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チェックリスト

約2週間ぶりに、ブログ投稿します。昨日、7月をともに駆け抜けた毎日投稿仲間との打上げの席で、今も元気に毎日更新を続けている小田川さんから、なにをやめてんだ、つづけろ、という叱咤激励のようなものをいただいて、「じゃあ今日は書きますよ」と軽い気持ちで言ってしまったものだから、我ながら情けない理由で申し訳ない。いずれにしても、一日遅れとはいえ約束したら真面目にパソコンに向かうのだから、自分で自分をほめてあげたい。

さて何を書こうかということだが、最近に運用を始めた、チェックリストの習慣について、ここでは紹介したい。先週に夏休みをいただいて、家族と富山の温泉旅館でのんびり過ごした。小さい子ども連れの旅行のつらいところは、子どもの体内時計に大人が合わせないといけないところで、21時過ぎには完全消灯になる。家族全員が寝静まっても、目が冴えてしまった私は、なんとはなしにnewspicksの過去記事などをスマホで適当に拾い読みしていて、友人の慎さんが自分を律するために習慣としているチェックリストのルーチンの記事を読んで、非常に感銘を受けた。

これはおよそすべての人間にあてはまる真理なのだと思うが、人というものは基本的には怠惰で面倒くさがりやで飽きっぽくできている。また、遠くにある目標より手近にある誘惑に惹かれやすい。これは脳や身体の設計書レベルで与えられた性向なので、意志の力でどうにかなるものではない。

たとえば私の場合、とにかく事前の準備や段取りが苦手で、かつ好きではない。子どもの頃は、準備は時間の無駄だと心の底から思い込んでいて、学校の勉強でも予習は一切したことがなかった。小学生のときは、ランドセルの中身を時間割にあわせて毎日入れ替えるのが面倒くさかったので、すべての教材を詰め込もうとしていた。ランドセルはいつもはちきれんばかりで、ものすごく重かったのを覚えている。ちなみに、音楽の教科書だけはどうしても詰め込めなかったため、毎回忘れ物になり、ものすごく乱暴だった当時の音楽教師を激怒させて何度かお尻をぶん殴られたのを、よく覚えている。それでも忘れ物が治らないので教師もしまいにはさじを投げていた。

しかし、大人になって、真剣に仕事をするようになると、その欠点をいつまでも放置しているわけにはいかない。忙しい仕事を効果的に回そうとしたときに、ではどこが自分の成長にとってのレバレッジポイントなのかを冷静に考えると、準備と段取りなのは火を見るより明らかなのだ。

そこでチェックリストの出番だ。チェックリストをつくるという作業は、ある程度冷静な頭で、合理的な思考によって取り組むことができる。だから、自分でつくったものであっても、基本、自分よりずっと賢い。チェックリストはYES/NOで答えられる一連の問いでできており、この問いを毎朝読み上げて自分の行動指針を確認し、一日の終わりにはその問いによって自分の行動を振り返ることができる。この一連のルーチンを毎日続けると、怠惰な人間でも、何度も繰り返し同じ問いと向き合うことで、徐々にその問いが自分の中になじんでいき、いつかは、常にそれを念頭に置けるようになるはずだ。その頃には、本当に行動が変わっている、はずだ。このように、チェックリストの有用さは、人の本質への理解に根差していて、普遍性を感じる。

ちなみにチェックリストを語るときに絶対に外せないのは、アトゥール・ガワンデの『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』という酷い邦題の本だ(原著のタイトルは"The Checklist Manifesto")。この書籍では、絶対にミスを許されない医療現場や、飛行機の運航などを舞台に、チェックリストを用いることでミスを減らし、チームを機能させるというものすごい知恵を伝えてくれる。

とはいえ、このチェックリストの運用は、私にとっては始めてみてまだ1週間にも満たない。少なくとも数か月はこのやり方で運用してみて、効果のほどをじっくり検証する必要がありそうだ。またしばらくしたら、その検証した結果を記事化してみたいと思うので、どうぞお楽しみに。

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