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Doors

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短編小説「Doors」
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#デジャヴ

Doors 最終章 〜 Doors

Doors 最終章 〜 Doors

 僕は細長い廊下に立っていた.先が見えないくらいとてもとても長い廊下に.目の前には沢山の扉が並んでいる.すると,その扉が端から順に開いていき,全ての扉が開いたら扉の中から光が流れ出した.眩い光に一瞬目が眩んで目を背けた.
 光が止むとそこには扉が一つだけあった.ドアは開いており,中からキラキラと光が漏れ出ていた.ゆっくりとその中に入ると,中にはまた別の扉が一つ.こちらには鍵が掛かっており厳重に閉ざ

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Doors 第16章 〜 door

Doors 第16章 〜 door

 階段を上っていたら,僕たちはきっと帰っては来れなかっただろう.

旧造り酒屋を利用したスペースで,とある芸術家が絵を展示していた.そのスペースには階段があり2階へと上がれたが,もしそうしていたなら未来は大きく変わっていた.

薄暗くて細い通路を真っ直ぐ進むと曲がり角に差し掛かった.そこで第一のデジャヴが起きた.この場所知っている.そう感じたので,興味が薄れてきた友人三人とは裏腹に僕は

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