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【仕込み編#1】基本のミートソース

イタリア料理ではサルサ・ボロネーゼまたはラグー・ボロネーゼといいます。ミートソースという名称が日本で浸透したのには諸説あるみたいなので、由来には触れませんが、要するに同じものです。

イタリアではボロネーゼは本来そのまま食べることが多いものでしたが、諸外国でパスタに絡ませて食べられていたことから、逆輸入的にイタリア国内でもパスタのソースとして定着していったそうです。使うパスタは丸い乾麺のスパゲッティではなく、平打ち生麺のタリアテッレが主流です。こちらの方がソースの絡み方が良いですから、様々なパスタが存在するイタリアでは至って当然の選択なのでしょうね。

ミートソースで抑えるべき点は3つあり、一つはひき肉のコクを最大限に引き出すべくしっかりと香ばしく炒めること、もう一つは香味野菜の甘味を十分に引き出すようにじっくり炒めたソッフリットを作ること、最後に煮込む際には赤ワインの酸味、渋みの角が取れて、他の材料と味がまとまるまでとにかく気長に煮込み続けること。この3点を踏まえて、そして家庭でも作れるようにアレンジして作ってみました。

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【材料】
合挽肉(牛のみでもOK)
ソッフリット用野菜[玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにく]
薄力粉
トマトソース(トマト缶でもいいですが、市販のトマトソースで全然OKです)
鶏ガラスープの素(粉末や顆粒のもの)
赤ワイン(いいやつ使えばもちろん美味しくなりますが、めっちゃ安いやつで全然OKです)
スパイス、ハーブ類[タイム、ローリエ、ナツメグなど。僕は今回あるものでやったのでガラムマサラ使いましたが]
オリーブオイル
塩コショウ

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1.ソッフリットを作る。鍋もしくはフライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りにした玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにくを入れて中火で約20分くらい炒めてじっくりと甘味を引き出す。全体が茶色い状態になるくらいまで根気よく炒める。その後薄力粉を振り入れ、軽く炒める。

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2.合挽肉に塩コショウ(今回はスパイスも入れましたが、後で煮込むときにハーブ類を入れるなら入れなくて良いです)をしてオリーブオイルでしっかりと炒めます。

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3.赤ワインを加え、底に付いた肉汁をこそげ溶かしながら軽く煮詰める。写真みたいな状態です。

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4.ソフリットの鍋(1)に合挽肉(3)とトマトソース、鶏ガラスープの素、ハーブやスパイス類、かぶるくらいの水(画像は水を入れる前)、下味用の塩コショウを入れて煮立たせ、アクを取り除いたら肉が柔らかくなるまでじっくり煮込みます。あとは時々混ぜながら味を見て、塩コショウで調味し、全体にまとまりが出てきたら完成です。

作業自体は多くありませんが、時間がたくさん必要です。じっくりと美味しくなるまで煮込んであげたミートソースは、素材の味がよくわかる仕上がりになりますよ。

また、いっぺにたくさん作って、ジップロックなどで冷凍しておくと、いつでも使えて便利です。パスタだけでなく、ミートパイを作ってみたり、いろんなお野菜と一緒に混ぜてグラタンにしてみたり、市販のルーを加えてキーマカレー風にしてみたりと、アイデア次第でいろいろなものに応用が利きます。ぜひチャレンジしてみてください。

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