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クリエイティブな子にするために大切なこと

新しい革新的なものをつくりだして世界を大きく変えたり、
ずっと解決困難と思っていた問題が意外な発想から解決へと導いたり、
見る人・使う人をワクワクさせるデザインを描いたり。

クリエイティブな人に育って欲しいと願う親は多いと思います。

「子ども自身がこういうものをつくりたい!」と想像し、
つくりだすこと自体も、やりがいを感じることでしょう。

子どもと関わるときに大事にしてほしいことは以下の2つです。

1、ゼロからつくりあげることがクリエイティブではないと知ること
2、いろんな価値基準があることを子どもに感じ取らせるフィードバックすること。

補足を解説していきます。

AIはクリエイティブが苦手

これからAIがいろんな仕事を担うことになりますが、AIはクリエイティブな仕事はまだまだ苦手。

AIは計算がとても得意です。そしてたくさんの情報から「きっとこれが良いだろう」と回答を出すことも得意です。

計算と統計がAIの最も得意な分野です。
(計算力を身につけることにムキになるより、別の活動に時間を使ってほしいと思っています)

統計の元となる情報/データは基本的に過去のものです。

つまりAIは過去の事象から未来を予測することは得意だが、過去の延長線上にはないものを生み出すことは難しいのです。

クリエイティブな力とはゼロからつくるのではない

「クリエイティブ」と聞くと、何もないゼロから自分の力で生み出すものと思いがちですが、多くの場合が決してそうではありません。

過去に誰かがつくったの技術や情報、デザイン、研究を組み合わせてつくりだしていることが大半です。

世界を変えた製品を思い起こしても、異なる領域のモノや知見、サービスの組み合わせであることがわかると思います。近年で最も有名な事例はiPhoneでしょう。「電話」とNTTドコモの「imode」、「タッチパネル技術」、「ソフトウェア(iTunes)」の組み合わせで世界中のライフスタイルを変えました。

クリエイティブとは情報のコーディネート力

このようにクリエイティブとは
「異なる業種領域の情報を組み合わせて新しいものを生み出す力」であり、

ゼロから何かをつくりだすというよりも、『情報のコーディネート力』と言った方が近いのです。

では、子どもたちに情報のコーディネート力を身につけて欲しいと思ったときに、親はどんな関わり方が大事でしょうか?

クリエイティブな力を育むには?

私が特に大事にしてほしいのは、「いろんな価値基準を提示すること」です。

子どもが何かつくったときに先生や大人は、「うまくできているかどうか」をフィードバックをします。

そのときに、1つの価値基準でフィードバックをすると子供達は「よくできた」「うまくできなかった」という認識と一緒に、1つの正解・価値基準があるのだという意識を蓄積していきます。

新しいものを作るときには
「こういうのがあってもいい!」
「こういうのがあっても面白い!」
「こういうのがあってもかわいい!」
といったマインドがとても大事です。

でも、
「こういうのはおかしいかもな」
「ヘンだと言われるかもな」
という意識が勝ってしまうと、情報をコーディネートしてきて新しいものをつくる経験が積みにくくなるのです。

いろんな価値基準があることを実感させる

「授業/テスト」という基準もあれば、「お友達がおもしろがってくれる」という基準もあるでしょう。

例えばコマをつくったとして、「よく回るコマ」が一番良いと思うかもしれませんが、回転してきれいな模様をつくるコマも素敵だし、「回しにくいけど大きくてかっこいいやつ」という基準もあって良いですよね。

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「使いやすいもの」を求めている人もいれば、多少不便でも「持っていてワクワクするもの」を求めている人もいます。


社会ではいろんな価値基準があるのですが、子どもには特定の偏った基準でフィードバックしがちです。お行儀が良いかどうか、先生を困らせないかどうかなど。

子供たちの「こういうのがあっても面白い!」という態度が失われていかないように意識して欲しいなと思います。

ありがとうございます!