マガジンのカバー画像

HIMAZIN 〜別冊 kazのこんなカメラまとめ〜

33
手元のカメラの紹介記事をまとめたマガジン
運営しているクリエイター

記事一覧

kazのこんなカメラ㉛ Olympus PEN

 実は手元にカメラは色々あるのだが、ことハーフフォーマットとなると意外なほど少ない。現在しっかり使えるものは京セラのSAMURAIさんくらいのものだ。別にハーフカメラに苦手意識があるとかそういったものではなく、単純に欲しいものが中々手に入らなかった、というだけだったりする。  私は東側のカメラを中心とし、割と節操なしに色々なメーカーのカメラを所有しているのだが、競馬が好きな友人をオリンパス沼に突き落とす過程で自分自身もオリンパス沼に再び足を踏み入れており、現在国産メーカーで一

kazのこんなカメラ㉚ Leitz Leica IIIf

「どうした!?」  そんな声が聞こえてきた気がする。  私の手持ちのカメラを紹介していくコーナーは、まず初回からPENTAX SFX-Nとかいう不人気カメラを中心に、やれチェコだソ連だ東ドイツだ自衛隊仕様だと変なカメラばかりを紹介してきている。  そこは、お前ZorkiとかFedじゃないのかよとか言われそうなのは判ってはいる。  自分をライカだと思いこんでいるZorkiの図  ことライカに関する話題というものは少し冷水を掛けると簡単に火が付き燃える金属ナトリウムのよう

kazのこんなカメラ㉙ ASAHI PENTAX SB

 元々私が「ちゃんとカメラを始めてみよう」と考えて最初に購入したのがPENTAX K50だったこともあり、PENTAX系のカメラは割と揃いが良い。  最初に自分で買ったフィルムカメラはPENTAX MXだったり、アサヒフレックスIIに関しては現在でも使用する切り札の一つであったりもする。  旭光学のカメラの歴史上最も重要な位置づけになるカメラはPENTAX SPであることは恐らくあまり異論がないだろう。ないんじゃないかな。多分ないと思う。ま、チョト覚悟はしておけ。  当然私も

kazのこんなカメラ㉘番外 Olympus M-1

 年末にOlympus OM-1はいいぞ、という記事を書いていた。  今回の記事はこれに付随する言わばオマケの記事となるためあくまで正式ナンバリングの記事ではなく番外記事としてまとめておきたい。  前回のOM-1の紹介記事で「友人の元に旅立った初代OM-1に引き続き、たまたまブックオフで綺麗なOM-1が安く手に入ったので二代目OM-1をゲットすることとなった」と纏めている。今回はその続きの話となる。 夢のダブルOM-1誕生  実はOM-1の再入手そのものは12月の頭ぐ

kazのこんなカメラ㉘ Olympus OM-1

 私は結構、設計者の思想や開発目的が透けて見えるカメラは好きである。  ツァイスレンズのAF化が許されず、既存のMFレンズでなんとかAFを使えるように創意工夫を施されたCONTAX AXや、M型ライカとはまた別の方向でバルナックタイプのレンジファインダー機からのアップグレードを目指したCanon VTなど、他にも色々あるが、「誰もしなかったことをやろう」としているカメラは基本的にそれだけで加点が2倍になるくらい好きだ。  今回紹介するのは「誰もしなかったことをやった」カメ

kazのこんなカメラ㉗ Greatwall (長城) DF-5

 中国のカメラは時折日本国内で中古品が見つかることがある。二眼レフのシーガル(海鴎)なんかは割りと見かける機会が多いのではなかろうか。私も鳳凰光学製のレンジファインダー機を一つ持っていたりもする。  先日実施された中判回。実は企画そのものはロモグラフィーの値下げ直後から立ち上がっていたのだが、持ち込むカメラのチョイスに少し検討の余地があった。  その前の中判回で掟破りのダブルサリュートを持ち込んだものの、パーマセルテープでの遮光は要する方は腐ったフィルムでカビカビ。遮光しな

kazのこんなカメラ㉖ ZENIT-E

 私は旧ソ連のカメラが好きで色々と集めているが、その中で一番数を持っているシリーズのものは一眼レフカメラの「ZENIT」というものである。  元々ソ連の35mm判カメラは戦時中にライカのデッドコピーを造り始めた事から始まっている。フェリックス・ジェルジンスキー記念工場というところで作られていたFEDがその鏑矢だ。  その後、モスクワのクラスノゴルスク機械工場でFEDのノウハウを流用した「Zorki」というカメラが生産される。この辺りのカメラは精度はともかく中の構造はライカを

kazのこんなカメラ㉕ ZeissIkon Contax I

 Contax派かLeica派か、という会話はカメラ界隈では頻発する宗教戦争の一つである。類義語にキヤノニコ戦争。  コロコロ派かボンボン派か、きのこ派かたけのこ派か、サイバトロンとデストロンどちらの心と一緒に行くか等の問題とは歴史や深さが比にならないほどの宗教戦争で(なにせ戦前からあるネタなのだ)あり、以前私はこう答えたことがある。 「ソ連には両方あるぞ」  双方の支持者からリンチを受けても仕方がない回答であるが、私は実は本質的にはContax派である。  と、いうの

kazのこんなカメラ㉔ Certo SUPER Dollina II

 久しぶりのコーナーである。今回紹介するカメラは、実は何年か前には既に手に入れていたカメラとなる。  東ドイツにあるCertoで作られた35mmのフォールディングカメラ、「Super Dollina II」だ。  このカメラは何者だ  元々Certoのフォールディングカメラは戦前から存在しており、目測式の0型、1型、距離計をぶちこんだ2型、3型、Super Dollina 1型と結構当時としてはハイスペックな機構を備えていた。  戦後、東ドイツでSuper Dollin

kazのこんなカメラ㉓ Canon EOS-M3

 実は、ここの所趣味に全く時間を費やせていない。    と、いうのも実は今住んでいる家が老朽化している為に引っ越しの準備を急ピッチで進めているからだ。幸い、同じ埼玉県内に祖父が買った家があり、祖父が亡くなったため長いこと別荘として使ってきた家があった。そちらに引っ越す為、引っ越し先などは問題ないのだが、問題は新居の立地だ。  駅からかなり離れており、周囲には畑くらいしかないため、何をするにも車が必要となってくる。  そんな訳で、免許を取ってから十数年もの間ただの一度もハンド

kazのこんなカメラ㉒ CONTAX AX

 実は、手元にオートフォーカス機能を持ったフィルムカメラは2台しか持っていない。そのうちの一つがPENTAX SFX-nであり、もう一つはLeica C1というコンパクトフィルムカメラである。  これまで動体を撮ることが殆ど無かったため、まあスナップ等なら普通にマニュアルフォーカスでピントを合わせておけば十分であったから実はあまり必然性を感じなかったのが正直なところだ。  また、オートフォーカス対応のボディがあっても当然対応しているレンズがなければオートフォーカスを利用する

kazのこんなカメラ㉑ Olympus STYLUS SH-2

 実はかなり久しぶりのこのコーナーの記事となる。  と、いうのも単純に新しいカメラが暫く増えていないのと、まだ未紹介のカメラを持ち出して撮影に行く機会があまり無いことが要因である。  今回紹介するのは2015年に発売されたコンパクトデジカメ。オリンパスのSTYLUSシリーズ・SH-2というモデルのものだ。    何故今更コンデジか  まずはとりあえずこの写真を見てほしい。  この辺りの画像、全てライツフォンで撮影したものである。  1インチセンサーを搭載しており、RA

kazのこんなカメラ(たち)⑳ KIEVシリーズ

 このシリーズも20回目まで続くこととなった。  節目のナンバーはちょっと特別編としてロングバージョンを書くことにしようと考えており、第10回に引き続き特別仕様の記事となる。  時折、「なんでソ連や東ドイツのカメラを使うようになったんですか?」 と質問を受けることがあるのだが、大まかな理由は私のカメラ遍歴でも書いたのだが、  というのが大きな流れだ。  で、その本家のソビエトカメラの中で最初に購入したものが、KIEVシリーズのKIEV IIAであった。  What's

kazのこんなカメラ ⑲ 京セラ SAMURAI X3.0

 先日、東京上野でクラシックカメラ博が開催されていた。  この手の大規模な中古カメラ市は随分久しぶりのような気がするが、たまたま秋葉原方面に用事があったので上野→御徒町→秋葉原→神田→お茶の水とぐるっと歩くことにした。  クラカメ博の沢山の出品を見ると、結構欲しいものが転がっていたりした。  CONTAX用の300mmテッサーやテレコンのムター、PENTAXカメラでAFの利く望遠ズームなど。  どれだけ競馬撮りたいんだお前は、という話だ。  一通りブースを見て回った時、