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良いnote

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個人的に、とても個人的に、いいな、と思ったnoteを集めるマガジン。
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2021年1月の記事一覧

短編小説 「コインランドリーで朝食を」

冬休みの一日目。リナは早起きをしてさっと身支度をすませると、たまっていた洗濯物をバッグにつめてアパートを出た。 たっぷりのバターで焼くフレンチトーストをあきらめたのは正解だった、と淡いグレーの空の下を急ぎながらリナは思った。通りをすこしはずれたアパートはただでさえ日当たりがよくないし、午後はつめたい雨の見込みとニュースが知らせていた。 駅へ続くなだらかな坂道を下っていくと、ひときわあざやかな赤い花が入口にこぼれ咲く古びたコインランドリーがあった。こんな時間でも先客がいる。

ジョーカー 正解の考察 本当の父親、ジョーク、右手と左手の意味

はじめにこの映画の監督は、正解があるがいろんな解釈ができる(できなくもない)と言っている。なので俺の思う正解について書く 妄想と現実について この映画で妄想だったのは ・冒頭の、観客として指名されるシーン ・黒人のシンママと良い感じだったシーン ・舞台に立った時、途中からバカウケしたシーン これだけ。他は現実。拳銃も貰ってるし、3人を殺しているし、尋ねてきた人も殺している。最後ジョーカーとして暴徒の中で踊ったのも、精神病院にいたのも全て現実。 いちいち説明しても野暮だ

テクノロジーで実現する医療ROIの最大化

テクノロジーで人々を適切な医療に案内する これがUbieのミッションです。2017年5月に設立して以来、このミッションの実現に向けて突っ走ってきました。ロケットで月へ行くくらいの気持ちで、Ubieの事業成長に取り組んでいます。 Ubieの事業は「医療のROIを最大化する」ことを念頭において展開してきました。医療のROIとはどういうことなのか?今回は社内向けに語っている、Ubieが提供しようとしている価値についてまとめてみます。 Ubie創業のきっかけとなる「多忙すぎる医

肉厚なプロダクト指標をつくる - North Star Metricを起点にしたKPIツリー

フレームワークをただ埋めただけで終わらずに意味のある成果物にする肉厚シリーズ第4段はプロダクト指標について書きます。 🙅 ペラペラなプロダクト指標まずは、肉厚ではないペラペラなプロダクト指標を紹介します。これまでの肉厚シリーズ同様にフードデリバリープロダクトの例です。 KGIを売上とおいて、売上を達成するためのKPIツリーを構築し、その各要素を各部署のKPIと定めています。そして、そのKPIツリーの各項目をそれぞれの部署が担当していて、各部署全員が成果を出すと売上があがる

グロースハック〜PMまで事業立ち上げに関わっている僕が最近気になったnoteを紹介してみる

地方ベンチャー企業/事業立ち上げ初期/プロジェクトマネジメント/スタートアップに興味ありあたりの属性にいる僕が最近じっくり読んだnoteを紹介します。事業立ち上げフェーズで戦略や組織作りをしている方の参考になれば嬉しいです。 グロースハックについて知りたいKGI、KPIの設計をミスると事業自体がずれた方向に進んでしまう。 このnoteではグロースハックという視点でKGI、KPI設計の目安になる考え方やフェーズごとでの追う指標が述べられている。 持続的な価値循環を作るグロー

マーケター必読「ブランディングの科学」の基礎を約10000文字でまとめました

マーケティングの仕事に従事しているなら、絶対に目を通しとかなあかんと勝手に感じている書籍の1冊が「ブランディングの科学」(著:バイロン・シャープ、刊行:2018年7月)です。 刊行後、各地で賛否両論の嵐が巻き起こったので、皆さんご存知でしょう。好き嫌いの程度はあれ、無用の知識ばかりだと思ったマーケターは意外と少ないのではと感じています。 インサイト発掘支援でお馴染みのデコム在籍時、代表の大松さんが某PGマフィアから「この書籍について大松さんと語りたい」とオファーを貰ってか

株式会社CHAT NOVELを解散します

0.導入株式会社CHAT NOVEL代表の舘です。 弊社ではチャット小説アプリ「CHAT NOVEL」(iOS/Android/WEB)を提供しておりましたが、この度事業規模を縮小し、また会社を解散する方針を決めました。 事業規模の縮小とはサービスの停止を指すものではなく、今まで作って来た900を超える作品もありますし、現状楽しんで頂いているユーザー様もいらっしゃるので「新規作品作成の停止」を指します。 ストックされた作品があるので、まだしばらく新作は出ますが、またサー

語る理想と現実のギャップの設定方法

栗城さんが亡くなったときのことはnoteに前に書いた。僕はこの本が出ていることを全く知らなかったのだけど、先日ネパールの登山家たちが、K2の冬季登頂を実現するという史上初の快挙を成し遂げたニュースをみたときに、「そういえば、栗城さんが亡くなってからもう2年目か」ということをふと思い出して、Google検索をしているうちに、この本を見つけたのだった。 昨日夜に読み始めたら止まらなくなってしまって、一気に読み切った。 デスゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 なんというか、読後