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生米からつくる七草粥のレシピ 〜試作を重ねたこだわりのレシピ〜

1月7日、無病息災を願っていただく七草粥。

七草粥を食べていると、小さな頃に読んだ絵本の一節を思い出します。
「動物たちは、おなかをこわしたときに、草をたくさんたべます」。
若葉には身体を整えるパワーがあることを、動物たちも知っているのでしょうね。

七草粥のレシピは、それこそ星の数ほどあります。
行事粥はごはんからつくるものだという説もありますし、おかゆは生米からつくべしという説もあります。
下ゆでをして雑味をなくすのべし説、七草の香りを楽しむためにそのまま入れる説……

本当に、本当に色々ありますが、個人的にはどんな七草粥であろうと全部正解だと思っています。
もっと言うと、七草すべて揃わなくたって、レトルトだって、全部立派な七草粥!

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気楽に、たのしく!でも、心をこめて、ていねいに。

こんなときだからこそ、1月7日は七草粥にしてみませんか?

試作を重ねて行き着いた、わたし好みの七草粥のレシピをご紹介します!

試作を重ねた「七草粥」

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このレシピの特徴は…
1時間ほどかけて、生米からつくる
・すずな(かぶ)、すずしろ(大根)のじゅわ〜っとした歯ごたえを楽しむ
・七草の香りを生かすために、下ゆではしない
の3点です。

記事の後半では写真とともに詳しい作り方をご説明いたします!

【 材料 】(2人前)

 ▶︎ 生米   ・・・半合(90ml)
 ▶︎ 水    ・・・700ml
 ▶︎ 七草セット・・・1/2〜1パック※
 ▶︎ 塩    ・・・小さじ1/2
おこのみで
 ▷ 焼きもち

※スーパーで入手できる「七草セット」を使ったレシピです。ご自身で摘んだ野草を利用する場合は、ていねいな下処理(おかゆに入れる前の下ゆで)が必須ですのでご注意ください。

【 レシピ 】

①厚手の鍋に研いだ生米、水700mlを入れる。

②鍋を中火にかける。このときフタはしない。
すずな(かぶ)・すずしろ(大根)を一口大に切り鍋に入れる。
その他の七草は細かく切っておく。

③鍋に白い泡がふつふつと立ったら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。
鍋にお箸を渡してフタをした状態で弱火に30分かける。
タイマーが残り5分になったら、細かく切った葉物の七草を入れる。

④塩で味をととのえたら、鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。
フタをして10分蒸らす。
お好みで焼き餅とともに器に盛りつけたら、完成!

【 つくりかた (写真つき)】

ここからは写真とともに詳しい作り方を解説いたします!

①準備

レシピ01

水がにごらなくなるまで、お米(半合)をていねいに研ぎます
焦げ付きにくい厚手のお鍋に、生米、水700mlを入れます

ほんのちょこっとの生米が驚くほど膨らみます。1/2合でお茶碗2杯分になるので、計量して少なく感じてもご心配なく◎

お鍋は土鍋でもOKです!大きめのお鍋の方が吹きこぼれにくいので、十分な大きさのある土鍋をご用意ください。また、雪平鍋など薄手のものは焦げ付きやすくなるので、全体的に火加減を弱めにしてください。

②中火

レシピ02

用意ができたら、お鍋を中火にかけます。このときフタはしません
中火は、炎の先端がちょうど鍋底につくくらいの強さです。しっかりと鍋の中心と火の中心を合わせることで、焦げ付きや加熱のムラを防ぐことができます。

お鍋の様子をちらちら見守りながら、具材の用意をしていきます。

すずな(かぶ)とすずしろ(大根)を一口大に切り、お鍋に入れます
今回は2〜3cmほどの乱切りにしました。七草セットに入っているすずなとすずしろは、若く、みずみずしいため、皮をむかずにいただきます。

葉物の七草は5mm〜1cm幅に細かく切っておきます
まだお鍋にには入れませんが、葉物の七草たちもついでに下処理を済ませておきます。根の部分は苦味が強いため、基本的には食べません。取り除いてしまってください。

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③弱火

レシピ03

表面の白い泡がポコポコとし始めたら、おたまで混ぜます
鍋底に米粒が張りついているので、おたまではがすようにそ〜っとていねいに混ぜます。

吹きこぼれを防止するためにフタに菜箸をはさんだ状態で、30分間弱火にかけます
十分な大きさのあるお鍋で、写真のようにお箸をはさんでおけば吹きこぼれることはないので、目を離して大丈夫です。忘れないようにタイマーをセットしておきましょう。

タイマーが残り5分になったら、葉物の七草をお鍋に入れます
おかゆを必要以上にかき回すと粒が潰れてしまうため、おかゆの上に"置く"感じにします。混ぜこまなくても火は通ります◎

④仕上

レシピ04

30分弱火にかけたら、お塩(小さじ1/2程度)を入れて全体を混ぜて、火を止めます
全体の水分が均一になるようにゆっくり混ぜます。

さらに10分間、ぴちっとフタをして蒸らします
すでに食べられる状態ではありますが、しっかり蒸らし時間を確保することで、よりふっくらとしたおかゆに仕上がります。

お餅をのせる場合は、この蒸らし時間に支度をするとちょうど良いです。

さて、蒸らしが完了したら、器に盛りつけて完成です

ああ〜…綺麗。

同じ緑の野草でもこんなにいろいろな緑があるんですね。


すずなとすずしろの、じゅわ〜っとしたみずみずしい食感は、弱火で丁寧に作ったからこその贅沢。

じっくり生米から炊くので、そもそもお米の甘さがおいしいんですよね〜。


トッピングのおもちのポイント!

お餅は一般的なサイズの切り餅を四等分にして、切り込みを入れ、トースターで焼いたものです。

モノは普通ですが、その"焼き方"に、ちょっとしたコツがあります。

お餅が好みの焼き加減になったところでトースターをオフに。そのままトースターの中で1分ほど放置。

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これだけでお餅がしぼまずに、カリッカリのもっちもちがキープできます◎

香ばしさがたまりません。


七草粥を一口、また一口といただいているうちに、気持ちがほどけて、ゆるゆるな会話に。

私「あ〜…おいしい〜……」

夫「おいしいね〜……地味にしあわせだね…」

私「うん、わかる……やっぱり、胃、疲れてたね…」

夫「ね、思った〜…ゆっくり食べよ」

自然と背筋がしゃんと伸びて、おなかの内側からじんわりぽかぽか……ああ、しあわせ〜…

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こういう時間が、贅沢だな〜と思うんですよねえ。

健康であること、ごはんがおいしいこと、そういうのって当たり前になっちゃうんですけど、ほんとうは何よりもありがたいことです。

また来年も、同じ気持ちになれますように。


まとめ

はじめにもお話したように、七草粥の作り方に正解はありません

お子様が食べやすいように中華だしやコンソメを入れてアレンジするもよし。

味噌味やバター醤油味にしちゃうもよし。

おいしさを追求して「七草豆乳粥」にするもよし。

「昔食べたものがまずかったから嫌い!」「地味だし、映えないし」と決めつけずに、自由に気楽に、試してみていただけたらうれしいです。


1月7日、七草粥の日。

みなさんの心が温かな日となりますように。


今日も長〜いレシピを読んでくださってありがとうございました。
明日もおいしいおかゆを作ります。ごちそうさまでした!

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