「LIG吉原ゴウ氏が登壇 人材育成で地域創生をデザインする 〜地方とクリエイターのいい関係〜」に参加しました!

9/12にソーホーかごしま会議室で開催されたLIG吉原ゴウ氏が登壇 人材育成で地域創生をデザインする 〜地方とクリエイターのいい関係〜に参加しました。

昨年末に以前LIGで働いていた古姓 のちさんとお会いしてから気になっていたLIG。なんと社長の吉原ゴウさんが鹿児島に来るっていうじゃないですか。

「これはきっとおもろいぞ!」と当日を楽しみにしていました。


「当日参加したかったけど行けなかった」という人のために今回も参加レポート書きます!いつもはブログに書いているのですが今回はnoteで。

参加レポとしてはゴウさんが話した内容のみとなります。

(誠に申し訳ないのですが前半30分を聞き逃しております。補足のためにご協力いただいた武田先生ありがとうございます!)

ゴウさんは熱量高い、カッコいい経営者でした・・。


地方とクリエイターのいい関係
〜LIGが「いい事業」を通して目指すもの〜


LIGという社名の由来

まずはLIGという社名の由来について。

「Life is Good」でLIG
人のLifeをGoodにする前に自分のLifeをGoodにしないと人をGoodにできないという思いが込められています。

ゴウさんが2007年に設立した株式会社アストロデオと株式会社LIGが2012年1月に合併。現在のLIGの形に。


吉原ゴウさんとは?

中学校を卒業後に専業農家にて働くも、体力的な理由からわずか1年で転職。その後料理の道へ進むも体力的な理由からわずか1年で転職。その後、夏はアウトドアスクール、冬は雀荘やアダルトショップというダブルワークを精力的に続けるも、23歳で体力的な限界を感じウェブデザイナーへと転職。しかし2年後に体力的な限界を感じた事から転職を試みるも失敗。仕方がないので起業し今に至ります。今日も元気です。よろしくお願いします。

引用:ゴウ|メンバー|東京上野のWeb制作会社LIG


最終学歴が中卒のゴウさん。高校に進学しなかった理由や当時の家族の反応について、こちらの記事がおもろいです。


LIGの事業一覧

・Web制作事業
・人材派遣事業
・オフショア開発
・コンテンツ制作事業
・飲食事業
・コワーキング事業
・イベント事業
・教育事業
・地方創生事業
・ゲストハウス事業


教育事業

「空間だけ作っても人はこない」

いつでも誰かがそこにいる。そこに行く理由が必要と考え、本社オフィスと同じビルの中に「コワーキングスペース」「デジタルハリウッド(学校)」「英会話スクール」と複合的な施設を作った。

場所も大切だけど「あの人がいるから行こうかな」と思える空間を作れるかが重要。理由があれば人は集まる。


地方創生事業

人が集まる場を作っていると、次第に地方創生の案件がくるように。

ゴウさん「地方創生は泥くさいものだと思っている。土地に根ざして繰り返すことが必要。でないと活性化しない」

地方で仕事をする中であれこれ言うより「住民票を移した方が刺さるんだな」と発見もあったとか。


LIGでは東京オフィスで働いている社員から希望があった場合は地方への移住を薦めています。

ゴウさん「東京で暮らしている人でも地方で暮らしたい、地元に帰りたいと思っている人はけっこういる」
「しかし移住したところで居場所はないし、仕事もない。何をやったらいいの?と先が見えないケースが多い」

LIGのスタンス「LIGがもっている武器とやりたいことがハマるならいっしょにやりましょう!」


ゲストハウス事業 LAMP豊後大野

大分県にあるゲストハウスLAMP豊後(ぶんご)大野は、ものすごく山奥にあるらしい。

ゴウさん「大分県内で唯一温泉が湧いてない地域です」

豊後大野市の場合は業務委託契約で運営を任されています。


LAMPの支配人はLIGの社員。夫婦で大分に移住。部下である3人は地域おこし協力隊の制度を活用。

有効活用できていない建物をLIG(会社)+地域おこし協力隊で活用するのは全国的に珍しいスキームとのこと。協力隊としては明確にやることが決まっているため動きやすいみたいです。


LAMP壱岐

壱岐の場合はLIGが土地と建物を所有。場所によって業務委託契約を結んだり、土地や建物を購入したりとやり方はバラバラ。

ゴウさん「ニーズによって柔軟に対応しています」


飲食事業 IL LAGO

今年の頭にできた京都のバル。

元々LIGで編集をしていた方が運営しています。

LIGで働いていた社員がなぜ京都でバルを運営することになったかというと、LIGで働いていたものの「ちょっとwebに向いてないねえ。長野に行ってくれない?」とゴウさんから提案。

(LIGの東京オフィスで働いている人で「地方で何かしたいな〜」と思っている人は意外とWebに向いてない人が多いらしい)

そして東京オフィスから長野へ移住し、LAMP壱岐を作った。

その後「地元の京都に帰りたい。京都のオーナーと話をつけて譲ってもらうことになりました!」と。

ゴウさん「じゃあLIGで買ってやってみようか!」

地元に戻りたいという思いを実現するためにオーナーと話をつけた社員さんの熱意がすごいし、それを受けとめていっしょにやるゴウさんもカッコいい・・!


鯛茶STAND

東京都上野の鯛茶STANDは元webディレクターが運営。

「いつか経営者になりたい!起業したい!」と話していたらしく、鯛茶漬け専門店を任せることになったらしい。

ちなみに鯛茶STANDの地下ではウイスキースタンドNEO TOKYOがオープンしている。


いくつか事業を回す中で「地元に帰りたいと思っている人は帰った方がいいんだな!」と気づいたゴウさん。

自分が望んだ土地で楽しく仕事ができるってすごく幸福度高いだろうな〜。

とはいえ社内で希望があれば誰でも地方で起業できるのか?というと、そうではありません。

ゴウさん「LIGで2〜3年働いてもらって人となりがわかり、信頼関係があるから任せられる」

LIG 東京オフィスで2〜3年働く→地方移住は、なんとなくの通例になっているんだとか。


また、海外にも進出していてフィリピンのマニラやセブにもオフィスがあり、オフショア開発にも取り組んでいます。


なぜ多事業展開できるのか?

ゴウさん「LIGブログがあるのが大きい。日々やりたいことを発信できている」

LIGでは社内ルールとして月1本ブログを書くことになっており、全員でブログを書いています。

(当日この話はなかったですが元LIG社員さんから聞いた話によると、書いた記事のPVなどが高かった場合はインセンティブが発生するらしい・・今もやってるのかな?)


LIGブログについてはあまり広告費はかけていない。多様な事業を展開しているため自然とコンテンツが充実するらしい。

ゴウさん「ファンを持つメディアだからこそできることが増える」

興味・関心を持ってもらうために
「どうすればファンになってもらえるか?」を常に考えている。

ひとつひとつの事業においては競合他社は多いが、全部をやっているところはいない。それが今のLIGらしさに繋がっている。


LIGの地方創生 取り組み

地方の主な課題として4つ。
・知名度が低い
・人材がいない
・就職先がない
・教育制度がない


知る機会の提供

どこでもオフィス
鹿児島の場合はどこでもオフィスとして、甑島を訪れた。交通費がでないにも関わらず約20名が参加。

地方PR記事
LIGブログで地方について書き町について知ってもらう


人材と空間(コミュニティ)の提供

LAMP
地方に行くとなると寝泊まりできるところは必須のためゲストハウスLAMPを提供。

いいオフィス
仕事ができる場として各地の拠点を提供。

新しい制度の活用
地域おこし協力隊など。LIGを通して地方で活躍できる仕組みが整っている。


今後やろうと思っている 教育

LIG+デジタルハリウッド
デジハリで学んだ学生がLIGやその他のWeb制作会社へ就職する流れはこれまでもあった。しかしIT業界で働くにはスキルが必要。これからはもっとスキルをつける仕組みを作りたい。

ゴウさん「セブ島留学のパッケージを作りたい」

オフショア開発のためすでにオフィスはある。寝泊まりできる場所は現在準備中。仕事をしながら英語を学んでもらい、帰国後LIGや日本各地で働いてもらう。


さまざまな事業を進める中で、ゴウさんが感じたこと

「地元に戻りたい、地方で暮らしたいと思っている人はけっこういる」

でも住居、仕事、コミュニティが確保されていないのは大きなネック。移住したいと思っててもここのハードルが高く、躊躇して移住に踏み切れない人は多い。

それをカバーするのがLIGの地方創生だと考えている。泥くさく一緒にコミュニティを作ることが大事。


LIGの武器

IT、メディア、飲食店のノウハウ
これまで運営してきた経験がある。

各地に拠点がある
拠点があることで色んなところに旅ができる。ゴウさん自身あちこち移動するのが好き。

オフィスがあるため、東京に行く理由を作れる
地方で働いている人が東京に出てこれるように促している。東京にしかない刺激を持ち帰ってほしい。

以前フィリピンのオフィスで働いているエンジニア3名を東京へ2週間招待し、働いてもらった。3名はアニメやゲームが好き。
「オフィス秋葉腹に近いんですね」と東京滞在を喜んでくれた。

フィリピン国内はわりと離職率が高いと言われているけどLIGはそうでもない。理由は環境を整えている+将来を見せてあげているからかと。

ゴウさん「フィリピンの若者がスキルを身につけた時、日本の若手クリエイターは勝てるのか?と思ってしまいます。お互いに刺激を受ける環境はとても大事」

コミュニティ

LIGが地方に進出するときは大体必要とされた時、ウェルカムな状態の時に行っている。実際に地方に行った時は土地に入ることが大事。

LIGメディアは日本中に読者がいるので入りやすい。

ゴウさん「東京で得たスキルを日本各地へ還元、提供する。これからも地方創生に取り組んでいきます」


約1時間のプレゼンが終わった後に
「あまり名刺を持ってない。SNSでダイレクトに繋がって欲しい。そこで連絡してください」と話す姿に「地方創生は泥くさいものだと思っている」と言う言葉の誠実さを感じました。

ここからは参加者からゴウさんへの質問タイムのようす。プレゼンが終わった後にあんなに長い時間質問に答える人初めて見た・・。


参加者からゴウさんへ質問

コワーキングスペースでのイベントで人気のあるイベントは?
色々やってますけどWeb系は集まりがいいですね。現場の声を集めるようにしています。

うまくいっている地方の特徴は?
LAMPを立ち上げた壱岐や豊後は単純に行政担当者の熱量とスピード感がすごかった。担当者が「僕が責任取るんでLIGさんやってください!」と。熱量とスピード感がある地域はうまくいきやすいかもしれません。

地方だとSNSをやっている人があまりいないのですが情報発信はどうしてますか?
新聞の折り込みチラシを活用。ゲストハウスやアウトドアスクールの告知に使った。すると少しずつSNSを使う人もでてきた。SNS活用は段階を踏まえて使った方がいいかも。

社員のわくわくの吸い上げ方は?
直接飲みにいくのが早い。セブを立ち上げる時は社内広報した。キーマンの人とはいっしょに旅をするようにしている。旅では車を使うことが多い。車の中ってやることないからずっと喋れる。そこでコミュニケーションを取れる。

地方の社員の場合は?
なるべく会いに行くようにしている。今回は鹿児島まできたので大分や各地を巡って東京に戻ろうと思ったけどセブが忙しくて断念。地方オフィスは人が少ないのでゆっくり喋れる。

LIGのやり方は少人数向けのように感じたけど会社の規模は大きい。その雰囲気はどうやって作られるのか?
LIGの社風として名前で呼び合っている。僕も新しい人古い人関係なく社長ではなくゴウさんと呼ばれている。僕もみんなのことを名前で呼ぶ。仲良い空気感が生まれている。

ライティングについておすすめの本はありますか?
全然ない。本読むよりいっぱい書いた方がいい。僕は書いて覚えた。ライティングの本はあまり読まないけど本はけっこう読む。文章と仲良くなるために。

LIGブログ以外のおすすめのWebサイトや雑誌などありますか?
自分の興味に合っているマニアックなものコアなものはよく読むかな〜。これ!というものはないかも。

ライティングで1番大事にしていることは?
熱量。写真やライティングのスキルも大事だけど、掘り下げていった時に熱量があってほしい。熱量さえあればなんとかなると思うし、なんとかしてきた。

社内の意思決定方法は?
僕が筆頭株主になっていて意思決定できるようになっている。これからは子会社をいっぱい作るようにしていきたい。半独立みたいな。

フランチャイズみたいなイメージですか?
近いけど仲間意識はもっと強いイメージですね。

社員の評価方法は?
評価は数字。うちの会社はふざけているように見えるけど会社のボトムはまともに作っている。真っ当な管理体系を整えている。

社内の人間関係などの問題についての対策は?
コンプライアンス周りに委員会がある。何かあった場合は即人事。役員案件へ。直接指導もするし、研修も行なっている。認識を合わせてやっていけるように。

どんな本でWebの勉強をしたか?
僕が20才の頃はネットができたばかりの頃。使ってたのはオタクばかりだった。ネットでやりたいと思った時はhttlを触れないと使えなかった。友達とやっているアホなことを世界に発信したかった。見てもらいたい!と思って勉強した。

受動的な勉強は苦手だけどしたい勉強をするのは好き。Webの本も読んだけど、何を作りたいか?情熱がどこにあるのか?の方が大事。

空間を殺さないためにオーガナイズするには?
中心になる人をきちんと設置する。空間の責任者を作ってそこにいつでもいる人を作る。すると「あの人がいるから行こう」という人がでてくる。人が必ずいるという空間にする。

どんな人が向いているか?
笑顔と人懐っこさは大事。周りを明るくするような人が向いている。そういう人を配置するようにしている。そういう人はLIGにいてもWebにあまり向いてないことも多い。

地方でよそ者扱いされた時のモチベーションは?
ウェルカムな状態の時に地方へ行くので、今のところそのシチュエーションはない。そもそもそういう空気にならない人を置く。適材適所。今長崎と大分に配置している2人は町のじいちゃんとばあちゃんとすこぶる仲が良い。

セブだと日本人はよそ者だけど国的によそ者って感じにならない。

情熱が燃え尽きた時は?
誰を応援したいのか?何のためにやりたいのか?を意識すると意外と燃え尽きない。

地方創生 限界集落ではどうする?
豊後は本当に山奥にあるけどゲストハウスとして機能させた。人が住み始めたり良い動きになればと思っている。

移住したい人のためにできることは?
移住はハードルとして1番高い。1番低いのは観光。住む場所+仕事としてゲストハウスとコワーキングスペースを提供するなど柔軟にプランニングする。

どんなイベントで人を集めているか?
ローカル食堂や勉強会など。どこでもオフィス甑島はWebで募集。交通費もでないのに20名くらい参加してくれた。まずは声をかけてみる。

これだけはやらないと決めていることは?
わくわくしないことはやらない。


参加してみて

前半30分を聞き逃したのがすごく惜しいですが、聞けてよかった・・!

イベント終了後に作ったばかりの名刺をお渡ししたら「めっちゃいいじゃん!これは忘れないね!」と爆笑してくれました。


2ショットも撮っていただいて、ありがたい!

(如何様にもお使いくださいとのことだったので使わせていただきました)

あれ?よく見たらゴウさんが着てるPATAGONIAのTシャツ、LIGサイトの代表あいさつで着てるのといっしょだ!

佐多でのローカルライフで使えそうなヒントがいっぱいでした。

いつかいっしょにお仕事できるように、今できることを進めよう。


さいごに

以上、LIG吉原ゴウ氏が登壇 人材育成で地域創生をデザインする 〜地方とクリエイターのいい関係〜参加レポートでした!

ご覧いただき、ありがとうございます。

***

以下は今回の参加レポを書くにあたり内容をまとめたノートと「下ごしらえノート」(記事の設計図みたいなもの)の写真です。

本編はここまでですが「おもしろかったよ〜!」「当日行けなかったから助かった〜!」という方はサポートしていただけると幸いです。金額は500円。

「スタバでコーヒー奢ってイベントの内容を聞いた」と思っていただけたらありがたいです。

いただいたお金は移住した佐多での活動資金や、ブログの運営費として大切に使わせていただきます。

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