庶民の憧れも薄いし、景気も悪いからテレビ会社の制作費も少ない。

紅白もレコード大賞も箔が落ちて、少し売れれば誰でも出場出来るようになったから感動もないし、受賞しても本気で泣く人もいない。視聴者も冷めてるから特に期待もしてない。武道館も少し人気が出たアイドルグループなら簡単にコンサートが開けるようになった。

昔なら考えられなかった東大とか高学歴な人が今は芸人になる。官僚や大企業に魅力を感じなくなり、ステータスよりも自分がやりたい事をやる。逆に芸人がワイドショーでニュースや社会問題に一丁前にコメントをする。お笑い芸人でも芥川賞を獲ったり、映画監督をしたりするから、全ての垣根がフラットになって何でもありの時代になっている。

それでも芸能人は一般庶民よりは給料は多い、大企業も給料が高いし安定している。学歴志向と会社の学歴重視も今だにある。いろいろな物が何でもありで、何でも出来る時代だけど、やはり昔からの社会構造も残っている。今は新しい価値観と昔の価値観が混ざってる時代。その中でどうやって自分の幸せを追求するかは個人次第だろう。

大企業を狙う奴、スキルを高めてフリーランスで生きる奴、単純労働で低賃金でも趣味が充実していれば満足なタイプ、ある程度の仕事でも結婚して妻と子供がいれば満足なタイプ。東京にこだわる奴、地方で農業をやりながらマイペースで暮らす奴。人それぞれだろう。

それでも個人としての能力を上げないと、奴隷状態で毎日働いたりすることになる。能力、魅力を上げなければ、仕事以外でも玉の輿や素敵な奥さんをもらうことは基本的には難しいだろう。ただそうは言っても、世の中は実力だけではなく運もあるので、いい仕事につけたり、素敵な結婚生活を手に入れる人もいるだろう。バリバリ努力して自分磨きを毎日頑張った奴が幸せな人生を歩むとは限らないし、たまたま金持ちと結婚したり仮想通貨で莫大な金を手に入れる奴もいる。

今の時代は修行30年の寿司職人の味が機械で出せる時代だ、職人しか作れなかった日用品や食品、画像や動画などが作れる機械が沢山あるし、ネットで調べると簡単に誰でも作る事が出来たりする。絶対職人ではないとダメだという人を除けば同じクオリティーの物を作る事が出来る。ビジネスをする側、商品を購入する側も、そういった情報を見つけ出す、賢さ、頭の良さ、人間関係のネットワークも自分の人生を幸せにするために重要になってくる。

簡単に金が節約出来たり、安い値段で高品質な物が手に入ったり、金を払って買わなくてもネットでタダで手に入ったりする。

自分が幸せならそれでOKな時代だけど、実はその「幸せ」が分からない時代。仕事も単純労働化が進みそこまでやり甲斐を感じられない、ブラック企業がほとんどで夢を感じられない、ほとんどの業界は天井が見えているからチャレンジする気持ちも起きない。ガムシャラに働いても大して給料は上がらないし、昇進しても仕事が面白くない。低収入でもスマホやゲームでそれなりに楽しい生活を送る事ができる。

起業という方法もあるが資金がないし、この不景気では成功するハードルも高い。もう「ジャパニーズ・ドリーム」で庶民が成金になるのは相当難しい時代なのかもしれない。結婚しようにもそこまでの相手がいないし、今の一人の生活にもある程度満足している。結婚していても夫婦間、子供の将来が不安。仕事が嫌でも趣味が充実しているので満足だが、一生このままでいくのも不安を感じる。などなど、みんなどうしたらいいか、何がなんだか分からない時代なのだ。

仕事もいつどうなるかわからない。不景気のうえ消費税が上がり多くの会社がダメージを受けていた中、今回のコロナの大打撃で廃業を決めたり、従業員を解雇する会社が多数出てきている。飲食、小売、サービスなど個性的な仕事が減り大手チェーン店、大型スーパーだけが残る。宅配ドライバーやネットショップの物流センター等の単純労働の仕事が増えている。テレワークが拡大し、必要な仕事、無駄な仕事、無駄なオフィス、無駄なハンコ文化、必要のない社員が選別されている。無駄がどんどん削ぎ落とされる。コロナ不況で会社も「無駄な物」「無駄な社員」を抱えている暇はない。

そうなると一部の人達で言われている「ベーシック・インカム」をいよいよ導入する必要があるのかもしれない。日本は欧米に比べて感染者が少なく先進国なのでギリギリセーフかもしれない。ただ、アメリカ、ヨーロッパ、ブラジル等の被害が酷い。南米やインド、アフリカは今も感染者が増えているし、貧困国はダメージが半端ない。そして、世界経済はつながっているのでその影響が日本に回ってくることが予想される。

何でも出来る時代ではあるが、コロナ不況と悪化し過ぎた資本格差社会で追いつめられる人が出てきている。日本は少子高齢化もあり経済が急成長しそうにはないし、アメリカと中国は相変わらず喧嘩してるから、世界経済の見通しも悪い。11月のアメリカ大統領選挙で仮にバイデンが勝ったとして、世界経済が急速に良くなるか?それも考えずらい。

自分の家が金持ち、または結婚相手に十分な経済力がなければ、とりあえずは自分の雇用を守るしかない。自分の目の前の顧客を大事にしたり、自分が求められている仕事を真摯にこなすしかないのかもしれない。

それに加え、今回のコロナで分かったように、政治は個人の生活に直結している。10万円の給付金や中小企業への支援金、フリーランスへの補償など国の対応が個人の生活を左右する。今までは死ぬほどの不景気ではなかったから国から金をもらう必要はなかった。しかしコロナで仕事が出来ない、店を開けられなければ当然金はどこからも入ってこない。国が金を出すしかない。国が金を出すか出さないかで、倒産や解雇が決まる。コロナ社会はまだまだ続くので国の対応がこれからも重要になる。

この先の読めない現状を打破するには「個人でする努力」と「政治にSNSや選挙で要求していく」という2つを集中してやっていくしかないのかもしれない。

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