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味覚の旅

近頃、週末だけは必ず母の所へ帰ってきていた妹が、近頃はリモートワークで平日もいる。今月いっぱいは続くらしい。
妹が帰ってくる週末は張り切って料理をしていた母だが、毎日となるとモチベーションが続かなくなってきたようだ。少し献立のレパートリーに困っている様子だった。妹も作ってはくれるようだが、母としては「私が作ります!」の姿勢の様だった。いつまでたっても母は母である。

昔から料理好きな母なので食事については心配などしていなかったけれど、こんなことになる前は、流石に一人分のご飯を作るのは億劫だよね…と、時々は少し多めに作ってお裾分けしていた。が、家のお裾分けもなく妹が帰って来ない平日は「お漬物定食」「残りもの定食」などとサボっていたらしい。時にはカップ麺をこっそり食べたりしていたことを最近明かされた。最近のカップ麺は進化していて驚いたとやけに感心していた。

ということで、週に何度か「chekaフーズ」がお届けすることにした。
それが、意外と楽しくなってしまい、これから定番化するかもしれない。
何が楽しくさせるかと言うと、「旅気分」というテーマを掲げたからである。何にしようか献立を迷うと、
「和、洋、中、宇。どれがいい?」※宇宙食は冗談だけど。
とまずはカテゴリーを分けていたのだけれど、
「どこの国へ旅行したい?」
を追加した。随分前に買ったまま、毎日そんな余裕もなくバタバタと食事の用意をすませてしまうので、ほぼほぼ使わず仕舞いでいたこの本である。

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これにはいろんな国の食材とレシピが載っていて面白い。意外と簡単に作れそうなので試してみたのだ。
よその国の料理は知らないがゆえに難しいのでは?と思いがちだが、どこの国にもお母さんがいて、お母さんが毎日作る料理…と考えれば敷居は低くなる。食材や調味料は無ければ代用できるもので済ませてしまうのはご愛敬。
こういう使い方をするが故に、難を言えば、食材ごとに構成されているので、お国ごとにしてくれたら嬉しかった。
海外旅行へはもう何年も行けていなかった。いつかいつか…と思っているうちにこんなことになって…けれど、これなら、目を瞑れば旅行気分を味わえる。こんなご時世の楽しみ方をひとつ見つけた。
イタリアへはよく行くが、お隣韓国へは意外と行ったことがなかったな…。なんだ、いつも似たようなサラダを作ていたけど、これを足すだけでギリシャの料理になるの?!
インドは豆料理がお得意なのね…。
これはとても楽しい。
海外生活が長かった妹に
「どこ行きたい?」
と聞いたら、
「ん~。沖縄。」
…そうか。沖縄。この本に沖縄は載ってないのね…。
ちょっと拍子抜けしたけれど、しか~し、家にはこの本もあったのである。

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これには沖縄料理が良く出てくるのだ~。

…そんなこんなで最近は疑似旅行を楽しんでいる。
食べ慣れたいつもの美味しくて優しい味は、母よ、あなたに任せた。
私は皆をよそのお国へ連れて行くよ。

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