見出し画像

Flutterのすゝめ - 2

先日こちらの記事を書いてみたのですが、今回は実際Flutterってどれだけポテンシャルあるの?ってところを、海外の金融機関が採用したケースを例にとって見ていければと思います。

Nubank

Nubankは2013年に設立されたブラジルのネオバンクで、Digital Accountと称したオンライン完結のChecking Account(決済口座、日本で言う銀行の普通口座)や、クレジッカード発行などを行っています。米国のイマドキfintechサービスと同様に、魅力的な金利設定や、メッセンジャーのような送金機能などがあります。あと、クレジット残高を早めに払うと割引が受けられたり、若者受けしそうなリワードプログラムがあるようなのですが、詳細はポルトガル語なのでよくわからず。。ちなみに、Sequoia CapitalのほかにTencentなども出資者に名を連ねており、アジア外における最大の独立系デジタルバンクとも言われている

そんなNubankはチーム面も興味深く、採用サイトはドメインが"building.nubank"だし、全て英語。テックHubがベルリンにあったりで、ブラジル・ポルトガル語に全く止まっていない。また、英語でのBlogも充実しており、同行で働く様子が候補者にとっては目に浮かびそう。。
と、これだけでもひとつのネタになりそうなので、これはこの辺にて。

なぜNubankはFlutterに興味を持ったか?

さて、そんな採用サイトのBlogエントリの一つがこれでした。

こちらによると、ポイントは以下:

・これまでKotlinとSwiftにて行ってきた
・優秀なモバイルのネイティブアプリ開発者の採用が容易ではない
・プラットフォーム毎に分かれたチームではスケールアップに限界を感じる

特に最後のところがポイントで、NubankのAutonomous・Agile・cross-functionalなチームを実現するには、end-to-endでサービスを開発できる一体化したチームが必要と考えたとのこと。確かに、デザイン後に開発に入り、それぞれのプラットフォームのチームからフィードバックがきて、それをまた両方のプラットフォームに反映させるのは大変なものですね。

あともう一つ興味深かったのは、開発者の多くはフルスタックを目指しているが、ハイブリッドのプラットフォームであれば、バックエンドエンジニアがフロントエンドをキャッチアップするエントリーバリアが減るとのこと。なるほど、よりチームや個々人の成長を意識した考え方ですね。

React Nativeでよくね?

彼らが素晴らしいなと思うところは、既に一つのプロダクトをReact NativeとGraphQLで開発運用していたものの、Slackにて「こないだの社内ハッカソンでFlutterで盛り上がったよな!興味ある人一緒に研究してみない!?」とのノリで、勉強会が発足した様子。ランチ時にピザをつまみながら。

そのように、Flutterという新しい技術のことを知っているのは勿論のことですが、そういった新しい技術を試す土壌が既にできていたようです。その後、2019年の初旬に、新しいプロダクトを開発するにあたり、ネイティブ・React Native・Flutterで本格的に比較して判断をするプロジェクトが始まりました。長くなってしまったので、、次回以降にてこのプロジェクトの詳細をみていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?